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シュステル枢機卿 - 模範的な司牧者 22、ともしびが消える

2018-11-08 07:44:00 | シュステル枢機卿
『シュステル枢機卿 - 模範的な司牧者』カスティリオニ神父・デルコル神父共著

◆22、ともしびが消える

 8月15日は、聖母被昇天祭を祝うために、ミラノ大聖堂に行くことすらできませんでした。それで、ヴェネゴノ町の大神学校に行って、休息をとることにしました。

 8月30日には、ミラノに帰ろうときめていたのに、病気はすすんで、かえって、その日に天国への旅路をたどったのです。

 今、まさに、息たえようとするとき、シュステル枢機卿は、最後の力をふりしぼって、臨終の床にかけつけた人にいいました、

「教区のすべての人を祝福します。どうぞ、わたしに悪かったことがありましたら、ゆるしてください。怠りについても、ゆるしてください」

 人々は、感謝と愛情のかぎりを、まなざしにあらわして、涙にむせびながら、うなづきました。ふたたびカルディナルの唇が動きました。

「おお聖母よ、あなたこそ、わたしの母、わたしの希望!・・・イエズスよ、わたしをあわれんでください。・・・主よ、ミラノの大聖堂で信者の尊敬をうけるシュステル枢機卿のなきがらみ旨のままに……」といいながら、すうっと、ひきこまれるようにその胸は呼吸をとめました。

 亡骸は、やがてミラノに運ばれると、数えきれない参加者のもとで、荘厳な葬式が行なわれました。そのとき集まった人々のなかで目立っていたのは、4名のカルディナル、35名の司教、政府の代表者たちでした。


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