中央駅の事件のその後

2006-04-27 23:43:30 | ベルギーのニュース
2週間ほど前に、ブリュッセルの中央駅で17歳の少年が殺害された事件は、ようやく犯人が逮捕されました。

犯人は、少年をナイフで刺した殺害の実行犯と、一緒にいた共犯者の2人組。当初は北アフリカ系といわれていましたが、結局はポーランド人でした。(でもいわゆるジプシーと呼ばれる人たちらしく、そのせいでポーランド人には見えなかったよう)

事件の直後から、犯人の年齢が注目されていたのですが、先にベルギー国内で逮捕された共犯の少年は16歳でした。殺害の実行犯はポーランドに出国していたので国際指名手配されたのですが、未成年者だと身柄を引き渡してもらうことができないのです。結局、犯人は17歳で、ポーランドの法律では殺人などの凶悪犯罪では17歳でも刑法上成人として扱われるということなので、ベルギーへの引渡しは可能なようです。ただ、そのための手続きにしばらく時間がかかるとか。

残されたご両親にとっては、犯人の逮捕がせめてもの救い、でしょうか。ベルギーには死刑がないし、無期刑も存在しないに等しいので、厳しい刑を望むご両親にとっては犯人がいずれは自由になる、と考えるだけでつらいでしょうが、できるだけ早く裁判が進んで、ご両親の苦しみが少しでも癒される結果になってくれるといいなと思います。

ちなみに、同級生たちが集めている署名の数は20万を超えているそう。亡くなった少年の命は永遠に奪われたままだけど、せめて、世の中が少しでも良くなることにつながれば・・・と思います。