一時はどうなるかと思った。
こんなに
こんなに
つらい場所だとは思わなかった。
もちろん
僕だけかもしれない。
だって
トレランで4時間で走り抜ける人もいるのだから。
この日
延期に延期を繰り返し
「行こう」と決めたとき
僕は
「死んでもいい」って思った。
大自然。
中禅寺湖の端。
クルマは進入できない。
まわりには
「クマ」と「シカ」と「サル」しかいない。
歩けなくなって
ケータイがつながらなかったとすれば
僕は
誰かが通りかかるのを
森のなか
ひたすら待たなくてはならない。
ただのビビり屋。
大げさに思われるけれど
僕は
それくらい不安だった。
ただ
出かける以上は
無事、生還しなくてはならない。
見送ってくれた「親」がいる。
そして
待っていてくれる「相方さん」がいる。
僕は一人ではない。
独りでは、ないのだ。

14時33分。
相方さんとの電話を切り、また一人で歩き出す。
森を抜けた。
クマの心配はない。
あとは
いかに足の痛みを抑えつつ
ゴールまで歩き続けることだけだった。
青い空
白い雲。
下界とは10度近く涼しいだけあって
秋の空、秋の気配が感じられる。
握っていたケータイは汗でびっしょりになってはいたけれど。。。

先ほどとは似て非なる黄色い花。
名前が・・・わからない・・・

いまここ。
中禅寺湖の西北の位置。
北には竜頭の滝、
さらに北には湯元・戦場ヶ原がある。

14時38分。
ようやくアスファルトの道路に。
ここまでで歩いた距離は18.9キロ。
歩く速さは時速3.7キロ。
足が痛い割にはペースが戻っているようだ。

植物を見る余裕もでてきた。

道路の右は「菖蒲が浜キャンプ場」だ。
森の中にロッジらしき建物がたくさん見える。
そんな木々を眺めていると
草むらに何やら黒い細長い動物が。
丸太の脇に隠れています。
僕はタヌキに見えましたが
なかなか動きません。
逃げることもせず
おっと、こちらに近寄ってきます。
僕は
道路を横断するとみて
カメラをずっと構えていました。
一瞬、立ち止まった瞬間を写したら・・・

タヌキではなく・・・
これはハクビシン・・・でしょうか?
実は
先ほどまで相方さんと電話で会話していた際
「僕はクマもシカもサルも、歩くときはなかなか目撃しないんだよ・・」
なんて嘆いていたのだが
こんなに間近に
野生動物を目撃したのは
これが初めてです。
ずっと
僕は横断する様子をじっと眺めていましたが
道路左にある、駐車場の排水溝にぴょんと隠れてしまった、と
左奥で同じく目撃していた男性が教えてくれた。
地元の方も
初めてみたそうです。

14時46分。
クルマが多い通りに出ました。
国道のようです。
僕は右に曲がります。

菖蒲の橋を渡ります。
左の奥に「竜頭の滝」はあるようです。

14時50分。
竜頭の滝交差点。
足は非常にやばい状況でしたが
ここまで来てスルーはもったいない。
せっかくなので
ちょっと寄り道です。
※ここまでの距離 19.4キロ
歩行時間は 6時間43分※

滝へは30歩。
ほんとうかな?

小学校の遠足以来の「竜頭の滝」。
まだ夏休みということもあって
多くの方が茶屋で休憩をしていました。

このカエデが赤くなる頃
滝は最高の美しさを魅せてくれます。

滝から国道に戻る途中
「立ち入り禁止」の看板が。
こういうところ、すっごく気になります。。。

15時01分。
湯元方面の帰りクルマが
いろは坂方面に向けて渋滞をすでに引き起こしていました。
僕はまだ2時間くらい歩かなくてはならないので
渋滞はあまり心配していませんでしたけど。

菖蒲が浜のバス停。
下り・湯元方面もまだまだ多くの待ち人がいました。

さかなと森の観察園。
意外と大きな施設のようです。
おかげで
中禅寺湖畔がまったく見えません(笑)
こんどお伺いさせていただきますね。

国道120号線なう。
上り・いろは坂方面は激しい渋滞中。
ちなみに、ここに無料駐車場がある。
もし中禅寺湖を1周する「反時計回り」するときは
ここからスタートするとよい。

レストラン奥日光。
ログハウス風のおしゃれな店。
そば、も気になるが
やはり「ソフトクリーム」が。。。

国道に歩道がなくなり
代わりに湖畔との間に遊歩道が現れた。
大崎まで3.2キロ。
大崎ってどこでしょう???

