Casa de Celia

iHasta la victoria siempre!

「心はいつも太平洋ぜよ」の巻

2005-11-27 | viaje(たび)
 どんな環境でも熟睡できるのは、私の数少ない長所の一つだ。
 「旅」の達人はこうでなきゃいけない。この日も、睡眠バッチリ、爽快な朝を迎えた。
 バスの中でサクッとメイクして、7時に高知駅に降り立った。朝イチから活動を開始できるのがバス旅のいいところだ。てきとーに朝食を済ませて早速、桂浜へ向かう。

 桂浜までは1時間に1本しかないバスで40分ほどかかる。タイミング次第で思わぬヒマを喰う。バス停では、タクシーの運ちゃんが待ち構え「バス、時間通りに来んよ。安うしとくき」などと言ってくる。あんまり愉快ではないが切実さは責められない。それにナマの土佐弁が聞けたのはちょっと嬉しい。
 「1人でタクシーなんて贅沢は出来ないよ。どうせヒマだしさ」と言うと、「そっちのお客さんと2人ならどうよ」という。「そっちのお客さん」とは、同じく桂浜行きのバスを待っていたおじさんのことで、勝手にペアリングされたおじさんも面喰らってる。さすが土佐の運ちゃん、龍馬を彷彿とさせる調子の良さだ。
 運ちゃんが去ったあと、おじさんと一緒にバスに乗って何気に話が弾んだが、龍馬像が見えると、おじさん、カメラを取り出して龍馬のお尻ばかり撮ってるんで、そこで別れた。別に変な趣味はないのでしょうが、私は一刻も早く正面から龍馬を見たかったのだ。

 龍馬の像は思ったより大きかった。
 まぶしそうに海を見ている。説明書きによると、皇居の方向を見ているというが、位置関係からそれはありえんでしょう。彼の前にあるのは海であり、その目は世界に開かれていたはずだ。
 傍らに鉄骨で組まれた櫓(やぐら)があって、登ると近くから顔を見ることができる。櫓の看板に書かれた文字がなかなかいい。「心はいつも太平洋ぜよ」

 桂浜はいい意味で飾り気がなく、龍馬像がなくても十分いいところだ。よく見るときれいな色の石が落ちていて、誰でも拾える。近くの店で売ってもいるのだが、拾えるものを買う客がいるのだろうか。
 みやげ屋には龍馬グッズと並んで新撰組グッズも置いてある。 「新撰組」が一時ブームとなったとは言え、かつて行った萩ではちょっと考えられない。南国土佐と言うが、気候も気質も確かに南国の香りがする。「くろしお鉄道」の車掌さんの妙にラテン系の顔立ちも印象的だった。


最新の画像もっと見る