頬をぽっと紅く染めたような、はにかんで見える少女。
なんだか微笑ましくなって、わたしは近づいていきます。
こんにちは。少しだけお話していいですか?
わたしは○○○生まれ。あなたはここで生まれて、これからもここで生きていくの?
もう会うことはないだろうと思っていたのに、出会いはいつも突然ですね。
ねぇ、あなたの花びらにそっと触れてもいいですか?
りんごの花はこの辺りでは見かけることはありません。
県央に果樹園はあるのですが、お花見に出かけることもなくて。
身近な果物も、お花となると遠くから、それも車の中からが多くなるのでしょうか。
あぁ、その花びらにふっと息を吹きかけてみたい。
この写真は松本に住んでいる友だちが送ってくれました。彼女の職場の周りには
りんご畑がいっぱいあるそうです。
辺り一面りんごの花なんてとっても想像できません。
白くて、花びらの先にまだ淡紅色を残しているりんごの花は素朴な感じがして、眺めて
いるだけでにこにこしてしまいます。
藤村の「初恋」の舞台は薄紅の実が生っている秋ですが、花咲く頃も素敵です。
***今日の追伸***
またハルゼミの声がしています。今年はじめて声を聞いたのは買い物に向かっている時。
あれっ?足を止めて耳を澄ましたものです。
7時。今も閉め切った部屋にまで聞こえてきます。窓を開け放すと、新鮮な空気と一緒に元気な声が入ってきました。
週末の寒さが嘘だったようです。
もう初夏なんですよね。