15時13分。
20.4キロ地点。
いまここ。
次の目印は「ボートハウス」である。

渋滞する国道を尻目に
アップダウンする遊歩道へ。
この時点で
足は踏むたびに激痛。
とくに階段は手すりにつかまりながら
ゆっくり1歩1歩下ろす感じ。
足腰は悲鳴をあげ
限界にあった。
だが
助けてくれるものは
だれもいなかった。
進むしかない。
答えはそれだけだった。

左にはやや離れて国道が見えます。
クルマのエンジン音が普通に聞こえます。
片や
右には森の先にうっすらと湖畔が。
けれど
眺望はやはりよくありません。

木道はすぐ終わり
こんなけもの道になりました。
意識もうろう・・・
この時は「楽しい」という感情はまったくありませんでした。
でも
立ち止まったら
リタイアを意味していました。
気力。
気力。
ぜったい気力。。。。
歩くと決めたからには
助けを求めない結果を
僕は望んでいたから。
無口で
まわりの表情はうかがう余裕はないけれど
ゴールにたどりつく・・・
これが
この時のすべて。

15時27分。
21.1キロ地点。
大崎まで2.5キロ。
右手に広い砂浜と
ファミリーが見えます。
限定された遊泳場があるようです。
遠浅で
お子さんが水遊びを楽しんでいました。
きっと無様なかっこうに見えたことでしょう。
だって
死にそうな顔して歩いているんですもの。
みんな
僕が
中禅寺湖1周歩いている最中なんて
だれも知らないわけだから。
なにやってるんだろう、俺?
でも
後になったらわかるんだろうな
中禅寺湖1周の良さを。
続く
こんなに
こんなに
つらい場所だとは思わなかった。
もちろん
僕だけかもしれない。
だって
トレランで4時間で走り抜ける人もいるのだから。
この日
延期に延期を繰り返し
「行こう」と決めたとき
僕は
「死んでもいい」って思った。
大自然。
中禅寺湖の端。
クルマは進入できない。
まわりには
「クマ」と「シカ」と「サル」しかいない。
歩けなくなって
ケータイがつながらなかったとすれば
僕は
誰かが通りかかるのを
森のなか
ひたすら待たなくてはならない。
ただのビビり屋。
大げさに思われるけれど
僕は
それくらい不安だった。
ただ
出かける以上は
無事、生還しなくてはならない。
見送ってくれた「親」がいる。
そして
待っていてくれる「相方さん」がいる。
僕は一人ではない。
独りでは、ないのだ。

14時33分。
相方さんとの電話を切り、また一人で歩き出す。
森を抜けた。
クマの心配はない。
あとは
いかに足の痛みを抑えつつ
ゴールまで歩き続けることだけだった。
青い空
白い雲。
下界とは10度近く涼しいだけあって
秋の空、秋の気配が感じられる。
握っていたケータイは汗でびっしょりになってはいたけれど。。。

先ほどとは似て非なる黄色い花。
名前が・・・わからない・・・

いまここ。
中禅寺湖の西北の位置。
北には竜頭の滝、
さらに北には湯元・戦場ヶ原がある。

14時38分。
ようやくアスファルトの道路に。
ここまでで歩いた距離は18.9キロ。
歩く速さは時速3.7キロ。
足が痛い割にはペースが戻っているようだ。

植物を見る余裕もでてきた。

道路の右は「菖蒲が浜キャンプ場」だ。
森の中にロッジらしき建物がたくさん見える。
そんな木々を眺めていると
草むらに何やら黒い細長い動物が。
丸太の脇に隠れています。
僕はタヌキに見えましたが
なかなか動きません。
逃げることもせず
おっと、こちらに近寄ってきます。
僕は
道路を横断するとみて
カメラをずっと構えていました。
一瞬、立ち止まった瞬間を写したら・・・

