影なる日記

気ままに音楽、スポーツについて語る…
語り過ぎに注意?

新庄選手の引退を惜しんで

2006-11-24 03:20:12 | Weblog
少し話題が遅れています。
新庄選手の引退から日が経ちますが、やっぱりどうしても書きたいので、書きます!

北海道日本ハムファイターズの新庄剛志選手が、今季限りで現役を引退しました。
「記録よりも記憶に残る選手」と言われるのが、これほど相応しい選手はいないでしょう。

以下、朝○新聞の参考にした新庄選手の略歴と事件(?)。

89年福岡県の西日本短大付属高から、ドラフト5位で阪神に入団。
91年プロ初出場、初打席、初安打、初打点(対巨人)
=== 92年亀山努選手とのコンビで、「亀新フィーバー」 ===
これは、よく覚えています。
ヘッドスライディングを繰り返す亀山選手と、チャンスに強い新庄選手といった感じで頑張っていました。

=== 「自分には野球のセンスがない」と引退宣言→のち撤回事件 ===
95年監督との確執からだそうですが…
これも覚えています。
でもすぐ撤回して、「なんて人騒がせなヤツだ…」と呆れたものです。

=== オールスター(球宴)にファン投票で出場 ===
ただ、それほど目立った数字を残していなかった新庄選手に対し、ファンから厳しい洗礼がありました。
「そんな成績でオールスターに出るのは恥だ!辞退しろ!」的なプラカードがファンから出されました。
そのうえ、新庄選手が打席に入ったら、ピタリと応援がストップする始末。
「ファン投票で選んでおきながら、何だよ」と、本人は思ったとか(先日放送された「スマスマ」で語る)。
これが、いちばんの挫折だとも言ってました。

99年野村監督のもと、キャンプで投手兼任。
=== 「いっぺんに言わないで、1つずつ言って下さい」発言 ===
野村監督(三冠王を獲得した名打者であり名捕手)の指導に対して。

=== 敬遠のボールをサヨナラ安打にしちゃった事件 ===
6月に甲子園での巨人戦で、今はTBSで解説をやってる槙原投手から打ちました。
打った新庄よりも、打たれた槙原の憮然とした顔が忘れられません(笑)

=== 「明日も勝つ!」のジンクス ===
新庄選手が、ヒーローとなって、お立ち台に上がり、「明日も勝つ!」と叫ぶと、次の試合は負けるというジンクスがあったらしいです。

=== 00年FA宣言し、大リーグ・メッツに入団 ===
阪神の提示した5年12億円を蹴って、1年約2200万円のメッツに。
「僕にふさわしい球団が見つかりました。それはニューヨーク・メッツです」と、記者会見で。

01年開幕のブレーブス戦で大リーグ初安打。
イチローと同じ年に渡米し、野手として初めての日本人選手という勲章は、時間差で新庄のモノに♪

=== 02年移籍したジャイアンツで日本人初のワールドシリーズに出場 ===
今でこそ、井口(ホワイトソックス)と田口(カージナルス)の2人が、世界一になってますが、最初に出たのは新庄選手です。

03年メッツに復帰。
=== 「ムービースター」発言 ===
前に所属したジャイアンツ戦で出塁し、ジャイアンツの一塁手との会話で。
一塁手には、ピンマイクがついていて、その会話が日本でも話題に。
以下、覚えてる範囲で会話を再現(間違いもあるでしょう)。
{{{
一塁手:来年はどうするんだ?メジャーではプレーしないのか?それとも日本に?
新庄:うーん、メジャーも飽きちゃったからなぁ…
一塁手:じゃあ阪神タイガースに戻るのか?
新庄:ムービースターだよ。
一塁手:ムービースター!?ハッハッハッ!
}}}
=== 故意に狙われて死球事件 ===
メジャー時代に、いつだったかは覚えていませんが、そんな事件がありました。
敵チームは、今や新庄の代名詞となったフライをジャンピングキャッチする姿勢に怒ったとか、メジャーの不文律を破って大量リードしてるときに盗塁したことが原因とも言われています。
その死球に、チームメートが激怒していたのが印象に残ってます。

