「マイルチャンピオンシップ・G1」(21日、京都)
天性のスピードで頂点奪取だ。09年のNHKマイルCの覇者ジョーカプチーノが18日、栗東坂路で最終追い切りを行った。タイム的にはやや平凡だったが、折り合いに重点を置き、じっくりと登坂する様は好調そのもの。前走以上のパフォーマンスが期待できそうだ。なお、枠順は19日に確定し、馬券は20日に前日発売される。
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雄大さを増した馬体が状態の良さを物語る。09年のNHKマイルCの覇者ジョーカプチーノは、栗東坂路を単走で仕上げられた。
ゆったりとしたフォームで、馬場をじっくり確かめるように登坂。4F53秒6‐38秒4‐12秒7とタイムは平凡だったが、見届けた中竹師は「こんなもんでしょう。動き自体は悪くない。体調もいいしね」と納得の表情を浮かべた。
重要なのはタイムよりも折り合いだ。またがった窪田助手も「普段は調教でもしきりと行きたがるタイプで、テンから無呼吸でそのまま行ってしまうような馬。時計面はともかく、息を入れられたし、最終追いの内容としては満足しています」と胸を張る。
09年のダービー18着後に休養に入ったが、体質的な弱さから1年5カ月もの間、戦列を離れていた。しかし、復帰戦となった前走のスワンSでは、果敢に逃げて3着と好戦。久々の不利を、ポテンシャルの高さで補って見せた。「最後もしぶとく伸び返していたし、底力を感じましたね。復帰戦としては合格点以上をあげられると思う。レース後の反動が少し心配だったが、その点は全然、大丈夫でした。仕上がり的に、前進はあっても後退はないでしょう」と仕上げ人は力を込めた。
賞金上位馬の回避により、18番目で巡ってきた大舞台。「前走から1F距離が延びるけど、いかに道中、楽に行けるかがカギになりそうですね」と窪田助手は期待を寄せる。持って生まれた天性のスピードを駆使し、自身2度目のマイルG1制覇へ準備は整った。
【マイルCS】ジョーカプチーノ坂路でビシッ/SP
昨年のNHKマイルCウイナーのジョーカプチーノが坂路で力強い動き。しまいまでびっしり追われ、4F53秒6~1F12秒7。「G1だからいっぱいいっぱいにやった。前走の疲れはすぐに取れたし驚異的な回復力。見た目に前走より良さそう」と中竹師は実に満足げだ。1年5カ月の長期休養を叩かれ、状態面の上積みは大きい。他馬の回避で最後に出走枠をつかんだ強運を味方に、2つ目のビッグタイトルをつかみにいく。