ちょこっと、息ぬき。

「いきいきと、生きていたいね。」

いきいきと、生きていたいね。(11) 

2006-04-19 23:29:33 | Weblog

★大学を卒業し、その年の春からアルバイトで生計をたてることとなりました。時間を自分の思うように使える絶好のチャンス。自分探しの旅に出ることを考え始めました。

 

  非常に悠長な話なのですが、知的障害者の施設でボランティアをしながら自分で勉強を続け、やりたいことを探すということしか決めてなくてアルバイトの生活に入ったのです。

 

  たしかにこの時点ではもしどこかの学校に行く必要があったとしてもどの学校に行ってどういう勉強をするのかということが定まっておらず、毎日ただ自分ひとりで「自分は何をしたいのだろう」ということを探す毎日でした。

 

  春が過ぎて夏が来て、ようやく新しい生活のリズムにも慣れてきたころ、「こんなに自由に時間を使えるのは今しかないかもしれない。精神的にも煮詰まってきているしこのままだと苦しい。日本一周でもしてみようかな」とふと思うようになりました。

 

  気になるのは費用ですが、そのころのアルバイト料は仕事の量によっても違っていましたが、月に20~23、4万円になりました。家賃5万円プラス諸雑費5万円で生活していましたので、蓄えもありなんとか実行可能な範囲でした。

 

  これまたのん気なもので、旅にでることを決めたらなんだか生活にハリが出てきました。真夏の暑い時期は汗水たらして暮らしているほうがわたしは好きなので、会いたい友人もいる北海道に9月1日に出発することとしました。

 

  旅費はできるだけおさえるためにレンタカーを借りてその車の中で寝泊りすればいいかなと考え、近所にあったトヨタレンタリースに「1ヶ月かりたらいくらになるのか」を聞きにいきました。

 

  それだけで約15万円ということでした。これまたアバウトな話ですが、日本一周にかける期間は約1ヶ月と決めていましたので、もし5千円の宿に毎日泊まるとしても同じ金額が必要になるのです。しかも、毎日初めて訪れる土地で見合った金額の宿を見つけることは非常に手間もかかるし、わずらわしいことははっきりしていましたので、「移動は車で。そして自分の思うところで寝る」ということはあっさり決めました。

 

  また、たぶん一生に1度の日本一周にせっかく行くのだから、自分がそのときどきにどんな気持ちで旅をしていたかも含めて記録しておきたかったので、8ミリビデオを買うことにしました。

 

  何年か経って、もしだらけた日々を送ることになった場合は、そのビデオを見ることによってこの時期の自分の一生懸命な思いを呼び覚まして、自分にかつをいれたいと思ったのです。

 

  量販店に行ってあれこれ悩んでいたら非常に親身になって相談にのってくれる店員さんに出会うことができました。約20万円くらいしたと思いますが、記録を残すことと、普段使ったことのない機器をさわる喜びと、それから20年前はそれ以上安い商品がそんなになかったこともあり、すぐ購入しました。

 

   毎日楽しみながら、準備を着々と進めていきました。