@りえ記

観劇と気になる記

ライフ・イン・ザ・シアター

2006年05月27日 | 観劇記
ライフ・イン・ザ・シアター@北九州芸術劇場中劇場
5月27日(土)18:00

他の地方の人のうわさを聞きつつ、待ちに待った観劇。
市村正親さんと藤原竜也くんの2人芝居。
ベテランと若手の魂をこめて芝居する役者の代表のような2人による作品。
戯曲はあえて、心理描写的なセリフを使わず展開します。
先達に憧れ、追いつき、うっとおしく思う若者の傲慢さ。
下に見ていたものを認め、いつのまにか縋るようになりながらも強がりを捨てられない老いの姿。
これは人生の中でよく見られる老若のひとつの形。
まあ市村さんのイメージが、まだまだ全然現役! なので、「老い」の印象が若干弱まった感はありますが、ラストの「泣いているの?」のあたりのキャラクターはぴったりでしたね。
藤原くんは、未来への希望が見えてきてキラキラする演技が本当にいつも魅力的。これが女性ファンをぐっと惹きつけるのでしょうねえ。

エリザベート

2006年05月21日 | 観劇記
エリザベート@日生劇場

4月に引き続き、帝国劇場がアスベスト対策で改装中のため、この作品も日生劇場で上演されます。
前回公演で評判の悪かった、荒い電飾はなくなっていて、映像になっていました。
これでいいとは思うけど、お見合いのシーンで鹿がいなくなったのは個人的にちと残念・・・。

今回はウッチーこと内野聖陽さんのトートの哀愁の後姿が見られないのが残念と思っていたのですが、新キャストの武田真治さんのトートの強烈な個性で、それもぶっとびました

これほどM字開脚が似合うトートは世界中探してもいないんじゃないでしょうか・・・。
私は彼のトートを「トート・オブ・ジョイトイ」と名づけました。
一緒に観たSさんとTさんも、なんか頭から生えそう・・・との感想(笑)。
心配していた歌もぜんぜんノープロブレムでしたね。

また観たい、いろんな人に観せたい・・・なんて思わせてくれる武田トートでした

INTO THE WOODS

2006年05月20日 | 観劇記
INTO THE WOODS
新国立劇場中劇場

実は今回の5月19日から21日までの上京は、最初にコレを観ることに決めてから同時に観れそうな他の作品を決めていったもの。
初演が面白かったので、再演があったら絶対観よう!と決めていたのですね。

日本にいるとあまりピンとこないのですが、かつて「太平洋序曲」を観るために渡米した際、アメリカ人がスティーブン・ソンドハイムが好きか、実感として感じたことがあります。
日本で言うと、長島監督とか手塚治虫先生とか、そういった巨きな存在として愛されているかんじ。
とはいうものの、「太平洋序曲」(でもこれはストーリーはジョン・ワイドマン)と「リトルナイト・ミュージック」(歌詞だけならウエストサイド・ストーリーもですが)ぐらいしか、彼の作品を知らない私としては、「なんでそんなに好きなんだろう?」と思ってしまったのも事実。

だけど、この作品を観たら、なんとなくアメリカ人、特にニューヨーカーがソンドハイムが好きなのかわかる気がしたんですね。
あふれる風刺の中に、人間が忘れちゃならないことへの真っ直ぐなメッセージを情に流されない確固としたストーリーテリングで見せてくれるクリエイターだからじゃないかと。

来年の「スウィーニー・トッド」を観たら考えが変わるかもしれませんが(笑)。

さて、実際の観劇の感想ですが・・・・
初演からの続投チームは、間の時間を感じさせないくらいノリで、一層楽しませてくれました。高泉淳子さんのパン屋の女房と王子ズはやっぱりいいねえ。
赤頭巾ちゃんは初演のSAYAKAちゃんの透明感の印象があまりに鮮やかなので、誰がキャスティングされてもあれ以上の衝撃は・・・と予想していたのですが、今回の宮本せいらちゃんも、現代っ子のたくましさを表すキャラで、実際はこんなかんじかもな、と「根性悪っ!」ぶりに気楽に笑うことができていい感じでした。

まとまったお金の唄@本多劇場

2006年05月20日 | 観劇記
大人計画の皆さんがカンだ外部公演はいろいろと観ているのですが、本公演は初めて。久々にワクワクドキドキの観劇でした。

笑いどころ、フシギどころ満載で、楽しみながら観たのですが、作品の舞台はおおちゃか万博の年・・・ということで、もちろん、70年安保が顔を出さないわけがありません。性と排泄物の味付けつきですが。

日本の演劇と70年安保の蜜月は、本当に何なのでしょうね。
それがいいとか悪いとかでなく、なんとなく興味深く思ってしまっただけですが。

バカらしさと、そこはかとなく感じる深さ怖さと、必死の切なさがなんだか愛しい作品でした。
またタイミングがあってチケットが取れるようだったら、観たいな、大人計画。
・・・そんな感想です。


メタルマクベス@青山劇場

2006年05月19日 | 観劇記
新感線の作品はファンクラブに入っていることもあって、他に観たい作品がある時期なら、なるべく観るようにしているのですが、宮藤官九郎さんの脚本でこのキャストなら観ないわけには行きません。
まあ、いろいろ観たい作品が重なった時期ではありましたが・・・。

