【ソウル=名村隆寛】韓国南東部の慶尚北道(キョンサンプクト)慶州(キョンジュ)市付近で12日午後7時40分ごろ、マグニチュード(M)5.1の地震が発生。午後8時半ごろにはM5.8の地震が起きた。

 M5.8規模の地震は、韓国の観測史上最大規模。韓国気象庁によると、震源地は慶州の南南西約8キロの地点で震源の深さは約10キロ。

 韓国メディアによれば、震源に近い釜山など南東部の広域で大きな揺れが観測され、慶尚南道(ナムド)では建物にヒビが入ったり、水道管が破裂するなどの被害が伝えられている。KBS放送は、地震により2人が負傷したと報じた。

 慶州市にある月城(ウォルソン)原子力発電所などに異常はなく、正常稼働を続けたが、近郊の蔚山(ウルサン)LNG複合火力発電所で運転が停止されたという。地震の発生時、韓国高速鉄道(KTX)の一部が緊急停止した。

 韓国では地震が少なく、驚いた住民からの消防や警察への通報が1万件を超えたという。