goo blog サービス終了のお知らせ 

*toi et moi*

時々、なんとなく思いついたいろいろなことについて...

今週読んだ本(2006年9月11日~17日)

2006-09-18 19:41:55 | bibliotheque
■「ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編」 村上春樹著 (新潮文庫)
■「夜明けまで1マイル」 村山由佳著(集英社文庫)

以上2冊。

「ねじまき鳥...」については以前図書館で借りたけれど、途中で断念したような気がする。
今回改めてチャレンジ。
とりあえず1部だけを購入。順調に読了。
以前途中で断念したような気がしたけれど、どうやら最後まで読みきっていたらしい。
第2部も近々購入予定。
感想は、まだよく分からない。
なんだか変な話。

「夜明けまで...」はイマイチ。
特に共感するところも見られず。不完全燃焼気味。
本を読んでこんな風に思うことも珍しいのだが。

今週読んだ本(2006年9月4~10日)

2006-09-09 12:37:19 | bibliotheque
■「潮騒」 三島由紀夫著 (新潮文庫)
■「蝶々の纏足・風葬の教室」 山田詠美著 (新潮文庫)

この2冊。

「潮騒」久しぶりに国文学と呼ばれるような本を読んだ。
前に映画版「春の雪」を観る前に原作を読んだが、全く違うタイプでびっくりした。
「春の雪」を読んだときはひたすら難解さを覚えたが、「潮騒」は全くそうではない。
反対に平易すぎる感じ。内容・文体共に。
心して読もうと臨んだのに肩透かしを食った感じ。
内容は純愛そのもの。田舎に住む若い男女の恋愛模様。
多少の困難はあっても、きちんと克服されてゆく。
韓国ドラマは一切見たことはないし、興味もないけれど、
もしかしたらこんな感じなのかもしれない。
次はこう進むのだろうという期待を裏切らない展開。
なかなか満足。

「蝶々の纏足・風葬の教室」は短編。
どちらも少女が主人公。
学校での女友達の間での葛藤を描いたもの。
この作品に限らず、彼女の作品を読んで思うこと。
主人公や主人公の側につく人間(家族や恋人)は素敵な人ばかりだということ。
愛情に溢れていて、味方となり得る人たちには暖かい。
自分と比べるととても妬ましい。
そういう家庭で育った人は本当に幸せだと思う。

今週読んだ本(2006年8月第4週)

2006-09-02 20:24:19 | bibliotheque
■「ひざまずいて足をお舐め」 山田詠美著 (新潮社)

今週というか、先週読んだ本。
しばらく更新できず、1週間のタイムラグ。

久しぶりに古本屋へ行き物色。
目についたものを適当にピックアップ。
高校の友達が確か彼女の作品が好きでよく読んでいたなぁ。
ということで彼女の作品を2冊購入。
とりあえず過激なタイトルのコチラを読了。

女王様の忍お姉さんと、同じ場所でしばらくバイト経験のある「ちか」とのいくつかの出来事。
彼女たちはとても素敵。
自分の仕事に誇りを持っていて。自分に正直に生きている。
見習いたいけれど、私には到底ムリかなぁ。
おそらく彼女たちのような生き方をしている人は世の中に一握りしかいないだろう。

今週読んだ本(2006年8月第3週)

2006-08-23 22:11:55 | bibliotheque
■「スローグッドバイ」 石田衣良著 (集英社文庫)

更新遅れましたが。先週読んだ本はこの1冊のみ。

いろんな人たちのいろいろな恋の形。
前の週に読んだ江國さんの作品と似たところもあるけれど、また全然別の世界の話。
ほのぼのした感じの短編集。

最近私は恋愛を欲しているのだろうか?
よく読んでいる気がする。

石田さんの作品はこれ以外にも2冊読んだかな。
私は彼の作品結構好きかも。
これからいろいろ揃えてみよう。
でも、IWGPシリーズ(池袋ウェストゲートパーク)はドラマ化されたり有名になっているからイマイチ惹かれない。
ドラマも映画も見たことないけれど...
読むとしたら最後の最後になるかもしれない。

今週読んだ本(2006年8月第2週)

2006-08-11 12:46:09 | bibliotheque


今週読んだ本

■「号泣する準備はできていた」江國香織(新潮社文庫)

■「スイートリトルライズ」江國香織(幻冬舎文庫)

以上2冊。

先週、もうしばらく本は読まないと書いておいて読んでしまった。
ふらっと本屋に行くと、江國さんの新刊が出ていたのでつい買ってしまったのだ。

この2作品。どちらも恋愛(とは少し違うような。でも適当な言葉が思い浮かばない)をする女性が主人公。
前者は短編集。
主人公それぞれに思うところがあって、問題を抱えていて。(「問題」という言葉も少し不適切かもしれない)
そんな日常のひとコマを描いたような話。
世間一般のラブストーリーでは決してない。
実際、人の心なんてとても複雑で、自分で自分のことも分からないような感じ(私だけ?)
ドラマなんかであるような、すっぱり割り切れるような物語なんて実際ありえない。と私は思う。
そう考えると、江國さんの物語は現実にとても近いような気がする。
でも、やはり現実ではないような。

