Cafe SLOWHAND

珈琲と紅茶の小さなカフェのお話

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2013年02月06日 | 日記

1月は「行く」って言うけど、そのとお
り。
あっという間に過ぎ去って、冷蔵庫に貼
ってあるカレンダーは、いつの間にやら
もう2月になっていた。
2月は「逃げる」って言うからさ、きっ
と今月も逃げ足が速いんだろうと思うレ
イラです。

さてさて、
こないだパパが、ある人とお話ししてる
のを聞いたときのこと。
ある人とはね、パパと同じくお飲物を提
供するお仕事をしてる人。
その道では、経験が長く、知識も豊富で
ベテランの大先輩なんだな。

同じ飲食業の世界の人だから、お話しの
話題も自然とそれにまつわるものになん
だね。
で、最近、パパやママが知ってる人が、
自分のお店をオープンしたって話を耳に
するからさ、二人は楽しくてしょうがな
いわけ。
ニュー・オープンのお店って、行ってみ
たくなるじゃない。おまけに知り合いだ
ったら、なおさらワクワクする。

でパパがさ、どこそこにまたお店がオー
プンしましたねって、そのベテラン先輩
に言ったらさ、
先輩は「ああ、あの人は私の生徒だ」っ
ての。
別のお店のことを言うとさ、その人も先
輩と親しい人だって・・・。
なんだ、そうなんだ。
さすがその道のベテランだ。
生徒って呼ぶくらいだから、きっと自分
の知識を生かして教室かなんか開いて、
いろいろ教えたりしてんだね、そうやっ
て誰とでもつながってんだ、
ってパパは関心しきりなんだな。

ところがね、そのベテランは、こう付け
加えたのさ、
「ああいう底辺の店が、がんばってくれ
ると頼もしい」
それを聞いてパパは自分の耳を疑った。
「底辺・・・???」
そうか、パパたちは底辺なんだ。
そしてきっと、そのベテランは頂点に立
ってお仕事してんだな・・・。

その先輩のお店は、ちょっと高級だから
さ、パパは滅多に行けないわけ。たまに
行っても、まわりの人たちは社会的地位
っての?それが高い感じの人たちばかり
だから、居心地悪いわけ。

やっぱあんだね、底辺だとか頂点だとか
・・・。
でもね、パパは底辺でよかったって。
だって、ピラミッドの形を想像してご覧
よ。
上の方はとんがってて、小さい。
下の方は横幅が広くて、大きいでしょ。
つまり、お友達がたくさんってことだ。

逃げちまいそうな2月の初旬。
パパは、ピラミッドの頂上を見上げて、
こう思ってるに違いない。

見上げてよかったな、
見下すよりはさ・・・