コピーライター思考

コピーライターを目指す人のために、コピーライター思考を身につける方法を公開するブログです。

流行を生み出し、習慣化させた名コピー

2012年07月27日 | 広告・マーケティング戦略
バレンタインデーにチョコレートを贈るという習慣は、日本のお菓子業界がつくったマーケティング戦略の好例だとされています。諸説ありますが、1930年~1970年の間に普及し始めたと言われています。

しかし、バレンタインデーよりも100年以上前に「習慣化して流行らせる」ということを成功させ、今もなお続いているものがあります。

「習慣化して流行らせる」というのは、広告やマーケティングに携わる者だけでなく、あらゆる企業や人が成し遂げたいと思い描いていることですね。
しかし、そう簡単にできることではありません。

100年前の見事な戦略とは何でしょうか。

それは「土用の丑の日」です。

夏に売上が落ち込むことで困っていた鰻屋が「夏に売上を上げるにはどうしたら良いだろうか」と平河源内に相談したところ、店先に「本日丑の日」と書いて貼ることを勧めました。

「丑の日に「う」の字のつく食べ物を食べると夏負けしない」
「夏にうなぎを食べると、夏やせしない」
という民間伝承からヒントを得て、「本日丑の日」というコピーを考えたとされています。
平賀源内が日本で最初のコピーライターと言われる由縁ですね。

ところで、平賀源内が考えたコピーのおかげでどうなったでしょうか?

皆さんもよくご存じのように、土用の丑の日には鰻屋さんは大繁盛です。


実際にスーパーの現地調査を行ったところ「土用の丑の日」の1~2週間くらい前から徐々に販売数量が伸び、丑の日にはピークに達する結果でした。
あるスーパーでは平常時の3倍~4倍の売上を上げています。


「商品を売るために、どうするか?」というのは広告の原点であり、コピーの大原則です。

「本日丑の日」は、広告の基本を思い出させてくれる見事なコピーですね。


ところで皆さんは土用の丑の日に鰻を食べたくなりますか?

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「何のために」「誰に」

2012年07月26日 | コピーの公式
前回の記事ではキャッチコピーの基本は、「何を言うか」+「どう表現するか」であるという話をしましたが、コピーを考える際には「何のために」や「誰に」を考えることも大切です。

これは広告戦略を立てる際のベースになります。

「何のために」は目的ですね。
「商品を買ってもらう」「サービスを利用してもらう」ことが広告機能の原点ですが、
細分化すると「知名度を上げる」「差別化をする」「好きになってもらう」「会員になってもらう」など、様々な目的があります。


「誰に」とはターゲットですね。
シニア向けの商品の広告には、その年代の人たちの心に響くような広告をつくる必要があります。

「何のために」「誰に」ということを考えるだけでも、コピーを書く幅はぐんと広がります。

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「何を言うか」+「どう表現するか」=キャッチコピー

2012年07月25日 | コピーの公式
「何を言うか」+「どう表現するか」=キャッチコピー


コピーを数式で表すと、こんなイメージです。

「何を言うか」がコピーの核心であり、「どう表現するか」はテクニック的なことです。

「何を言うか」とは、
価格の安さを言う。
商品のベネフィットを言う。
他にはない特徴を言う。
などといったことで、

「どう表現するか」は、

肯定文で表現する。
疑問を投げかける。
話し言葉で表現する。
商品を販売する会社の立場で表現する。
消費者を主語にして表現する。
つぶやくように表現する。
シチュエーションを設定して会話のように表現する。
などといったことです。


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大胆に短くするとコピーになる。

2012年07月23日 | コピーの公式
キャッチコピーは、なるべく短い文章が理想です。なぜなら「広告は読まれない」のが前提だからです。

一目で理解することができ、人目を惹きやすい短い文章であることがキャッチコピーの基本です。
別の言い方をすると、キャッチコピーづくりは不要な要素を削っていく作業です。


たとえば、通信教育のキャッチコピーをつくるとするとしますね。

まずは、通信教育の良さや利用者のベネフィットなどを思いつく限り、書き出してみましょう。


「資格取得を目指したり、技能を身につけてあなたの才能を開花させましょう。就職や転職に有利ですし、独立開業だって夢ではありません。今からだって遅くはありません。興味を持ったその時がチャンスです。さあ、一花咲かせてみましょう。」


ここから不要なものをそぎ落とし、短いフレーズにしてみると……

「才能を開花させましょう」

「興味を持ったその時がチャンス」

「さあ、一花咲かせましょう」

などというキャッチコピーが出来上がります。


しかし、まだ長いですね。


「咲かせましょう」


ちょっと弱い感じがしますので、力強さを持たせたいですね。


「咲かせよう」


と、こんな感じです。



「きょうのコピーの公式」

大胆に短くする。



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