スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
(当ブログに掲載している文章や画像など、無断転載することはご遠慮ください)

子供たちに語り継いでいくこと

2015-08-15 | ひとりごと
今日は終戦記念日ですね。

スロバキアでは確か終戦記念日は5月だったと記憶しています。言われてみればいつ戦争が終わったのかが国によって違うのは当然のことなのですが、ここへ来るまでどの国もみな同じ日に終結したものと勝手に思い込んでいました。日本は日本が降参したところで戦争が終わった、それが8月15日だったのですね。

母は広島県の出身、私も幼少時代を広島県で過ごしたことがあります。

私の伯母は原爆でお父さんを亡くしています。まだ幼かったときなので、お父さんの記憶はないのだとか。亡くなったというのも、仕事に出かけてそのまま帰って来なかったのできっと被ばくして亡くなったのだろうと。伯母と平和記念資料館を訪れたときに「男前じゃろ」と犠牲者のデータの中からお父さんの写真を見せてくれたことがありました。ここに来てお父さんに会えるなんて。

祖父母は空襲で全てを焼かれました。祖父から子供を背負い、頭から濡れた毛布を被って逃げたこと、高台から焼け野原を見たことを聞きました。

幸い、私は戦争を経験することなくこれまで生きてきましたが、でも戦争体験者からその話を聞いて育ちました。
今も世界から戦争、紛争が消え去っていないのはとても悲しいことです。でも、戦争のない世界になるよう、私たちの子供たちが戦争を経験することがありませんよう、そして戦争を知らない人たちが戦争の愚かさ、酷さを知ることができるよう、私も祖父に聞いた話を娘たちに語り継いでいかないといけない、そう思いました。


post a comment