サンテミリオン 10' 11月 エリザベス女王杯 ２４００m (京都)

【エ女王杯】サンテミリオン、確実に上昇・ＤＡ

反撃を見据えるサンテミリオン（手前）＝美浦トレセン（撮影・持木克友）

　「エリザベス女王杯・Ｇ１」（１４日、京都）

劇的ではない。それでも、サンテミリオンは着実に上昇を描いている。１０日、中間３本目となる追い切りは美浦Ｗ。３馬身先行するゲイルスパーキー（オーロＣ出走予定）の内へ潜り込み、馬なりのまま余力十分に並入した。

集中力のある動きでマークした時計は、５Ｆ６７秒７‐３８秒９‐１３秒０。土谷助手から「気持ちがやっと入ってきた」との報告を受け、古賀慎師は「心身ともに状態はアップ。今回はちゃんとした競馬をしてくれると思う」と笑顔でうなずいた。

５カ月ぶりだった秋華賞ではまさかの１８着。枠内で顔をぶつけて発馬で後手を踏み、レースに参加できずに終わった。ただ、力を出していない分、疲労は残らず、ゲート練習も積んできた。「距離延長はプラス。コースも２度目だし、上積みは十分に見込める」。主役アパパネとＶを分け合ったオークス馬が、底力で激変を誓う。

 

【エ女王杯】サンテミリオン復調急１３秒０・ＳＡＮ 2010.11.11 05:05

サンテミリオン（左）はＷコースで上々の動き。秋華賞１８着の汚名返上へ陣営は意欲を燃やす　＝美浦トレセン（撮影・北野浩之）

秋華賞で１８着に敗れたオークス馬サンテミリオンは、Ｗコースでゲイルスパーキー（牡６ＯＰ）と併せ馬。５ハロン６７秒３、３ハロン３８秒８－１３秒０を馬なりでマークし、併入した。古賀慎調教師は「いつもどおりの調教で、騎乗した助手も『気持ちが入ってきた』と言っていました」と、上昇気配に笑顔を見せた。前走はオークス以来のぶっつけで、しかも出遅れて流れに乗れないまま。古賀慎師は「オークス馬がああいう結果になってしまい、馬にもファンにも申し訳ない気持ち。レース後の回復は早く、ひと叩きして上向いている」と意欲を見せた

【エリザベス女王杯】サンテミリオン大逆転へ１３秒０　・ＳＰ  

美浦では秋華賞で最下位１８着に沈んだオークス馬サンテミリオンが大逆転へののろしを上げる好調教を披露した。

失地回復へ。秋華賞で１８着に沈んだサンテミリオンが静かに復権の機をうかがっている。Ｗコースでゲイルスパーキー（６歳オープン）に胸を借りての最終追い。道中は３馬身後ろで折り合いをつけ、直線は内へ。手綱を動かすことなく、楽々と併入に持ち込んだ。５Ｆ６７秒７～１Ｆ１３秒０。身のこなしは機敏で脚さばきは柔らか。外見上は“最下位”のショックはみじんも感じられない。

古賀慎師は言葉を選ぶように切り出した。「乗っている（助手の）土谷君も気持ちが入っていた、と。上り調子で来ていると思う。秋華賞はオークス以来。暑い夏を越し、初めての京都遠征。いろいろなことがあった上にスタートで後手に回り、レースに参加できず終わってしまった。馬に申し訳なかった」

秋華賞は発走直前に前扉に顔をぶつけ、外傷を負うアクシデント。後肢を落とした瞬間、ゲートが開く二重の不運が襲った。決して力負けではない。二の舞いはご免とばかりにゲート練習もみっちり積んだ。「秋華賞で走ってない分、レース後の回復は早かった。今回はちゃんとスタートが切れるようにゲート練習も十分やった。距離は延びた方がいいぐらいだし、京都も前走で経験できた。頑張ってくれるはず」。指揮官は条件好転に託している。

デムーロとの新コンビで心機一転。ネオユニヴァースの牡馬２冠（皐月賞、ダービー）をはじめ、大一番での勝負強さは日本のファンにもおなじみだ。「ゲートのことは伝えるが、癖がないので初騎乗でも大丈夫。（０６年の）厩舎開業後、彼に依頼するのは初めて。世界を飛び回って結果を残している名手。楽しみにしている」と師は前向きに結んだ。史上初の“Ｇ１・１着同着”となったオークスから半年。燃え尽きたとらく印を押すのは早すぎる。ライバルのアパパネとの３度目の対決。“逆転戴冠”は夢物語ではない。[ 2010年11月11日 ]

