美味しいを教わるというコトをあらためて知ったのは去年の年末。
珈琲を淹れる人を3ヶ月ぐらいで一人育てることと、珈琲の卸先の斡旋をして欲しいと
小田原のクライアントから依頼があった時です。
(本来は、カフェをするので中川に珈琲を焙煎して欲しいという依頼内容だったと思う)
何回かセッションをしているうちに
今の時代は誰か知名度がある焙煎された珈琲を購入して売るより
自分の店で焙煎をして、売り出すことがこれからのマーケットに対してカフェの個性を
売り出すことになると1つのミッションが生まれました。
プロの焙煎人はたくさんいます。珈琲を卸売から購入することは誰でも出来ます。
でも、短期間で焙煎人を一人育てることは中川ワニ珈琲にしか出来ないと
クライアントからの出資がきまりました。
その日からクライアントとの二人三脚が始まりました。
順調とはなかなかいえない滑り出しだったのですが
なんとか焙煎人候補が決まりました。
が、実際レッスン開始直前予期せぬ出来事が起こりました。
それは、予定していた男性の焙煎人候補が辞めてしまったのです。
ここで、ふつう「さあ大変!!どうする」となるのですが
クライアントも中川ワニ珈琲もすぐ思考が変わりました。
カフェスタッフは女性が決まっていました。もともとおまんじゅう屋さんに就職した
普通の女性たちです。
でも、もしその子たちが焙煎できるようになったら
日本でただ一軒、おまんじゅう屋さんに就職したはずが
突然、珈琲の焙煎人になることになりレッスンを受け
三ヶ月で商売を始めると稀に見ぬ実例ができるというビジネスチャンスです。
じつに冒険であり見事な接合だと感んじました。
そう、珈琲のジョイントアドベンチャーが始まりました。
何も知らない女の子たちと珈琲のおじさんがレッスンする。
珈琲の淹れ方、知識、そして焙煎です。
焙煎機はプロバットです。ミルはスイス製のディッティング・珈琲グラインダーを
選びました。素人の子達の経験やスキルが不足する分を優れた機械が(人を)支援できる仕組みにへと
計画を立てたのです。
そして大切なことは2つ。
①女の子たちがenjoyでき、珈琲を楽しんで仕事に向き合う姿勢を作ること。
②店はスタッフだけでなりたつものではなくお客様に育てていただくこと。
日々珈琲をお客様にどうenjoyしてもらうかです。
①は3ヶ月間でしたが女の子やちと美味しいということを学びあいました。
今度は8人7脚です。楽しいし、大変、いろんなことがいっぱいで毎週が新鮮です。
プロの中川ワニ珈琲が教えるだけではなく、教わっているはずの子たちから私も多くを
学びました。
美味しいということは教えるだけでなく教わることもあると
教える立場の私に普通の女の子たちが教えてくれました。
感謝です。
レッスン最後の日手紙をもらいました。
ワニの便箋に手紙とお城の写真です。お城が好きな女の子が三人の中に一人います。
ユニークなプレゼントです。
中川ワニ珈琲ができることはやりつくしました。
お店は現在オープンし、今小田原のハルネの中でやってます。
このお話は、オープンするまでの秘話
ほんの少しの人しか知らないことです。
彼女たちが本当の焙煎人としてこれから育っていき続けることは本人の努力と
来てくださるお客様の声です。お客様に育てていただける珈琲を彼女たちに
サーブし続けることを願います。
キーワードは女の子が
焙煎している一番角にある店です。
よかったら、探して行ってみてください。
②を実戦できるのはお客様だけです、よろしく御願いいたします。
3年後に彼女たちがいい笑顔でそれぞれのワークライフについてることを願います。
それから、今新たな女性が一人ワニ珈琲で珈琲の焙煎を学んでます。
どうやら僕は焙煎を人につなぐ仕事に縁があるようです。
興味のある方はどうぞ、ご一報ください。
企業、個人、プロ、アマ、国籍と珈琲に国境はないはずです。
常に、旅に出てるのでファックスしていただけると幸いです。