クリスティーナ・リッチ主演。激動の時代を生きるユダヤ人女性を描いた物語。
最後まで観てみれば、生き別れの父親と再会するまでの物語なのかなとわかるけど、途中は焦点が定まっていなくて迷走しているように感じました。このユダヤ人女性の生きた軌跡をただ淡々と描いているだけのような。ふと「いったい何の話なんだろう」「どこへ向かうんだろう」と思うこともしばしば。
あと説明が足りなくてよくわからないところもちょいちょいあって。ユダヤやナチスやロマや戦争といった時代背景の知識があることを前提として作っているようで。そこらへんふわっとした知識しかないわたしのような人間には難しいみたいです。
それでも最後まで退屈に思うことなく観られたので、それなりに面白かったのかな。でも重要なはずの歌はどれもあまり印象に残らなかった。曲も詩も弱いというか。クリスティーナ・リッチの歌声も雰囲気はあるけど弱いしな…ただ、彼女の容姿はどういうわけか目が離せなくて見入ってしまう。
わたしスリーピー・ホロウが好きなので、ジョニー・デップとクリスティーナ・リッチというだけでテンションが上がってしまうんだけど、ジョニー・デップがいまいち影が薄いまま途中退場で終わってしまってちょっと残念でした。でも生きるために生かすために別れを選ぶというのはよかった。あと二人の情事は抑制された淫靡な雰囲気でドキドキした。あからさまなものよりエロい。