「平安S・G3」(23日、京都)
マチカネニホンバレが09年エルムSに続く2つ目の重賞タイトルを狙っている。前走で初めて装着したブリンカーの効果もあり、レースに集中できるようになった。今回は叩き2戦目で状態は上向き。センスのあるレースぶりから、初の京都も問題ない。久々の勝利、重賞制覇へ向けて準備は整った。
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実力馬が軌道に乗ってきた。08年から09年にかけて5連勝、09年エルムSで重賞初制覇を達成したマチカネニホンバレ。これからのダート界を引っ張っていく存在になるはずだったが、昨年は順調さを欠いて未勝利に終わった。しかし前走のベテルギウスSは5カ月ぶりにもかかわらず、ワンダーアキュートと半馬身差の2着。復調ムードが漂っている。
「休み明けでも際どい勝負をしてくれた。強い勝ち馬を相手にね」と津曲助手。勝ち馬との斤量差2キロを考えれば上々と言える。「目先を変えるために」と装着した初ブリンカーの効果もてきめん。中身の濃い一戦になった。
この中間は美浦坂路で調整。13日の1週前追い切りでは4F53秒5‐38秒9‐12秒8の時計をマークした。同助手が「使えば使うだけ良くなるタイプ」と表現するように、動きは素軽く、叩いた上積みが感じられる内容。前走は23キロの大幅な馬体増だったが「あの体であれだけ動けているから」と気にしていない。いい感じに仕上がっている。
「コース変わりは問題ないし、今回はチャンスだと思うよ」。陣営は色気たっぷり。G3でとどまる器ではない。ここでのタイトルを手土産に、その先の大きな舞台へ歩を進める。