具体的に勤めたい先を特定し、そこにアプローチをかけなければなりません。
でも、まだ1つの分野に自分だけで決め込めるまでには至っていませんでした。
そんなとき、高校の後輩から貴重な情報をもらいました。
彼女は大学の文学部を卒業したあとに、福祉専門学校に入学し直し、のちに神奈川県の職員になった人物です。
彼女には、知的な障害をもち授産施設に通っているお兄さんがいました。彼女が言うのには、そのお兄さんが身近にいてくれたので大学卒業をむかえるにあたり自分の将来の方向性を見直すことができたということでした。
その彼女の通う専門学校に、気さくで、いろんな情報をもっている先生がいらっしゃたのですが、彼女はわたしのことをその先生に伝えてくれたらしく、「もしよかったら連絡をするように言ってください。必要な情報を伝えられるかもしれない。」と言ってくださったらしいのです。
わたしは連絡をとらせてもらい、会っていただくことになりました。
平成元年4月のことです。
その先生は、厚生省の諮問機関で日本の病院について研究をしている方でした。
そして、わたしはその先生のもとでアルバイトをさせていただくことになり、仕事なかでその方からいろんな情報をいただいて、ここで自分の気持ちを決めることにしました。
まさに天から降ってきた、救いでした。
今になって考えても、もしこの先生がいなかったら、もし高校の後輩が声をかけてくれなかったらと考えると、空恐ろしいです。
平成元年の5月の連休明けから、アルバイト開始です。