どの女性もとても自分に正直で。とてもうらやましいと思う。
正直すぎるのと、うそをつくこと。
どちらが健全なんだろうか。

一緒にいると、我慢ばかりで苦しくなる。離れたくなる。
言えばいいのかもしれないけれど言えない。
どうして言えないんだろう。
それでも、離れていると会いたくなる。
一緒にいたいのか、離れていたいのか。
どちらが本当の私の気持ちなんだろう。

江國さんの話の中でも、よく出てくる感情。
一緒にいる男性とは違う男性のことを考えてしまう。
Aと会っているときはBのことを考え、Bと会っているときにはAのことを考えてしまう。
私は二人の男性と同時に付き合うなんて器用なことはできないけれど、
感情的には同じことのような気がする。

今週読んだ本(2006年8月第1週)

2006-08-06 21:47:54 | bibliotheque


今週までに読んだ本

■「ブレイブストーリー 中・下」宮部みゆき著(角川文庫)

■「今昔続百鬼-雲」京極夏彦著(講談社文庫)

■「おいしいコーヒーのいれ方Ⅷ やさしい秘密」村山由佳著(集英社文庫)

以上4冊。

前回の「今週読んだ本」から約1ヶ月。

「今昔続百鬼-雲」はフランスに持っていった。
おかげで3回ほど読んだ。覚えるほどに。
彼の作品は好きで、文庫になっているものはおそらくすべて読んでいる。
一番最初に読んだ作品は「嗤う伊右衛門」だっただろうか。
それ以降、彼の作品にはまってしまった。
すごく多岐にわたる知識で、読みながら感心してしまう。
決して、すべて理解しているわけではないけれども(特に宗教系)
いずれ今までの分もすべて読み返したいのだけれど。
何せあの厚さですから。
通常の文庫なら30冊ほど並ぶ本棚に、彼の文庫を入れると数冊しか収まらない。


村山由佳さんの作品も昔から読み続けている。
おいしいコーヒーのいれ方シリーズは毎年1冊の割合でしか出ないので
おそらく7年くらい毎年買っている1冊である。
彼女の作品はとっても恋愛系。典型的なラブストーリーだと思う。
視点はほとんど男の側から書かれるものが多い。
このシリーズも主人公は大学生の男の子。
たまにはラブラブ系も読みたいので。

しばらくは試験勉強に集中するため、本は読めない。と思う。
息抜き程度に週1くらいの割合では読めるかもしれないけれど。

そういえば、ブレイブストーリーの映画はどんな感じなんだろう。

今週読んだ本 (2006年6月第3週)

2006-06-17 10:15:25 | bibliotheque
今週読んだ本

■「娼年」石田衣良著(集英社文庫)

■「とるにたらないものもの」江國香織著(集英社文庫)

■「すみれの花の砂糖づけ」江國香織著(新潮文庫)

■「ブレイブストーリー 上」宮部みゆき著(角川文庫)

以上4作品。

石田衣良さんの作品を読むのは、「うつくしい子ども」「4TEEN」に続いて3作目。
なかなか興味深いと思った。

江國香織さんの作品は好きでほぼすべて読んでいる。
「とるにたらないものもの」はエッセイ。
江國さんの周りにあるさまざまなものの思い出や、感じることなどについてつづったもの。
江國さんの生活が垣間見えるよう。
思わずくすりとしてしまったのは「ヨーグルト」
私は江國さんの持つ空気感が好き。
しばらく彼女の空気の中に身を置きたいと思うのだが、私にはムリ。
どうしても真似できない。
このエッセイを読み終わっても、それでもまだ彼女の空気に触れていたいと思い、本棚から彼女の詩集を取り出した。
「すみれの花の砂糖づけ」
これも彼女の毎日をつづったような詩集。
「うしなう」という作品にドキッとする。
じっくり堪能。心地よい感じ。
時々、自分とは全く違った空気の流れを感じるために彼女の本を読む。

宮部みゆきさんの作品もほとんど読んでいる。
今作品は友達に借りて単行本にてすでに読了。
映画化を前に文庫化されたので改めて読んでみる。
本を読みながらゲームをしている感覚。
RPGはドラクエとゼルダくらいしかしないけれど、まさしくその世界。
私の好きな宮部作品とは恐ろしく世界が異なるけれど、こういうのもおもしろいかも。
ゲーム好きで知られる宮部さんらしい。

今週読んだ本 (2006年6月第2週)

2006-06-09 23:13:31 | bibliotheque
今週読んだ本はコレ。

■「愛されない子 上/下」 トリイ・ヘイデン著 入江真佐子訳 (ハヤカワ文庫)

