瑞希です。
「木を見て森を見ず」という言葉があります。これは目の前のことだけに集中してしまって、大事な全体を見逃して失敗するような意味のことばです。でも、人間って結構こういうこと多いですよね? 集中してしまうとついついそれだけに目が行ってしまい、気が付いたらとんちんかんなことをやっているというのはよくあることです。
私も含め、日本人は特にその傾向が強いように思います。
というのも例えば、メールを書いたり、プレゼンの資料を作るときって、かならず「前置き」があって、「導入部」「過程」の説明が終わってようやく「本題」に入るのです。その後最後に「結論」が出てくるのです。要は結論に至るまで長々とあーでもないこーでもないという述べながら、最終的に自分の「結論」にたどり着くのです。こうすることで、周りの人にひとつづつ順序立ててしゃべれば、理解してもらえるという「理想」があるのです。
でもこれって、それだけ忍耐力のあるひと向けです。海外の人はとてもじゃないけどここまで集中力は持ちません。また、これだけ長々としゃべっていればちょっとでも流れに破たんをきたせば、そこで躓いたり、ひっかかったりして本題に入るまでに「Game Over」となることが多いのです。まさに「木を見て森を見ず」で終わってしまうのです。
米国にいた時によく言われたことは、「まず結論を先に言うこと!」。その後順序立ててしゃべるのが良いというのです。日本人からすると「結論」=「究極の意見」ですから、それを誤解なく伝えたいので、前述のような話になるのですが、海外の人は結構短気なのかもしれないですが、まず結果を聞いてそれに興味を持てば、集中して人の話を聞く人が多いような気がします。私も米国駐在中は、まず結論を伝え、その後日本流の説明をしていくように心がけていました。
考え方としては、ゴールがあるとします。まず最初にゴールまでの大きな道(木の幹)を作ります。これが「結論」から先にしゃべること。聴衆はこれにより安心して話が聞けます。そのあと順序だてて説明することで周りに葉っぱや花をつけていきます。で、この大きな道である木の幹は、大きくなりしっかりしてくるのです。一方で、先に葉っぱや花ばっかり気にしていると、木の幹にはしっかりとした養分がいかず、ちゃんとした大木にはならないのです。例えがよいかどうかは別ですが、「何が大事なことか?」「言いたいことは何か?」をしっかり真ん中に沿えることは必要だと思うのです。
とはいえ、こういうことってなかなかできないんですけどね。長い人生やってても、まだまだどつぼに陥ることは多いです。(笑) やっぱり周りを見て客観的に考えることって大事だと思うのですが・・・。どう思います?