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かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

ドイツの小学校の食育事情

2025年03月11日 | ドイツ・オーストリア生活
ドイツの小学校を見学する機会があった。

Eが勤務している学校で、来年度、入学予定の子どもとその親のために学校の紹介をするという日とちょうどぶつかったので、私も行ってみた。

Eが担任しているのは、4年生。
ドイツの小学校では最高学年にあたる。
1年生の時から4年間ずっと同じ先生がクラスを担当。

4年生たちはふたりづつのグループにわかれて、ツアーコンダクターとなって学校内を案内する。

私もツアーに参加。
案内してくれたのは、バングラデシュ出身の男の子と地元出身のドイツ人の女の子のペア。
彼は英語が話せる。

とはいっても、後に、英語授業も見学してわかったのだけれど、2年生の時から英語の勉強をしている彼らは、かなり英語が理解できるようになっている。

ドイツ滞在期間が3週間もあったので、学校公開日のみならず、例の日本AG(日本クラブ)のある日も、授業参観した。


この日は、それぞれが用意した白いファイルノートに、赤い色画用紙を丸く切り抜いて貼り付け、日本の国旗を表現。

そして、私が彼らの名前を片仮名で書いたお手本をもとに、自分達で国旗の上に名前を書いてみた。

練習中の様子を見て回って、ツとシの違いや、シュのユは小文字であることなどのポイントも伝えた。

中には、お手本を見ずに書けるように練習している子もいた。

そうして私の発案で、「むすんでひらいて」をみんなと一緒にやって、この日はおしまい。
楽しかった。

この学校では、1時間目のあとに、お弁当を持ってきてみんなで朝御飯を食べる。



あらかじめサンドイッチを頼んでおくこともできる。


お弁当を持ってこれなかった子のために、リンゴやニンジンなどの野菜が食料保管してあり、誰でも、いつでも、食べられるように準備されている。



国際色豊かな学校で、移民の子も多く、中には、スナック菓子やチョコレートバー、インスタントラーメンの乾麺をかじっている子もいるという。

おそらく、朝食やお弁当という概念がそもそもない親たちもいるのだろうと思う。



もちろん教師であるEはそのことをよしとは考えていない。

子どもたちには、こんなようなものをお弁当に持たせて下さいと、例をあげて見せてあげるとよいのでは?と提案したら、「なるほどね!それはいいね」と言ってくれた。

いま、いすらむきょうではラマダン期間に入っていて、お弁当を持ってこない子もふたりいた。
インドネシアとイラン出身の子達。

ラマダンについては、他の子達も理解しているようである。

この時期、低血糖や脱水などで具合の悪くなる子がいるのも、ここでは日常なのだそう。
だから、「子どもが希望すれば食べさせてください」と、食べ物を持たせている親も最近はいるそう。


来年度からは1年生を担当する予定のE。

「彼らをトレーニングして、成長していくのを見るのは楽しい」

確かに、彼のクラスの19人の子どもたちは、みな落ち着いていて、よい子のようである。








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