牝馬3冠の最終戦、秋華賞の出走馬が14日、確定した。6分の3の抽選をくぐり抜けて出走が叶ったレインボーダリアは、美浦Wコースで追い切られて上々の走りを披露。凱旋門賞2着のナカヤマフェスタを手がける二ノ宮調教師が、牝馬の頂上決戦でも上位争いを目論んでいる。また、同じく抽選を突破したアンティフリーズ、レディアルバローザの陣営も意欲満々。秋華賞は15日に枠順が確定、16日に前日発売が行われる。ひとつずつ階段を上ってきたレインボーダリアが、ついに大舞台へたどり着いた。「このデキならば、何とか出したい」という二ノ宮調教師の願いが届き、6分の3の抽選を突破。凱旋門賞で2着に健闘したナカヤマフェスタを育てたトレーナー&スタッフが、日本のGIでも一発を狙う。
秋華賞出走馬で唯一、木曜日に行われた追い切りは南Wコースで3頭併せ。外ショウナンタイシ(牡3、500万下)が先頭を行き、中ショウナンパルフェ(牡2、500万下)が2馬身追走。さらに3馬身離れた最後方に位置した。4コーナーで最内に潜り込んで直線へ向くと、ビッシリと追われる2頭とは対照的に、馬なりのまま絶好の手応え。5ハロン67秒4、3ハロン37秒0-12秒9で併入も、動きのよさは目立っていた。「(それほど速い)時計は出さなかったけど、余裕を持った走りで、いい動き。力まなくなったのもいいね」と二ノ宮調教師は笑顔だ。
今回は中1週で札幌→美浦→京都の強行策となるだけに、トレーナーも「厳しいローテ」と気遣う。それでも、追い切りの動きからは疲れを感じさせない。加えて、今年1月のデビューから11戦で、一度も掲示板を外していない堅実さとタフさは高く評価できる。しかも、北海道では5戦してすべて3着以内。京都内回り2000メートルでは、小回りで安定して走った器用さが大きな武器となる。札幌で1000万下を勝っての参戦は、00年ティコティコタックと同じ(当時は900万下)。夏に力をつけてGIを奪取した10番人気の伏兵に、その姿がだぶる。
3月に未勝利を勝った時は436キロだった馬体は、前走で464キロまでになった。確かな成長を遂げたレインボーダリアが、勢いに乗って3歳牝馬の頂点を目指す。(松永昌也)
【秋華賞】伏兵名乗り!強化、強運、秋のダリア/SP