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パンデミック

2020-03-17 08:40:12 | 環境汚染

ペスト医師、奇妙な「くちばしマスク」の理由
なぜこの形? 中はどうなっている? 17世紀のフランスの医師が考案

1656年に描かれたローマの医師。ヨーロッパにおける17世紀のペストの大流行の際、医師は、クチバシ付きマスク、革手袋、長いコートを着用し、感染を防ごうとした。不吉で象徴的なその姿は、今日でもよく知られている。
 ペストはかつて、世界で最も恐れられていた病気だった。止める術などわかりようもないパンデミック(世界的な大流行)が発生し、何億もの人々が亡くなった。犠牲者は、リンパ節が腫れあがって痛み、皮膚が黒ずむなど、悲惨な症状に苦しめられた。
 17世紀のヨーロッパでは、ペストの治療にあたる医師たちは、独特な防護服を身にまとい、鳥のクチバシのようなものが付いたマスクを着用していた。以来、この格好は不吉なイメージを帯びるようになるが、それにしてもなぜこんな形のマスクを使ったのだろうか。 
 それは、恐ろしい病気の本質を理解できていなかったからだ。 
 何世紀にもわたり、ヨーロッパでペストが大流行を繰り返すなかで、富める者にも貧しい者にも公平に治療がほどこされるよう、ペストに襲われた町は専門家の「ペスト医師」を雇うようになる。彼らは予防薬やペストの解毒薬と信じられていたものを処方し、遺言に立ち会い、検死を行なった。その際に、クチバシ付きのマスクを着用する専門医が現れた。(参考記事:「修道院から48体の遺骨、14世紀ペストの犠牲者」) 
 このマスクは、17世紀のフランスの医師シャルル・ド・ロルムが考案したとされている。フランス国王ルイ13世をはじめ、多くのヨーロッパの王族を治療した医師だ。 
 彼は、香料入りのワックスを塗ったコート、ブーツとつながる丈が短めのズボン、シャツのすそをズボンの中に入れること、ヤギ革製の帽子や手袋を身に着けることなど、治療にあたる際の服装について書き記している。ペスト医師は、患者を触る(直接の接触を避ける)ための杖も持っていた。


 なかでも、マスクはとりわけ異様だった。ペスト医師はゴーグルとマスクを着用していた、とド・ロルムは続けている。マスクの鼻は、「長さ15センチのクチバシのような形で、中に香料を入れていた。穴は鼻孔近くの左右に1箇所ずつの2つしかなかったが、呼吸をするのには十分だった。クチバシに仕込んだハーブの香りを、吸い込む空気にまとわせることができた」という。 
 ヨーロッパ中のペスト医師が同じ格好をしていたが、この見た目は特にイタリアで象徴的なものとなった。ペスト医師は仮面を使用するイタリアの即興演劇「コメディア・デラルテ」やカーニバルの定番になり、今日でも人気が高い。しかし、この近寄りがたい服装は、ただの不気味なファッションなどではない。先に書いたように、医師を瘴気(災いを起こす気)から守る防護服だった。 
 病気の細菌説が広まる以前、ペストは毒された空気を介して伝染し、人の体液のバランスを乱すと信じられていた。甘い香りや刺激臭は、ペストに汚染されたエリアを浄化し、伝染を予防できると考えられていた。当時よく用いられたのは、花やお香、その他の香料だった。 
 ペスト医師は、毒蛇の肉の粉末、シナモン、没薬(植物の樹脂)、蜂蜜など、55種類を超えるハーブや他の材料を混ぜ合わせた解毒薬をマスクに詰めていた。ド・ロルムは、このマスクのクチバシの形状が、医師が吸う空気に解毒薬を十分に行き渡らせると考えていた。(参考記事:「ミイラ巡る黒歴史、薬として取引、見物イベントも」) 
 実際には、ペストはペスト菌(Yersinia pestis)により引き起こされる。動物から人に感染し、ノミに噛まれたり、ペスト菌に汚染された体液や組織と接触したり、肺ペスト患者のくしゃみや咳によって放たれた飛沫を吸い込んだりして感染する。 
 そうした原因が突き止められるまでに、ペストの恐ろしいパンデミックは世界を3度襲った。1度目は「ユスティニアヌスのペスト」と呼ばれ、ビザンチン帝国(東ローマ帝国)の首都コンスタンティノープルでは、西暦542年に1日当たり最大1万人の死者を出した。2度目がいわゆる「黒死病」で、1347年〜1350年にヨーロッパの人口の3分の1が犠牲になり、18世紀まで断続的に大流行が発生した。3度目は第3次パンデミックと呼ばれ、1894年〜1959年にアジアで猛威を振るった。(参考記事:「新型コロナ、WHOがパンデミックと宣言、制御は可能?」) 
 結局のところ、ペスト医師の防護服や治療法は、ほとんど役に立たなかった。「残念ながら、近世のペスト医師の治療戦略は、延命や苦痛の緩和、治癒には、ほぼ効果がなかった」と歴史学者フランク・M・スノーデン氏は書いている。 
 ペスト医師を一目で見分ける役には立ったかもしれない。だが、その服は病気に対する真の防護服にはなり得なかった。本当に効果のある予防法が確立されるのは、病気の細菌説と抗生物質が登場してからだ。

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大混乱

2020-03-17 07:29:20 | 環境汚染

「感染者ゼロから一転拡大」で大混乱のインドネシア

 インドネシアの首都ジャカルタのアニス・バスウェダン知事は3月14日、国内で拡大を続ける新型コロナウイルスによる肺炎の感染対策として、ジャカルタの全学校の2週間の休校とともに、公共博物館や娯楽施設なども27日まで閉鎖する緊急対策を発表した。
 またユスフ・カラ前副大統領は今後も感染拡大が止まらない場合は「ジャカルタを封鎖することも考える必要がある」と述べ、首都封鎖に関して初めて言及した。
 3月2日にインドネシア人の国内での初の感染者が確認されて以降、インドネシアでは次々と感染者が報告され、14日の時点では感染者96人、死者8人となっている。
 東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟各国で2月以降新型肺炎の感染者、死者が刻々と伝えられる中、インドネシアは長い間「感染者ゼロ」を維持していた。このため政府も万全の感染対策をとる準備ができていないうちに初の感染者確認、そして拡大という事態を迎えてしまっている。
 そのため地元マスコミからは「ジョコ・ウィドド大統領はより専門的な対策を講じる必要がある」(ジャカルタ・ポスト紙)などと厳しい指摘を受ける事態になっている。
感染者個人情報でも混乱
 感染者の情報に関してもインドネシアでは事前にマニュアルや対応策が万全でなかった。そのため2日に発表された1人目、2人目の感染者について、居住地、年齢、行動範囲、職業まで明らかにされてしまい、ついにはネットで実名、写真まで拡散され感染者個人のプライバシーが暴かれる結果となった。

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