瑞原唯子のひとりごと

今はもうない(森 博嗣)

今はもうない(森 博嗣)(森 博嗣)。読みました。今回、事件部分は笹木さん(40歳男性・独身で婚約中)視点で語られています。新鮮です。ついつい「頑張れ笹木さん!」と思ってしまってました(笑)。ちょっとトロいところとか、調子に乗っちゃうところとか、とてもかわいいです。しかし、すっかり騙されてしまいましたよ。やられたッ! と思いました。面白かったです。


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ここからはネタバレありです。

すっかり騙されましたよ。笹木=佐々木だなんて! 芸能人でもないのに本名ではないなんて、わかるわけがない。それに、叔母さんと萌絵、本当にそっくりではないですか! 前々から似ているところがあるとは思っていましたけど。事件のことを嬉しそうに犀川に話していたこともありましたよね。そうか、萌絵も睦子も、両方ともイニシャルは M.N になるわけですね。諏訪野は今も昔もちっとも変わらない(笑)。年齢不詳だなぁ。それにしても、叔母さんが無線に詳しかったというのは意外です。

ちょっとおかしいと思ったのは、幕間で萌絵が橋爪さんが亡くなったということを言ったとき。その事件からどのくらい経っているのだろう…と不思議に思いました。決定的におかしいと思ったのは、事件の三年後に真理子と橋爪さんが結婚し、その数年後に橋爪さんが亡くなったというのを見たとき。だったら、今の萌絵は 27歳を超えているはずなんだけど…と。でも「まだ、二十二です」とか言ってるし…。かなり混乱していました。

もしかしたら、一部、笹木さんの妄想が入っているのかと思っちゃいました。「笹木さんと結婚します」のあたりから、フィクションに違いない…と思い込もうとしていました。もしくは何かのドッキリかと(笑)。いや、でも素敵な結末で良かったです。叔母さんがなぜ笹木さんを選んだのか、ぜひ叔母さんの口から聞きたいところですね。叶わないと思いますけど。

というわけで、今回は萌絵と犀川の出番は少なかったです。でも、萌絵の仕掛けたいたずらが可愛かったので満足。犀川の「二人でシネマ・ショー」には笑った。なんて不謹慎な駄洒落!(笑)

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コメント一覧

瑞原唯子
コメントありがとうございます
http://celest.serio.jp/
わん太さん、コメントありがとうございます!



本当に見事なくらいに騙されました(笑)。

でも、こういう騙され方ならむしろ歓迎です。

騙し方の見事さにちょっと嬉しくなってしまったり。



> 確かによく考えれば不思議なところはあるんですよね。犀川先生と萌絵の会話とか。



あとで思えば「ああ、そういうことだったんだ」と思っても

そのときはちょっと不自然でもこじつけて納得してしまうのですよね。

どうにも納得できない状態になってからは、ひたすら混乱してました(^^;

わん太
こんにちは
この回は本当にその通りです。

やられた、騙されたってところです。

ご丁寧に諏訪野がもう、いい感じに出て。



私も今、”F”から一気に読み進めていて、ここで本当に森さんの術中にはまったと思いました。

もうこれはいけないと次の”数奇にして模型”を読む前に少しインターバルをあけるほどに。

確かによく考えれば不思議なところはあるんですよね。犀川先生と萌絵の会話とか。

でも面白かったです。
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