【エリザベス女王杯】美浦レポート～サンテミリオン /ＲＮ 

１４日（日）京都競馬場で行われる第３５回エリザベス女王杯（ＧＩ）に出走予定のサンテミリオンについて、追い切り後の関係者のコメントは以下の通り。

●サンテミリオンについて古賀慎明調教師

「秋華賞は、オークス以来５ヶ月振りの直行になるなど、色々なハードルがありました。暑い夏を乗り越え、初めての京都への輸送などあり、ちょっとかわいそうでした。レースに関しては、スタートで後手を踏んでしまい、レースに参加できずに終わってしまいました。状態もギリギリで、それがあの結果になってしまったと思います。

ゲートが開く時に顔をぶつけてしまい、傷を負ったりもしましたが、傷自体は大したことありませんでした。厩務員からは、長距離輸送も、慣れない京都の環境も、影響は無かったと聞いています。やはりオークス馬ですから、ああいう結果になってしまったことは、馬に対しても、ファンの皆様に対しても、申し訳なく思っています。

秋華賞があのような競馬でしたから、レース後の回復は早く、順調に調教を再開することができました。そして中間は、ゲート練習もしました。以前、フローラステークスの前にもゲート練習を重ねて、その時と同じような形です。今回はちゃんとスタートが切れるようにと思ってやってきました。

今朝はいつも通りの調教ですが、鞍上の土谷助手も「気持ちがやっと入ってきた」と言っていましたし、上り調子できています。

気持ちとしては、もっともっと成長してもらって、秋緒戦から成績を残してもらいたいと思っていたました。それはできませんでしたが、一叩きされて、ここからまた頑張ってもらいたいと思っています。

相手が強いのは、ＧＩですからいつものことです。馬の調子が上がっていることに賭けています。距離は関係ありませんし、延びる今回はかえって良いと思います。コースも前走で経験していますから、馬も慣れて、いい結果に繋がってくれると思います。

デムーロ騎手は世界を飛び回っている騎手です。厩舎としても、今回初めての騎乗依頼になりますから、凄く楽しみにしています。

秋華賞は残念な結果になってしまいましたが、一度使ったことによって、馬の方は精神的な面も、肉体的な面もアップしていますので、次はちゃんと競馬をしてくれると思います」

（取材：中野雷太）

2010年11月10日15時18分

サンテ精神と肉体の状態アップ／エ女王杯/ＮＩ 

サンテミリオン（３、美浦・古賀慎）がオークス馬の意地を見せる。最終追い切りはウッドコースでゲイルスパーキー（古馬オープン）を３馬身後方から追走して、５ハロン６７秒７－１３秒０を計時。馬なりのまま内を回って併入した。古賀慎師は「前走は暑い夏に初の輸送などさまざまなハードルがあったが、今は１度使ったことで精神と肉体の状態がアップしている」と上昇度を口にした。

【エリザベス女王杯】サンテミリオン底力に託す・ＳＰ

［2010年11月10日19時11分］

サンテミリオンは３番人気に推された秋華賞で出遅れが響き、まさかの１８着最下位。４日の１週前追いはＷコースで力強い脚さばきを見せており、確実にアップしている。土谷助手は「久々を使って、反応が良くなってます。体重自体はほぼ同じですが、中身が変わってきた。前走のダメージもなかったし今度は変わってくると思う」と今春オークス（１着同着）でアパパネと死闘を繰り広げた底力に託していた。

[ 2010年11月09日 ]

【エリザベス女王杯１週前追い】サンテミリオン軽快１３秒５/SP 

美浦ではオークス馬サンテミリオン（古賀慎）がＷコースで併せ馬。シルクタイタン（４歳５００万）を２馬身先行させ、馬なりのまま併入に持ち込んだ。

時計は５Ｆから６７秒５～５２秒６～３９秒４～１３秒５。「稽古はいつも通りのパターン。動きは良かったし、使った分の上積みも感じます」と土谷助手。

休み明けで臨んだ前走・秋華賞は１８着に大敗したが「ゲートで遅れて馬も走る気をなくしたみたい。走っていないからレース後のダメージもなかった」と今回が仕切り直しの一戦となる。オークスで３冠アパパネと同着Ｖの実力馬が、巻き返しへ着々と態勢を整えている。
[ 2010年11月05日 ]

 

サンテミリオン上積み十分／エ女王杯/NI
＜エリザベス女王杯＞

サンテミリオン（土谷助手）　使った上積みは十分ある。前走はゲートがああいう形になって、やる気が出なかったのかも。ダメージは全然なかった。

セラフィックロンプ（武藤師）　東京の激走の反動はまったくない。これまで管理した中でも、意外性のある馬。京都コースは得意だからね。

プロヴィナージュ（斎藤助手）　動きは良かったですね。成長を感じます。息遣いはそう変わってないけど、スタミナがついてきました。

ムードインディゴ（杉村助手）　１回使って確実に良化している。前走はあんな展開だったし、仕方がない。展開が向けば。

レジネッタ（浅見助手）　北海道でも乗っていたし変わらず順調。折り合ったらいい脚で伸びるからね。相手は強くなるけど、折り合いさえつけば自分の競馬ができるでしょう。

　［2010年11月5日7時52分　紙面から］