ただいま下巻の途中。
今回は著者自身も一番のお気に入りの作品とのこと。
確かに。
今作には問題を抱える子供たちばかりでなく、母親までもが教室に助手としてやってくる。
子供の問題も無視できないが、根が深い分だけ大人の問題も厄介だ。

虐待は連鎖する。
したくなくても。
子供のときに虐待を受け、大きくなると、自分は絶対子供を大切にしようと思う。
でも、子供のときに「虐待」という間違った愛を受けて育ったため、
やはり、自分が受けたことと同じことを自分の子供に対してしてしまう傾向にある。
(もちろん、全員がそう、というわけではないだろうが)

作中の母親「ラドブルック」も母親の影響でうまく子育てができず悩んでいる。
ラドブルックの母親は、極端に身体接触を嫌ったのだ。
おかげで、覚えている限り、まともに抱かれたこともないという。
そのことがあってか、彼女も子供を抱くことができなかった。
床に置けば、子供が泣くと分かっていても、そうすることしかできなかった。
また、母乳を与えることもできなかった。
そのような乳児期を迎えたからか、先天的なものなのかは分からないが、
彼女の子供もまた情緒的に問題を抱えていた。

自分より上位の人間というのは、自分に多大な影響を与える。
ラドブルックも、母親が身体接触を極端に嫌うので「身体接触=嫌悪すべきもの」という図式を作り上げてしまった。
また、アイルランドからやってきた姉妹についてもこの関係は成り立っていた。
姉が妹にいろいろな話をして脅す。
妹はすべてを信じているわけではないが、無視することができるほど分別もついていないので、
姉に対して恐れを抱き、従うしかない。
(後にその関係は解消されることになるのだが...)

最後にもうひとつ。漫画「NANA」(矢沢あい作 集英社Cookie連載中)から。
大崎ナナは小さいとき母親に置いていかれ、祖母に育てられた。
祖母はとても厳しく、ナナにとっては脅威だった。
そんな祖母は、赤い服など女の子っぽい(と考えられている)ものをナナに身につけさせなかった。
「そんな格好をすると男を誘惑してしまう」と言って。
ナナの母親が子供を置いて別の男と出て行ったため、祖母はナナには同じ道を歩んでもらいたくなかったのだろう。
ナナは祖母の死後、ドキドキしながら真っ赤なフリルのついたワンピースを買う。
でも、祖母の言葉があったのでとても緊張した、と後にレンに語る。

子供のころ一番そばにいた人物(両親・兄弟・祖父母など)は、逆らうことのできない対象である。
子育てとはナナが言うようにある意味「洗脳」である。
幼少時代だけでなく、大人になってからも影響が残ることがある。
自分の子供の洗脳はどのように進めるべきか。
いずれ生まれたときのために考えておかねば...

今週読んだ本 (2006年6月第1週)

2006-06-03 20:24:49 | bibliotheque
今週はこの1冊のみ。

■「いつか記憶からこぼれおちるとしても」 江國香織 著 (朝日文庫)

私は彼女の作品が好き。
何気ないことが題材だったりするけど、実際生活している中で見逃しがちなことだったりする。
この作品も、ある高校での日常が描かれている。
確かに、いつか記憶からこぼれおちてしまいそうなごくありふれている出来事がほとんど。
でも、そのときの高校生にとってはすごく重要なことで。
大人たちには馬鹿にされそうなことだけど。
子供でもないし、大人でもない。
微妙な年齢だからこそ感じられること。
今の私はどうだろう。
もう、昔の気持ちは忘れてしまって
つまらない大人になってしまっているかもしれない...
仕方のないことなのかもしれないけれど。

今週読んだ本 (2006年5月第4週)

2006-05-27 10:20:15 | bibliotheque
今週は、先週の残りの日本語教育の本とコレ

■「幽霊のような子」 トリイ・ヘイデン著 入江真佐子訳 (ハヤカワ文庫)

今まで読んだこのシリーズの中で一番怖かったかもしれない。
最初のうちはいつもと同じようになんだかよく分からない。
少女の語る話が一体何のことを言っているのか。
それが、だんだん何を意味するのか像を結んでくる。
ぞっとするような話。本当にそんなことが今の時代にも現実にありえるのだろうか...?
ちょうど「ダ・ヴィンチ・コード」を読んだばかりということもあり...
でも、結局真相はつかめないまま最後を迎えてしまう。
本当にそんな経験をしたのか、彼女の作り話なのか。
すべてが作り話だとはとても思えないけれど、すべて本当のことだとも到底思えない。
なんとも気持ち悪い終わり方。
でも、これこそノンフィクションなのかもしれない。
毎回ハッピーエンドで、たとえハッピーではなくても事件は解決されるフィクションではなく。
彼女が一体どんな経験をしたのか(したと思われる)のか興味ある方はぜひご一読を。