長野公演を観た友人から4時間近いと聞いて、気が遠くなりましたが、実際観た印象ではそんなに長いと思わなかったですね。

記者会見での宮藤さんの「マクベスって人の名前なんだ・・・ってとこから入ってますから」発言でどんな話になってるんだろう・・・?とも懸念されたのですが、2つの世界を行き来きしながら、「マクベス」たる要素をすべて盛り込んで、ギャグで笑わせ、現世の真理をうかがわせるような一言を吐かせ・・・さすがの脚本の技に感嘆でした。
それが、新感線の演出のノリにも見事にハマってたし・・・。

もともとシェイクスピア作品のなかでも「マクベス」は好きなんですが、なかなか満足度の高い観劇でした。

白夜の女騎士@シアターコクーン

2006年05月19日 | 観劇記
蜷川演出で野田秀樹氏の戯曲・・・というだけで、芝居好きには「観なければ!」と思わせる企画ですが、主演がジャニーズ事務所の「嵐」のメンバ、松本潤くんだったこともあって、チケットがとりにくかったです。
Bunkamuraの会員先行で取れたのでよかったようなものの、取れてなければ当日券に並ぶことになったと思われます。
会員先行で取れた席は2階。実はシアターコクーンの2階は初めてだったのですが、思っていたよりずっと近くて見えやすかったです。
オペラグラスを使うのを面倒くさがる人間なので、さすがに細かい表情などはわかりませんでしたが・・・。
でも松本くんの体のバランスや肉付きはキレイだったなあ。デッサンモデルにしたいぐらい。

女騎士→ワルキューレ→割る球れ?・・・を筆頭に言葉遊び満載で、少年の生まれるガラスの卵、ライト兄弟、信長などファンタジックな道具立て満載の野田戯曲なのに、蜷川さんが演出すると70年安保のオマージュになるあたりが興味深かったです。
やっぱり演出によって作品はいかようにも変わってしまうのだなあと。

お話の重要アイテムとしてアマチュア無線が登場しますが、パソコン通信もインターネットも、携帯もなかったころ、見知らぬ相手と知り合うのはコレだったのだなあと、ヘンな感慨がわいてきました。


RENT

2006年05月07日 | 映画
映画に腰が重いワタクシがなんと公開2日目に言ってしまいました~。
(初日じゃないあたりがヘタレですが、沖縄行ってたからね)
この映画のもとになったミュージカルRENTは、私にとって特別な作品。
この作品にハマったことは、私の人生に少なからぬ影響を与えてるといっても過言ではありません。
ニューヨークでライフ・カフェに行ったり、韓国旅行を決意したのも、RENTあるが故。

朝イチの上映だったためか、20人ぐらいしか観客がいなくて、すぐ終わっちゃうのではと心配になりました。

映画は2時間。すごく綺麗にまとまっていて、DVD買ったら、ずーっとBGVとしてリピートして流せそうなかんじ。
ただ、そのソツのないまとまり方が、RENTヘッズの超末席かもしれないヲタには物足りないところもあります。

最初のRENTやミミのキャットスクラッチクラブの表現なんかは映画ならではの映像表現でいいなあ! と思えるのですが、いかんせん、キレイにまとめるために削られてしまった部分は、やはり哀しい。


全体的に、登場人物が心をぶつけあうような部分が減らされてるような気がしました。

特にWHAT'S YOU OWNは、時の経過のBGM的に扱ってほしくなかったなあ。
まあ、確かに映画としてのまとまりは難しくなるんだけどね・・・。

観終わった後、モーレツに舞台版を観たくなり、その2週間後にあった来日公演のs先行予約で、チケットが予定していたより1回多く押さえてしまった。
大阪公演にも行きたいんだけどな~~。


プロデューサーズ

2006年05月02日 | 映画
8月に主役2人をV6の長野くんと井ノ原くんがやった舞台が
とてもよかったので、久しぶりに映画館に映画を観に行きました。

映画のテンポだと同じネタでも舞台ほどドッカンとは笑えないのですが、効き目がじわじわ染みてくるかんじ。
特にマックスがレオに言う「この帽子はプロデューサーの帽子だ、プロデューサーズになるまでかぶってはならん」というセリフは、じんときましたね。
ロジャーとカルメンは初見だったせいもあると思いますが、日本の舞台版(藤木孝さんと岡幸二郎さん)の2人の印象がキョーレツだったので、それとくらべると映画版は大人し目な印象。
初日のカルメン大興奮ぶりは、なんといっても舞台版の演出が楽しいので。

でも古き良き時代のミュージカル映画、リスペクトな造りとか、映画ならではの表現とか、いろいろと楽しめました。

映画ならでは・・・というのは、クレジットの後の豪華な「おまけ」もですね。
いや、びっくり。
同じ回を観たほかのお客さん、ほとんどクレジットのところで出ちゃってて、もったいないなァと思いました。

5月の予定

2006年05月01日 | 今月の観劇予定
5月2日(火)プロデューサーズ
5月7日(日)RENT
5月19日(金)13:00 白夜の女騎士@シアターコクーン 
       18:00 メタルマクベス@青山劇場
5月20日(土)14:00 まとまったお金の唄@本多劇場
       18:00 INTO THE WOODS@新国立劇場中劇場
5月21日(日)12:00 エリザベート@日生劇場
5月27日(土)18:00 ライフ・イン・ザ・シアター@北九州芸術劇場中劇場