@りえ記

観劇と気になる記

トランスyouth version

2005年11月27日 | 観劇記
私の愛する人は精神を病んでいます。ですが、私はとても幸福です。

作中に登場するこのセリフが、本当に象徴的。
ゲイ、自分を天皇だと思い込んでいる離人症、精神科医、一見、私たちの普段の生活とはあまり接点のないキャラクターたちが紡ぎ出す物語なのに、愛する人に必要とされる自分でありたいという、人間の愛おしさみたいなものが溢れている。
ナニモノでもない自分に空虚感を感じたら、それからナニモノかになればなればいい・・・誰かに語りかけてほしい・・・そんな言葉が、ある。

それを理屈でなく、皮膚感覚や心に直接訴える真摯な演技で語りかけてくれた、高橋一生さん、すほうれいこさん、瀬川亮さんにも、惜しみない拍手を送りたいです。

ストレートプレイで同じ作品を続けて2回みるのがツラいかもとelderバージョンは取らなかったのですが、見ればよかったと思いました。
この戯曲、何度でも観たいような気持ちにさせられる麻薬のような味があります。

そこらへんも「トランス」?





クロノス

2005年11月26日 | 観劇記
時間SFはやっぱり切なくてもどかしい・・・。
自分がどんなになっても、相手を助けたいという気持ちには心をうたれます。
私もあの事故の直前に行けたらと思うけど、やっぱり弟は助けられないかな。
そう思うとまた、切なかったり。

でも、続編はまた福岡に公演に来てくれるようなので行きたいと思ってます。

マイフェア・レディ

2005年11月26日 | 観劇記
今回のヒギンズ教授若返り!キャストには、期待半分、不安半分で観に行ったのですが、セリフの言い方や態度からそれほど違和感ありませんでした。

ヒギンズ教授の「学者としては一流、でも人間的には未熟」なキャラは石井一孝さんぐらいの実年齢の人の方が、むしろハマるのかもしれません。
イライザに去られてからの「おかあさ~ん!」が似合うこと、面白いこと。

石井さんと羽場裕一さんのヒギンズ&ピッカリングの掛け合いもほほえましくてよかったです。

前の草刈正雄さんと浜畑賢吉さんのヒギンズ&ピッカリングも、イライザに去られた後のわびしさあふれるオジサンコンビもなかなか可愛かったなァなんて思い出しましたりもしましたが。

11月26日ー27日の上京にこの作品をいれた決め手となったキャスト、坂井成紀さんは前回公演に引き続き、執事役で出番も多くて嬉しかったです。
成さんのダンスの多い「時間通りに教会へ」はむちゃくちゃ楽しいシーンでした。

あと、安崎さんの酔っ払いの演技がちょいツボ(笑)。


モーツァルト!

2005年11月19日 | 観劇記
一週開けて、中川ヴォルフの観劇です。
いやー面白かった!
うわさには聞いていましたが、井上ヴォルフとこんなに解釈が違って見えるなんて!
ダブルキャストで観る楽しみをこれほど味あわせてくれる作品は他にないのでは?と思うほどです。

ここからは、あくまで私が感じた主観によるものですが・・・
井上ヴォルフは「才能」を打ち捨てても生きていく自信があり、「才能」に勝てるつもりで挑んだけれど結局命を失ってしまった。
中川ヴォルフは「才能」なしでは生きていけないとわかっていて、ある種「諦め」のようなものがあり、最終的に「才能」に食べられてしまった。
中川ヴォルフからは天才の孤独や悲哀を色濃く感じ、
井上ヴォルフからは若い才能の高揚感や向こう見ずさを感じる。

私たちのような、天才と呼ばれる才を持たない者たちが、なぜか惹きつけられる「天才の生」を、どちらも魅力的に見せてくれているのです。

あと、市村正親さんのレオポルトの演技もヴォルフによってずいぶん違うなあと感じました。
中川ヴォルフに対しては、本当に自分の分身として自分を犠牲にしても・・・という印象だったのですが、井上ヴォルフに対しては「男として」「音楽家として」負けたくないプライドがまだ除いているような。
端的にいうなら、中川ヴォルフは実の子だけど、井上ヴォルフは奥さんの連れ子で継子のような。
どっちがいいとか悪いではなく、それそれのシチュエーションで2人のシーンが味わえるので観てる方としては楽しいばかり。

ホントにあくまで主観ですがー(^^;)

モーツァルト!

