COCCOLITH EARTH WATCH REPORT

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マグロの値上がり傾向不可避

2006-11-27 13:58:26 | Weblog
 この10月にインドマグロの漁獲枠削減が決まりましたが、今月クロアチアで開かれていた国際会議でも、地中海と東大西洋の最高級クロマグロの漁獲枠の段階的削減が決まりました。2005年の日本のクロマグロ輸入量の80%余りがこの海域産です。また、この海域では日本の商社が広めた「蓄養」が盛んだそうです。これは漁獲禁止対象以下の小型魚(10キロ以下)を生け捕りして、生簀で肥育する方法で、乱獲の原因と批判されていました。蓄養中心の地中海クロマグロの80%以上が日本に出荷されているそうです。蓄養向けマグロの禁猟期間も1ヶ月から半年に、大きさも30キロ以下に制限が強化されました。中国の食文化へのマグロの浸透やBSE問題に発する欧米での魚食の普及で、マグロの需要は増加しています。資源の枯渇回避のためには、日本が従来のように買い集めてよい時代ではなくなりました。
 来年1月に、神戸で開かれる五つの国際機関の合同会合では、メジマグロ、キハダマグロの規制も含めて話合いが行われ、沢山取り過ぎないよう漁獲能力の抑制もテーマになる見通しです。テレビでは極上の大トロを求めて世界を巡るグルメ番組がしばしば放送されますが、今後見込まれる値上がりは資源枯渇への警鐘と受止めるべきでしょう。
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