★医療ソーシャルワーカーへの道
平成元年8月1日に入職することとなりました。
いよいよ医療ソーシャルワーカーの第一歩を踏み出した!と思いきや、
手始めに病棟の窓ガラスの清掃をすることとなりました。
病院というところには、医者、看護師、薬剤師、放射線技師、臨床検査
技師などの国家資格をもった職種が多く集まっています。
病院の規模によっては、医者、看護師、介護職以外の職種が非常勤
の方が担当しているときもあるのですが。
そのような環境なので、窓磨きなどの仕事にはなかなか手がつかない
のが実情で、病棟の看護師や介護職の方々が時間を見つけてやる
か、あとは業者に依頼するかということになります。
そこで、わたしのような入職間もなく、「試用期間」中の者は、その部分
を担うのにうってつけなのです。
3日ほどで窓ふきやその他の普段やれないような掃除の業務を終えま
した。
が、4日目からは8月7日に予定されていた「院内盆踊り大会」
の準備にとりかかりました。
やぐらは近所の鉄工所所有のものを借りてきて、運動場に組み立てま
した。トラックなどどというものもないため、職員送迎用のワゴン車のな
かに鉄骨を無理やり詰め込んで、ガラスをつきやぶらないように気をつ
かいながら運びました。
真夏の太陽が容赦なく照りつける中、やぐらを建て、支柱に紅白のテー
プを巻き、万国旗をすえつけ、会場まわりの草をかって本番をむかえま
した。
入職して1週間で、わたしは真っ黒の顔になりました。真っ黒というよ
り、赤ら顔といったほうが正確でしょうか。
まだ住まいはかわっていなかったため、1時間30~40分をかけて通っ
ていましたが、電車のガラスに映る自分の顔が日に日にくっきり見えて
くるのがよくわかりました。
「社会人は体力勝負!」と感じた、就職直後の1週間でした。