サプライズ続きの初出勤

さて、先週スロバキアで再就職できたのが嬉しくて声高々と発表してしまったのですが、蓋を開けてみれば若干サプライズありで「はぁ、これがスロバキア」とテンションの低いスタートをきっていました。

まずは月曜日の朝、契約書にサインするとのことで行ってきたのですが、予想通り契約書はスロバキア語でした。マルツェルに読んでもらえば良いことなのでこれに関しては全く問題なかったのですが、午後１時までにとのことだったので仕事中のマルツェルにメールで契約書を転送し目を通してもらいました。するとすぐに電話がかかってきて、気になる点が二つあると。ひとつはサービス残業が年１５０時間、もう一つは有休が年２週間と書かれているとのことでした。

サービス残業が年１５０時間というのは一日に換算すれば２０～３０分のこと、１０分早く出社して、１０分遅く退社するのと同じことなのでまぁ良いにしても、そう書かれると気分はあまり良くありません。有休２週間というのは１０日、もちろんこれ以上休んではいけないということではなく休んでもいいが、その分に関しては報酬なしということです。こちらの休暇は通常カレンダー通りで、日本のように有休２０日＋夏季休暇１週間、正月休み１週間ではありません。ヨーロッパのバカンスといえば１カ月もあって家族で長期旅行にでかけるというイメージのあった私には初めは驚きでした。例えばマルツェルは今年夏休みが３週間ありましたが、これはただ単に、夏に有休を３週間取ったというだけなのです。ですので、マルツェル曰く、有休１０日ではまずクリスマス休暇で半分消化し、残りの休みではバカンスにも日本へ行くにも足りないし、そもそも労働基準法で３３歳以上（私はこれに該当するわけですが）は５週間と定められている。「そこまでして働く意味はないよ。」と。「間違いかもしれないから確認してごらん」というので電話で確かめてみると、私は一日４時間の半日勤務なので有休も半分の２週間とのこと。でも私はしっくりきません。半日勤務ですが、１日４時間勤務というのが私の契約で、月曜日から金曜日まで週５日出社するのに、休暇だけは半日＋半日＝１日と換算されたのではなんだか都合が良すぎます。マルツェルもそのセコさがスロバキアと言うし。マルツェルもマルツェルの会社の人事（にも相談したのですが）も、１日の勤務時間に関わらず、基準法に沿った日数がもらえる（逆にもらえないとおかしい）というので、その法律の該当箇所を会社側に指摘し、これでダメだというならもう契約書にサインなんてしなくてもいいやと強気で待っていると、「あなたが正しいです」との返事。有休は5週間（25日）に、そしてサービス残業部分もついでに削除してもらい、晴れて交渉成立でサインしましたが、なんだか私も、そして上司となる社長さんも気分はイマイチでした。

そして翌日火曜日から仕事が始まったわけですが、これまた出社してみると、初めに聞いていた業務内容と若干違い、それも私があまり得意としないことです。まぁそれでもちょっと頑張って様子を見ようと今週は黙々とその苦手な業務を来る日も来る日もしていました。すると、金曜日、午後１時半まで勤務の私はとっくに退社し、サクルカを幼稚園に迎えに行き、お絵描き教室に通うネルカを迎えに行く途中で上司から携帯に電話がかかってきました。何事か（ヘマでもしたか）とびっくりして出ると「すごく良い仕事をしてくれたね！続きは月曜日に話そう」と。私の仕事に対して、良い評価がもらえるとも、またそれをわざわざ勤務時間外に電話で連絡してくれるとも、予期しなかったことで一週間の手探りの苦労も一気に報われました。

負のサプライズで始まった再就職、１週目はなんとか気分良く終えることができ一安心です。
スロバキアで社会人、来週からまた頑張ります！