タヌキではなく・・・
これはハクビシン・・・でしょうか?
実は
先ほどまで相方さんと電話で会話していた際
「僕はクマもシカもサルも、歩くときはなかなか目撃しないんだよ・・」
なんて嘆いていたのだが
こんなに間近に
野生動物を目撃したのは
これが初めてです。
ずっと
僕は横断する様子をじっと眺めていましたが
道路左にある、駐車場の排水溝にぴょんと隠れてしまった、と
左奥で同じく目撃していた男性が教えてくれた。
地元の方も
初めてみたそうです。

14時46分。
クルマが多い通りに出ました。
国道のようです。
僕は右に曲がります。

菖蒲の橋を渡ります。
左の奥に「竜頭の滝」はあるようです。

14時50分。
竜頭の滝交差点。
足は非常にやばい状況でしたが
ここまで来てスルーはもったいない。
せっかくなので
ちょっと寄り道です。
※ここまでの距離 19.4キロ
歩行時間は 6時間43分※

滝へは30歩。
ほんとうかな?

小学校の遠足以来の「竜頭の滝」。
まだ夏休みということもあって
多くの方が茶屋で休憩をしていました。

このカエデが赤くなる頃
滝は最高の美しさを魅せてくれます。

滝から国道に戻る途中
「立ち入り禁止」の看板が。
こういうところ、すっごく気になります。。。

15時01分。
湯元方面の帰りクルマが
いろは坂方面に向けて渋滞をすでに引き起こしていました。
僕はまだ2時間くらい歩かなくてはならないので
渋滞はあまり心配していませんでしたけど。

菖蒲が浜のバス停。
下り・湯元方面もまだまだ多くの待ち人がいました。

さかなと森の観察園。
意外と大きな施設のようです。
おかげで
中禅寺湖畔がまったく見えません(笑)
こんどお伺いさせていただきますね。

国道120号線なう。
上り・いろは坂方面は激しい渋滞中。
ちなみに、ここに無料駐車場がある。
もし中禅寺湖を1周する「反時計回り」するときは
ここからスタートするとよい。

レストラン奥日光。
ログハウス風のおしゃれな店。
そば、も気になるが
やはり「ソフトクリーム」が。。。

国道に歩道がなくなり
代わりに湖畔との間に遊歩道が現れた。
大崎まで3.2キロ。
大崎ってどこでしょう???

15時13分。
20.4キロ地点。
いまここ。
次の目印は「ボートハウス」である。

渋滞する国道を尻目に
アップダウンする遊歩道へ。
この時点で
足は踏むたびに激痛。
とくに階段は手すりにつかまりながら
ゆっくり1歩1歩下ろす感じ。
足腰は悲鳴をあげ
限界にあった。
だが
助けてくれるものは
だれもいなかった。
進むしかない。
答えはそれだけだった。

左にはやや離れて国道が見えます。
クルマのエンジン音が普通に聞こえます。
片や
右には森の先にうっすらと湖畔が。
けれど
眺望はやはりよくありません。

木道はすぐ終わり
こんなけもの道になりました。
意識もうろう・・・
この時は「楽しい」という感情はまったくありませんでした。
でも
立ち止まったら
リタイアを意味していました。
気力。
気力。
ぜったい気力。。。。
歩くと決めたからには
助けを求めない結果を
僕は望んでいたから。
無口で
まわりの表情はうかがう余裕はないけれど
ゴールにたどりつく・・・
これが
この時のすべて。

15時27分。
21.1キロ地点。
大崎まで2.5キロ。
右手に広い砂浜と
ファミリーが見えます。
限定された遊泳場があるようです。
遠浅で
お子さんが水遊びを楽しんでいました。
きっと無様なかっこうに見えたことでしょう。
だって
死にそうな顔して歩いているんですもの。
みんな
僕が
中禅寺湖1周歩いている最中なんて
だれも知らないわけだから。
なにやってるんだろう、俺?
でも
後になったらわかるんだろうな
中禅寺湖1周の良さを。
続く
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