<関空>はしか拡大、発症38人…第3波の防止カギ
関西国際空港ではしかの感染が広がっている。厚生労働省などによると8月中旬〜9月6日に関空の従業員33人、医療関係者2人、利用客3人の少なくとも計38人の発症が確認された。今後もさらなる拡大が懸念されており、大阪府は7日、近畿2府4県の自治体の感染症対策担当者を集めて緊急会議を開く。
症状が最初に現れたのは8月9日。国際線カウンターなどで接客を担当する20代の女性従業員だった。厚労省によると、同日以降に発症した利用客3人は7月31日に関空にいた。このため、同省は4人がこの時期に関空にいた別の人物から感染したとみている。
その後、従業員と接触した医療関係者らが次々に発症。利用客1人については家族や8月に行った千葉市のコンサート会場にいた人への感染も確認された。8月28日に関空対岸の商業施設「りんくうプレミアム・アウトレット」に立ち寄った30代男性も発症した。
感染者の大半は20〜30代。はしか予防にはワクチン接種が有効だが、府立公衆衛生研究所によると、この年代はワクチン接種を1回しか受けていない人が多い。このため十分な免疫が付かず、感染につながったとみられる。
府は8月9日を「第1波」、次に症状が相次いだ同21日以降を「第2波」としている。2次感染者から感染が広がる「第3波」は9月7日ごろ以降とみている。関空を運営する関西エアポートも「第3波の拡大を防げるのかが重要。体調に異変を感じたら出勤しないよう従業員に呼びかけている」と警戒を強める。
気をつけましょう