他にも、大飛球を背走しながらキャッチ→味方投手大喜び、とか、サヨナラ負けのピンチを救う捕殺とか。
イイところで仕事をするのが新庄という印象でした。
ちなみに捕殺っていうのは、たとえば、2塁に走者がいて、バッターがヒット→ホームに2塁走者が突っ込むのを本塁でアウトにするプレーを言います。

シーズン後退団し、日本ハムへ。
=== 「これからはメジャーじゃありません。セ・リーグでもありません。パ・リーグです!」宣言 ===
北海道へ移転した日本ハムに加入した記者会見で。
「いちばん最初に声を掛けてくれたチームに入ることに決めていた」とも言ってました。
また、「今の夢は札幌ドームをファンで満員にすること」とも語っていました。
巨人ファンばかりの札幌では、無理だろうとも言われていましたが…

04年7月、球宴(長野)出場。
=== 球宴史上初の単独ホームスチールを決めMVP ===
単独ホームスチールって難しいんですよ!
実質ピッチャーが投げる動作に入る前から走り始めてないと、セーフにはなりませんから。

=== 見せかけの予告ホームラン ===
同じく球宴で、レフトスタンドを指し、予告ホームラン!
その裏をかき、セーフティーバントを試みるも、ピッチャーゴロに終わり、頭を抱えてました。
ホントに映画「メジャーリーグ」とか、マンガみたいだ(笑)

=== サヨナラ満塁本塁打取り消し事件 ===
満員の札幌ドームで、確か延長10回裏、2死満塁だったかと思います(対ソフトバンク戦だったか?)。
新庄のジャストミートした打球は、左中間スタンドに飛び込み、サヨナラホームラン!
ファンのボルテージは最高潮!
そんな喜びのあまり、一塁走者だった田中幸雄選手と飛び上がって抱き合おうとしたはずみで、打者が走者を追い越すという失態を犯しました(これはアウトになるんですよ)。
その時の田中選手の「しまった!」という表情が印象的(笑)
サヨナラホームランは取り消されたものの、とりあえずはサヨナラヒットということになり、めでたくサヨナラ勝ちが成立しましたとさ♪

巨人の長嶋終身名誉監督も、ベースを踏み忘れてアウトになったというのもありますからね~
天才にはありがちなのか?

=== 06年4月18日のオリックス戦で今季限りの現役引退を表明 ===
両足がケガの影響で、思うように動かなくなったからというのもあります。
でも、札幌ドームを満員にする夢が叶ったからという方が大きいのかな?

現役最後の年に、日本一に!
=== ヒルマン監督よりも先に胴上げされちゃった事件 ===
普通は、ピッチャーマウンドの辺りで、監督がいちばん最初に胴上げされるというのが習わし。
ところが、2塁ベース辺りで、涙、涙の新庄がいちばん最初に胴上げされるという、球界史上初の珍事が(笑)

「優勝したら死んじゃう」とまで言ってましたからねぇ~
ビール掛けでは、「(イイことばかり続いたので)これから気をつけます」と、真面目に今後の人生を心配してました(笑)

とまあ、オレの記憶に残ってる範囲で新庄選手の野球人生を振り返ってみましたが、いかがでしょう?

プロの成績は、1度も3割を打ったことがなく、タイトルとも無縁でした。
でも、やっぱり記録に残らなくても、その時代を生きた人の記憶に残る選手だと思います。

=== 入団当時に約7000円で買ったグラブを最後まで使い続けた ===
お金がないわけじゃないんだろうけど、こだわりがあったようです(「ナンだ!?」というテレビ番組で語ったところによる)。
もちろん、グラブ(グローブ)だけじゃなく、ジャンピングキャッチや守るときの構えにもこだわりがあり、理に適っていたのは驚きでした。
「ナンだ!?」では、捕殺するためにわざと打球に対する対応を遅らせるということをやっていたとも告白(!)。

ファンを楽しませることを忘れなかった選手でもあります。
カエル、ゴレンジャーなどのかぶりモノ、ダースベイダーになったり、ドームの天井から登場したり、ハーレーに乗ったり。
とにかく、日本の球界でなかったことをやってくれたパイオニアです。
成績は目立つ方ではないけど、十分尊敬できる人です。

これから新庄選手の精神を継承してくれる人が現れるのを願ってます。