こたつむり本舗

りうまちゃーなナマケモノのブルーな戯言の綴れ書き

LOVE ON THE FLOOR 7/2 マチネ感想 その三

2016-07-05 21:22:13 | ハコの覚書
・高橋大輔はスタンドプレーも出来るバイプレーヤー、つまり究極のオールラウンドプレーヤー
舞台人には舞台の場を支配して輝くスタンドプレーヤーが居る。素人演芸会以上の舞台だと、このスタンドプレーヤーが居ないと生の舞台は成り立たない。好例は藤原竜也さん、彼は舞台の端に姿を現しただけで劇場の全てを支配するかのようなオーラを持っている。
そして商業舞台でピンクレジットされる人たちは強弱はあるが大抵はスタンドプレーヤー、スタンドプレーヤー同士のバトルがうねりを産みドラマ作る、んだがスタンドプレーヤーばかりだと喧嘩にもなる。スタンドプレーヤーとスタンドプレーヤーを繋ぐバイプレーヤー・地味だがいぶし銀の脇役も必要。スタンドプレーヤーとバイブレーヤーをバランス良く配役するのが良い舞台には欠かせない。
実は数は少ないが、基本はバイブレーヤーだが場面によっては誰をも支配するスタンドプレーを見せる人もいる、意外だろうが山本耕史さんがこのタイプと感じている。周りに気配りして場面場面で気配を変え、ある時は地味に他人の演技を支え、次の瞬間には全てを従えてしまう究極のオールラウンドプレーヤーだ。そして高橋大輔も間違いくこのタイプ。デュオの時の必要以上に主張せず寄り添い消える様とソロの時の存在感の幅の大きさ、舞台人としても希な才能の持ち主かも。

LOVE ON THE FLOOR 7/2 マチネ感想 その二

2016-07-04 17:39:21 | ハコの覚書
・誰よりも荒削りなのに最もたおやかな動きの高橋大輔
出演者の中で一番体が固くて荒削りなのは高橋、なのに素人がぱっと見しただけでも解るしなやかさと流れのある動き。華やかなたおやかさと荒削りな力強さを内包したアンビバレンツな要素を持った高橋はとにかく目立つ!おそらくダンスになれるに従って荒削りさは無くなっていくだろうから今だけの時分の華だろうけど、多分別の力強さを宿すんじゃないかと期待は出来る。質は若干変質するだろうけどアンビバレンツな要素持ちということは変わらなさそう。
そしてこの柔らかさ、偶然お隣になったマダムは「太極拳のよう」とおっしゃっていたが、私はなんだか日舞っぽいなと。肩から肘の動かし方・角度、手首の返し方、特に指の処理が和物ぽい、
それと高橋は音への反応はすこぶる良く早い。だけど他のダンサーのように動きの全てを一瞬のうちに行うんじゃなくて、初動は早いが終盤緩めて次の動きに繋げるような感じで動く。それがなんとも言えない連動と艶やかさと柔らかさを生み出しているような気がする。それが何故日舞を連想させるのか…この動きを残す動き、どこかで見たことある、あれは確か片岡仁左衛門や中村富十郎の舞踊で見たような…

LOVE ON THE FLOOR 7/2 マチネ感想 その一

2016-07-03 22:21:57 | ハコの覚書
いろいろ書くのも野暮な気がするので、高橋大輔を中心に覚え書き。

・思っていた以上に本格的なダンサーだった高橋大輔
よく見るアイドルタレントを主役に据えてなあなあな稽古をしてずっこけるか、素人を大胆に起用してしごいてしごいて鍛えてなんとか形にして舞台に上げるか、なら、今回のパターンはどちらに近いと言われれば後者に近いんだけど、アメリカで有名アーティストと共演しているダンサーたちに混じっても遜色無いレベルにまで仕上げていた。
確かにまだ荒削りで気合いの力業で持って行っている感はあるし、本人の自己申告通りに出演者の中で一番体が固いんだろうなというのも一目でわかるレベルだけど、日本のショーダンスではなく、ちゃんとUSAのショービズのプロのダンスにはなってたんじゃないかな。
もっと稽古を積んでいればもっと洗練されたダンスになっているのは明らかだけど、荒削りな気合いこそ、今回の舞台に必須要素のみたいにも感じた。