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筆の足跡

日々の出来事と趣味のお絵描きの記録です。

山藍紫姫子

2009年02月06日 | 本・漫画・音楽


山藍紫姫子「アレキサンドライト」

山藍さんといえば、耽美小説の女王とも呼べる存在。
中でもこの「アレキサンドライト」はもっとも耽美かつ官能的な小説だと思います。

もう表紙からして美しい!
表紙イラストは「小島文美」さんです。
ゲームのイラストとか描いていらっしゃるからご存知の方も多いと思います。
幻想的なイラストを描く方です。
このイラストは特に好きです。
なんだこの艶っぽさは!そしてこのピュアさは!
眺めていて飽きないですねぇ~。
こういう絵を描いてみたいなあ……。
ちょっと目指してみようかな……。

話しずれましたね。
とにかくですね、こんなに美しくて色っぽかったら、
監禁されて陵辱されてもしかたない、と思ってしまうほど麗しい主人公なのです。
「恨むなら自分の容姿を恨みなさい、シュリルちゃん」と思わずつぶやきます。
麗人シュリルがありとあらゆる「ぷれい」でいじめられる様は圧巻です!
主人公のシュリルは両性具有者という設定なので純粋なBLではないのだけど、
現代BLの基本がここにはすでにあるような気がする。
(いやよ、いやよ、と言いながら、相手に堕ちていく典型的なパターン)
もう15年近く前に書かれた小説なのに少しも色あせていないのがすごい!
「虹の麗人」も好きです。
でも宙出版で出された単行本の表紙は好きじゃないなぁ。
色っぽくないし、麗しくない。
やっぱ小島文美さんがよかったなあ。←「角川」と「宙」の財力の差か?

山藍さんの、最近作は読んでません。
現代ものは、すでにその時点で耽美ではなくなっているような気がして。
エロければなんでも許せるわけではないのです。
やはりそこには、夢やロマンやときめきがあってほしいと思うのです。
そこがBLの素晴しさだと思うのです。