最近、ホイールとともにホイールナットをカラフルな物に取り換えてあるクルマがやたらと目立つ。その多くがジュラルミン製の軽量ホイールナットで、カラフルなアルマイト塗装が施されているものだ。なかにはゴールドのホイールに赤いホイールナット、なんていうド派手なコーディネートのクルマを見かけたりするが、とりあえずここではコーディネートの話は脇に置いておく。問題はそのジュラルミンがアルミニウム合金である、ということだ。
ホイールの話のところでは合金の説明を省略したが、合金とは簡単に言うと複数の物質をブレンドしたものだ。そしてアルミニウム合金とはその名のとおり、アルミニウムを主成分とした合金のことである。その物質とは、例えばシリコン、鉄、銅、ニッケル、マグネシウム、亜鉛、クロムなどであり、これらの配合の仕方によって何種類ものアルミニウム合金が存在している。
このうち、ジュラルミンの主成分はアルミニウムと銅である。そしてジュラルミンよりもマグネシウムの比率が高いものを超ジュラルミンと呼び、銅よりも亜鉛の比率が高いものは超々ジュラルミンと呼ばれている。JIS規格ではジュラルミンがA2017、超ジュラルミンがA2024、超々ジュラルミンがA7075という番号が与えられている・・・
僕が前回合金の説明を省略した理由がおわかりいただけたのではないかと思う。専門家ではないから、ざっくりとしか説明できない。しかも読んでいる方は面倒くさいと思う。
さて、ここからホイールナットの話である。そもそもアルミニウムという金属は、鉄と比べると振動や衝撃に対して疲れやすい性質を持っている。金属に『疲れやすい』という表現は適切ではないかもしれないが、ともかくアルミニウムは振動や衝撃にさらされると強度が鉄よりも早く低下してしまうのである。このため、タイヤの脱着を頻繁に行うような方にはアルミニウム合金製のホイールナットは向いていない。インパクトレンチの使用など厳禁である。加えてアルミニウムは鉄と比べると熱膨張係数が二倍ときわめて高い。したがってアルミ合金製のホイールナットは熱膨張と収縮を繰り返し、それによってしだいに緩んでくる可能性がある。以上の点から、例えばサーキットにクルマと数種類のタイヤ・ホイールセットを持ち込み、それを交換しながら一日中走りこむ、といった場合にはアルミニウム合金製のホイールナットは使用しないほうがいいと思う。ごく普通に一般道を走るだけ、という方もアルミニウム合金製のホイールナットを使用しているのならば、定期的に点検、増し締めは行ったほうがいい。
それでも、どうしてもアルミニウム合金のホイールナットが欲しい、というならジュラルミンよりも強度が高い超ジュラルミン製か超々ジュラルミン製のものをおススメしたい。特に超々ジュラルミンはアルミニウム合金中、最強レベルの強度を誇る。値段は高いが、安心を買いたければそれなりの出費は覚悟すべきだろう。たまにネットで『アルミ製軽量ホイールナット』というだけでそれ以外の詳しい説明が全く無いものが安く売られていたりするが、これなどは注意したほうがいい。最低でもジュラルミン製だと思いたいが、もし万が一これがただのアルミ削り出しホイールナットだったらとても怖い。命の保障ができないようなシロモノである。
僕自身は軽量ホイールナットというものを使用した試しが無い。そもそもホイールナットの軽量化などたかが知れているから、安心感も含めて純正のスチールナットのほうがいい、と僕は考えている。それでも、あえて選ぶとすればジュラルミン製ではなくクロームモリブデン鋼のものを選ぶだろう。アルマイト塗装ではないために決してカラフルではないのだが、安心感は絶大だ。
ホイールの話のところでは合金の説明を省略したが、合金とは簡単に言うと複数の物質をブレンドしたものだ。そしてアルミニウム合金とはその名のとおり、アルミニウムを主成分とした合金のことである。その物質とは、例えばシリコン、鉄、銅、ニッケル、マグネシウム、亜鉛、クロムなどであり、これらの配合の仕方によって何種類ものアルミニウム合金が存在している。
このうち、ジュラルミンの主成分はアルミニウムと銅である。そしてジュラルミンよりもマグネシウムの比率が高いものを超ジュラルミンと呼び、銅よりも亜鉛の比率が高いものは超々ジュラルミンと呼ばれている。JIS規格ではジュラルミンがA2017、超ジュラルミンがA2024、超々ジュラルミンがA7075という番号が与えられている・・・
僕が前回合金の説明を省略した理由がおわかりいただけたのではないかと思う。専門家ではないから、ざっくりとしか説明できない。しかも読んでいる方は面倒くさいと思う。
さて、ここからホイールナットの話である。そもそもアルミニウムという金属は、鉄と比べると振動や衝撃に対して疲れやすい性質を持っている。金属に『疲れやすい』という表現は適切ではないかもしれないが、ともかくアルミニウムは振動や衝撃にさらされると強度が鉄よりも早く低下してしまうのである。このため、タイヤの脱着を頻繁に行うような方にはアルミニウム合金製のホイールナットは向いていない。インパクトレンチの使用など厳禁である。加えてアルミニウムは鉄と比べると熱膨張係数が二倍ときわめて高い。したがってアルミ合金製のホイールナットは熱膨張と収縮を繰り返し、それによってしだいに緩んでくる可能性がある。以上の点から、例えばサーキットにクルマと数種類のタイヤ・ホイールセットを持ち込み、それを交換しながら一日中走りこむ、といった場合にはアルミニウム合金製のホイールナットは使用しないほうがいいと思う。ごく普通に一般道を走るだけ、という方もアルミニウム合金製のホイールナットを使用しているのならば、定期的に点検、増し締めは行ったほうがいい。
それでも、どうしてもアルミニウム合金のホイールナットが欲しい、というならジュラルミンよりも強度が高い超ジュラルミン製か超々ジュラルミン製のものをおススメしたい。特に超々ジュラルミンはアルミニウム合金中、最強レベルの強度を誇る。値段は高いが、安心を買いたければそれなりの出費は覚悟すべきだろう。たまにネットで『アルミ製軽量ホイールナット』というだけでそれ以外の詳しい説明が全く無いものが安く売られていたりするが、これなどは注意したほうがいい。最低でもジュラルミン製だと思いたいが、もし万が一これがただのアルミ削り出しホイールナットだったらとても怖い。命の保障ができないようなシロモノである。
僕自身は軽量ホイールナットというものを使用した試しが無い。そもそもホイールナットの軽量化などたかが知れているから、安心感も含めて純正のスチールナットのほうがいい、と僕は考えている。それでも、あえて選ぶとすればジュラルミン製ではなくクロームモリブデン鋼のものを選ぶだろう。アルマイト塗装ではないために決してカラフルではないのだが、安心感は絶大だ。