ブラジルで生活していた頃
周りの人達からは、ずっと ≪日本代表≫ として見られていた私。
ブラジルで生まれ育った日系人と違い、日本から来た
≪ japonesa verdadeira = 本物のジャポネーザ≫
と呼ばれた私。
なのに、実は日本のことをちっとも知らない ≪偽者のジャポネーザ≫!?
情けないと感じました。
まだ日本にいた中学生の頃などは、外国映画なんかを観て
イメージだけで、“あ~、海外は明るくて面白そう!いいな~♪”と
意味もなく思ったりして。まさに井の中の蛙状態
でも、日本を一歩出ると現状は違っていた。
ブラジルは、先人移民の方達の大変な努力のお陰で
親日家が多く、「ジャポネース」のイメージはおおむね良好。
驚くほどブラジルの人々は親切で温かい人が多い。
私は現地の学校で高校、大学を出たけど、
学友達にどれだけ助けられたか!
彼らがいなければ私はきっと挫折していたに違いない。
彼らと進級したい一心で勉強し、留年もせずに無事卒業できた。
そんな彼らと過ごしていて、常に感じたのが
彼らの 【ブラジル人として】 の誇りとアイデンティティー。
彼らは当然のように自然にそれを持っている。自国を大切に思っている。
彼らは【日本人】に対して、礼儀正しい、真面目、勤勉、優秀などといった
良いイメージを持っている人達が多かった。日本(系)人社会の閉鎖的傾向をも、
伝統を守ろうとする為の正当な行為として理解できると言った人もいた。
彼らの信じる 【日本の良いイメージ】 はなるべく壊したくなかった。
だからといって無理に優等生でいようという気はさらさらなくて、
友達と時には悪戯もしてみたり、授業を抜け出したりした事もあった。
だけど、ブラジル社会や文化に敬意を表し、「私は学びたい」という姿勢は
常に崩さずにいたつもり。つまり、【興味をしめす】ということ。
私がイチイチ質問することに対して丁寧に答えてくれたブラジル人。
そうすると、向こうも日本のことに興味を示し、いろいろ尋ねられる。
そこで痛感する、自分の勉強不足
言葉の問題だけではない。例え日本語であろうと知識そのものがない。
≪偽者のジャポネーザ≫ では申し訳ない!
だから・・・日本でもう一度勉強したい!
と心に誓って、5年前に日本に来ました。
今、日本文化を学ぶことが楽しくて仕方ありません
何百年の伝統がある茶道や華道、着物を始め、
各地に伝わる伝統工芸品や食品、ありとあらゆる【日本】を
吸収して、発展と継承につとめていきたいと考える今日この頃です。
ブラジルと日本は地理的には遠いけど、人々の交流の歴史やつながりは
決して浅いものではありません。移民もちょうど100周年を迎えているし、
これからも、もっともっと両国の絆が深まるように
微力ながら【考動】していきたいと思っています。
Mas, Como??? どうやって???
そこがこれからの課題です