@りえ記

観劇と気になる記

赤い月

2006年06月10日 | 観劇記
福岡の演劇鑑賞会・市民劇場の6月の上演(例会)作品。
なかにし礼氏の自伝的戯曲による上演。
第二次世界大戦中から戦後、満州を生きてきた氏の母親の半生記が中心。
自分でチケットを買うならチョイスしないと思われる系統なので、こういうのが見られるのも演劇鑑賞会のいいところだと思います。

必死に子供を守り抜く「母」という存在の強さと、それでいて体から離れられない「女」の業を併せ持ったヒロインを通じて描きたかったのは「人の生きる力」なのかもしれません。
「女」の元素が乏しい私としては、彼女の生き方には共感できないところが多いけれど。

協和物産の社員、実は関東軍情報部所属の軍人、氷室役の長谷川博己さんが。長身で独特の雰囲気をもっている方で役柄ぴったりだったのが印象的でした。