近畿日本鉄道は3/14にダイヤ改正を行なった。特急列車の改正概要は以下の通り。
★近鉄特急列車
●新型特急『ひのとり』を名阪特急6往復、阪奈特急1往復に投入する。
また、一部の名阪特急で1分の時間短縮を図り、鶴橋・名古屋間の所要時間を1時間59分とする。(大阪難波発11時、12時、13時、名古屋発15時、16時)
●名張発5時41分の名古屋行特急を増発する。それに伴い松阪発6時前の特急を20分ほど繰上げ、松阪発5時36分に変更する。
●奈良発21時30分の特急大阪難波行を増発する。
●大阪上本町発16時50分、大阪難波発18時10分、19時10分(平日のみ)の特急鳥羽行を宇治山田行に短縮変更させる。また、大阪上本町発17時45分の特急鳥羽行を松阪行に短縮変更させる。
●鳥羽発7時14分(平日のみ)と8時18分の特急大阪上本町行を五十鈴川始発に短縮変更させる。
●伊賀神戸発5時44分(土休日46分)の特急大阪難波行を、名張始発に短縮変更させる。
●土休日ダイヤにおいて、名古屋発18時02分の特急鳥羽行を宇治山田行に短縮変更させる。
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近鉄のダイヤ改正、名阪特急に新型特急80000系『ひのとり』を投入する他、奈良線では土休日ダイヤの見直し、それ以外では早朝時間帯の繰上げなどを行なった。
『ひのとり』は名阪甲特急6往復と送り込みの阪奈特急1往復に投入、平日の甲特急の4割を『ひのとり』で運転することになった。『ひのとり』導入の影響で、アーバンライナー充当の乙特急は、5往復だったのが10往復と倍増、比率は3割から6割となっている。名阪乙特急に汎用特急車が充当されるのは午後時間帯が多いから、午前中の名阪特急は甲が『ひのとり』か『アーバンライナー』、乙のほとんどが『アーバンライナー』ということになる。
甲特急は、2021年3月までに全て『ひのとり』に統一、それに伴い乙特急も『アーバンライナー』に統一するとのこと、西武の『Laview』の例からすると秋くらいに置き換えを進めて、10往復くらいを『ひのとり』での運転にするのではないかと。そうなると汎用特急車充当の乙特急は風前の灯火ということになる。汎用特急が名阪特急から撤退すれば、『ひのとり』『アーバンライナー』:大阪と名古屋へ結ぶ、『しまかぜ』『伊勢志摩ライナー』汎用特急:伊勢、志摩へ向かうとわかりやすくなる。
名古屋~鶴橋間1時間59分運転は改正前だと名古屋発15時だけだが、今回の改正では名古屋行1本と大阪難波行3本が加わる。このうち、『ひのとり』が充当されるのは名古屋行1本だけだ。(大阪難波発平日13時と土休日11時)時刻表上では、改正前に比べ1分短縮しているわけだが、大阪上本町、大阪難波の到着時間は変わってないので、実際の短縮時間は30秒である。それでも、名古屋から1時間台で大阪環状線の駅に到達したことになる。速達化した名古屋行は津着も1分繰上げているが、追い抜かれる名古屋線の急行や普通は時刻を繰り上げていない。名古屋発16時については、大阪口での追い抜きパターンの見直しで時間短縮した感じがする。
早朝時間帯は、名張発5時41分、名古屋着7時08分の特急を新設することに。改正前では、名張発5時02分の普通から伊勢中川21分接続の名伊特急乗換の名古屋着7時09分となっていたが、40分遅く起きても同時刻に名古屋に到着できるようになった。新幹線も速達化されているので、9時丁度に東京に着けるようになった。この特急の設定に伴い、元々このスジで走っていた名伊特急は20分繰上げ、松阪発5時36分となった。改正前は、松阪発5時19分の普通名張行から急行に乗り継いで名古屋到着6時54分着だったが、25分短縮して8分繰上げの6時46分となっている。8分早く着くことより、快適な特急で移動できるようになったのが大きい。この繰上げになった特急は伊勢中川で宇治山田発普通の接続を受ける。伊賀神戸では名古屋方面への利便性を良くする一方、特急大阪難波行が名張始発に変更となる。5時39分の急行が名張始発の特急に接続するが、伊賀神戸や桔梗が丘利用者は5分早起きしなければならない。
阪奈特急は夜間時間帯に奈良発21時30分のアーバンライナーによる特急1本を新設、20時44分から22時までのタイムラグを埋める。夜間時間帯は、大阪難波から奈良に向かって毎時2本運転されているから、その折返しの回送を営業運転化したということになる。大和西大寺では特急京都行に6分で接続する。奈良で観光して、大阪や京都に宿泊するインバウンド需要を見込んだものだと思われるが、21時までの奈良観光の需要はほとんどなさそうだ。
朝の名張発名古屋行特急を増発した分、朝夕の鳥羽発着の列車を宇治山田などで打ち切りして、調整することになった。夕方の2本は宇治山田や松阪で先行の名伊特急に接続、18時10分、19時10分も10分ほどで名伊特急に接続するから不便ではないけどね。鳥羽の需要に対して数分間隔で特急が続行するのは過剰だと思うし。特に20時台以降は、ワンマンの普通でフォローしてもいいくらいだ。
土休日の名古屋発18時02分宇治山田行は名伊特急の方の鳥羽行から短縮変更、五十鈴川は4分後に急行が来るが、鳥羽から先は名古屋発18時15分の特急に乗っても同じだ。ちなみに両列車ともビスタカーでの運転となる。
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