阪急電鉄では1月19日に京都線でダイヤ改正を行うことを発表した。それに伴い大阪メトロ堺筋線も同時に改正を行うことになった。改正概要は以下の通り。
★平日
⚫梅田発7時30分の河原町行快速急行を増発する。また、7時台の通勤特急2本を淡路に停車させて、快速急行に変更させる。
⚫淡路発8時08分の普通正雀行を増発し、8時台前半の12分ブランクをなくす。また、9時台の北千里行2本を、それぞれ8時台と10時台にシフトさせる。このことで、通学客の混雑緩和を図る。
⚫天下茶屋発7時台前半において、北千里行の一部を天神橋筋六丁目行、高槻市行に変更し、運転本数の偏りをなくす。また8時台前半に天下茶屋を出発する河原町行を設定、9時台に高槻市行と北千里行を1本ずつ増発し、淡路行をなくす。
⚫河原町発6時39分の梅田行快速急行、6時42分の天下茶屋行準急を増発する。
⚫朝時間帯において、通勤特急、快速急行が準急、普通を追い抜く駅を、桂から長岡天神に変更する。
⚫データイムの上り梅田発において、普通を4分繰り上げ、準急を3分繰り下げ、発車順序を入れ替える。このことで車内で待つ時間を1分から2分拡大させる。
⚫17時台から21時台の河原町発梅田行通勤特急を茨木市で準急に接続させて、河原町から淡路経由、堺筋線方面への利便性を向上させる。
★土休日
⚫3月から京とれいん雅洛を投入する。京とれいん雅洛は7000系6両を改造する。
ドア数は2扉にして、折り畳み風にデザインする。
車両外観はそれぞれ季節を定め、秋の楓、冬の竹、春の桜、夏の葵、初秋の芒、早春の梅で彩る。
全車両の中央部に京都の寺社建築に用いられる円窓を設置、2号車、5号車には、円窓付近に坪庭を設置する。
3号車と4号車は、河原町方面へ向かって右側は一人掛けシート、左側は窓の方を向くシートとする。
⚫先述の京とれいん雅洛を投入し、現行の京とれいんと合わせて1時間おき、7往復体制とする。(梅田発932~1532、河原町発1041~1641)
京とれいん雅洛が投入される3月までは、同じ時刻で一般車両による快速特急を運転する。なお、十三駅についてはホーム柵設置のため、現行京とれいんの乗降を取り止め、淡路、桂、烏丸停車の快速特急Aに変更する。
⚫天下茶屋発京都河原町行を22本から29本に増発する。
⚫データイムにおいて、天下茶屋の1番線を降車専用ホーム、2、3番線を乗車専用ホームにして、乗客の交錯をなくす。
2013年の西山天王山駅開業以来のダイヤ改正、前回の改正では、夕方の堺筋準急の河原町延長や待避駅の統一が行われたが、今回の改正では平日は、朝時間帯の堺筋線から河原町、北千里方面への利便性向上、データイムのダイヤパターン変更を行い、土休日は、京とれいんや、堺筋線から京都河原町への直通列車を増やすこととなった。
まず、平日朝は梅田に7時33分に着く快速急行と、天神橋筋六丁目に7時40分に着く準急を増発して、ピーク前の利便性を向上することに。現行ダイヤだと、梅田着快速急行は7時18分から37分まで19分の穴が開くが37分を33分と39分に分けることで混雑を緩和させる。高槻市7時台前半の優等を見ると、現行では09快急、19快急、25準天しかないのが、05快急、11快急、16準天、22快急、28準天と増発される。リリースにない03の準急梅田行は新設の快速急行に茨木市で追い抜かれるだろう。
京都方面は快速急行を1本増発する。このことで京都口に8時台に到着する優等が増発され、混雑が緩和される。さらに、緩急結合駅を桂から長岡天神に変更、西向日、東向日、洛西口の利用客を普通に誘導、桂での運転間隔平準化で快速急行の混雑緩和を図る。また、大山崎、西山天王山から京都方面への時間が短縮される。
快速急行が増発されるだけでなく、通勤特急が快速急行に変わるので、淡路停車列車が3本増える。淡路停車列車の増発は北千里、堺筋線方面はもちろん、3月開業のおおさか東線を考えてのことだろう。学研都市線沿線から千里の学校に通うのに地下鉄や環状線使わずにショートカットできるし。
朝の普通列車については、堺筋線や梅田からの列車の行先を変更、運転間隔を平準化させることで、学生の混雑緩和を図る。淡路行については天下茶屋発8時台後半の1本を残して消滅、9時台の淡路行6本の代わりに、北千里行、高槻市、天神橋筋六丁目行が1本ずつ、正雀行が2本増えている。正雀行は今まで淡路から東吹田まで回送していたのを正雀で折り返す形となる。それにしても、関東在住の鉄道ファンにとって、車庫も折り返し線もない淡路行は実感が沸かないな。こっちでいうところの新宿発代々木上原行みたいなものだろう。
平日データイムについては、梅田での停車時間を拡大し、準急と普通の発車順序を入れ替え、準急はX3分発からX6分発に、普通はX6分発からX2分発に変わる。準急と特急の差は7分から4分になるが、淡路での2分停車を見直して、高槻市まで逃げ切るのではないかと。準急が高槻市に着いてから特急が着くまで3分もあるから、淡路で1分停車にしても、準急が高槻市に着いて特急が着くまで1分ある。普通の相川での特急待避は準急、特急の2本待避になる。正雀や摂津市を利用するより、歩いて数分の所にある岸辺や千里丘を利用した方がいのだろう。
一方、梅田着は普X2、特X3、準X8だったのが、特X2、普X6、準X9と入れ替わる。特急から準急までの時間差が5分から7分になることから茨木市待避を高槻市に変更するのだろうか。相川での準急待避は特急待避に変更、南茨木から梅田への有効本数が増える。
夜間については、20時台以降の梅田行準急と普通を入れ替え、茨木市で通勤特急と準急を接続させると思われる。19時台までは既に接続させているのね。
土休日の雅洛については、現行の2時間毎から倍増させて1時間毎とする。また、既存の京とれいんについては、十三でのホームドア設置に伴い、同駅での客扱いを取り止める。リリースの在来車両代走時でも乗降できないという記述から通過でなく、運転停車になるだろう。十三での客扱いをしないので、快速急行Aとして、客扱いする快速急行と区別をつける。種別にアルファベットというと、阪和線にあったB快速が頭をよぎる。
十三以外の駅にホームドアが拡大となったら、さらに1編成を京とれいんに改造、6300は引退するだろう。
京とれいん雅洛は、3扉あった7000を2扉改造し、中間扉跡に円窓を置く叡山電鉄のひえいのような改造を行っている。その円窓付近には京都らしく坪庭が設置される。鉄道車両の車内にこういう庭が前半されるのは珍しい。
京阪のプレミアムカー、JRのAシートと、一部指定席列車の投入が続く京阪間、9300の一部を指定席化せずにこういう列車を走らすのが阪急らしい。でも、やっぱり、淡路や桂から利用しても、着席保証が欲しいところだ。
京とれいん以外だと、河原町から堺筋直通列車の拡大と、天下茶屋の乗降分離、天下茶屋はインバウンド需要があるから、その辺ののりば案内を拡充してほしいところだ。
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