2005年11月13日 | 観劇記
この作品は初演時、開幕して1週間ぐらいのときに見て、今年の夏に香寿たつきさんのナントカカントカ男爵夫人と木村佳乃さんのコンスタンツェ目当てで中川ヴォルフの回を観たのですが、疲れていたせいか、木村さんが歌うのがつらそうだなあとか、アマデちゃんが手をさしあげて、男爵夫人がでてくるところの演出はフスマが開くようで笑えるなあ・・・とかいうあまり真面目でない感想しか持つことができませんでした。

ということで、この日の井上ヴォルフは今年初!
初演より変化が大きいという井上芳雄さんの評判に期待ももりあがります。
初演を1回しか観てない私には初演からの変化を比べることはできないのですが、確かに、自分の才能であるアマデとの葛藤の表現に引き込まれるものがあり、見ごたえ十分の演技に満足しました。

一路真輝さんの男爵夫人は出てくるだけで、品格の高さを感じさせる存在感でさすがでした。しかし、大司教より偉く見えてもよいのかしら・・・。
大塚ちひろさんのコンスタンツェは若さハツラツ~!なところが、まぶしかったです(笑)。

それにこの作品の音楽のすばらしさにも今更ながら気付かされました。
どの曲も一度聞くと頭にのこってるもんなー。

CLUB SEVEN 3rd Stage

2005年11月06日 | 観劇記
3年目ともなると「今年もCLUB SEVENの季節がやってきました!」と言えるのが妙に嬉しかったり。
しかし、この催しを「どんなの?」と聞かれると、ちょっと困ることがあります。
「歌とダンスとコントと芝居の楽しいショー(仮装つき)」・・・だろうか?

今年のクラブメンバー7人は、皆勤の玉野和紀さん、原智宏さん、西村直人さんに加えて、笹本玲奈さん、桜木涼さん、香寿たつきさん、泉見洋平さん。
笹本さん、香寿さん、泉見さんと歌上手な面子がそろったということで、今回は歌を中心とした構成でした。
休憩までの前半に、暗転、セリフのみのシーンが2つもあるのは作品構成としてちょっといただけない気がしましたが、Dream Girlsのつかみはオッケーだし、ゴミ捨ての歌の替え歌はうまいと思いましたね。オリジナルの舞台見たら思い出し笑いしそう。
そして前半の目玉「芝家の人々」。
みゆちゃんの体重計の歌もナイスでしたが、やはりここはなんといっても西村さんのおじいさん! 
いるいる、こんなじいちゃんという役をむちゃくちゃつくりこんでいるばかりか、元鉄道マンという設定を活かした声色芸は見事としかいいようがなかったです。
後でほかの人から紹介されるコーナーで「引き出しをつくりすぎて自分がわからなくなってきているよう」と玉野さんに紹介されるのも無理ないかも(^^;)。

休憩後の後半、前回から玉野さんが試みているミニ・ミュージカル「道化の瞳」。今回は歌のうまいキャストがそろったということで、ソロナンバーも多く叙情的な作品に仕上がっていました。
チャップリンの「街の灯」へのオマージュということもあり、シンプルな創りの作品なので、お話の展開はすぐにわかってしまうのですが、キャストの皆さんの演技で、それぞれのキャラクターに感情移入してしまって、見るたびに泣いてしまいました。(年のせいかも・・・(苦笑))
こういうのは邪道かもしれませんが、短く切り取って見せてくれたから、尚更、自分の中でいろいろなマイ・ストーリーを展開することができたからかもしれません。
たとえば、アルバートとチャーリーが出会ったとき、口がきけない自分に引け目を感じていたチャーリーに、アルバートが「道化は口をきいちゃいけないんだ。優秀な道化になれる才能のひとつだよ。俺たちの仲間になれよ」と励ましたんじゃないかとか、チェリルが初めて鏡で自分を観た時、きっとその瞳は涙を流すだろうな、その涙はチェリルの瞳になったチャーリーの嬉し涙なんじゃないかなあとか。

50音メドレーは、最近の曲はお気に入りの曲が多くて嬉しかったのと、
にんにきにきにきにきにんにきにきにきににんがさんぞー・・・や
999は子供のころを思い出して懐かしかったです。
カラカリベビースターがなかったのが、ちょっと残念。
来年に期待かな。

児雷也豪傑譚話

2005年11月06日 | 観劇記
歌舞伎はたまに面白そうな演目があったら観るぐらいでまったく詳しくないのですが、今回は友人に誘われて観に行きました。
3階2,520円の席でサイドだろうと思ったら上手寄りではありますが、ギリギリ正面向きの席でかなりお得。

演目は児雷也。この児雷也という人物の人為については、ガマに載ってることと盗賊っぽいという知識しかなかったのですが、出生の秘密から敵討ちまでの波乱に富んだ人生を全3幕で見せていただきました。

しかし児雷也の伴侶、綱手姫が授かる妖術がナメクジの霊力。ぶっちゃけナメクジの術なんてもらって嬉しいのかしら・・・という疑問が頭をよぎりましたが、連れて行ってくれた友人に聞くと「蛇、ナメクジ、ガマの三すくみの法則」にのっとってるそうで、ナメクジでないとアカンらしいです。

時事お笑いネタ満載で、菊之介さんの巫女姿も見られる悪代官のシーンは楽しかったです。

最近は面倒くさいので、3階だろうと2階だろうとオペラグラスを使わないワタクシ、遠目に動きをみつつ「綱手かっくいー!」とか心の中でつぶやいてたら、幕間にチラシで市川亀治郎さんだと判明。
亀治郎さんは、スーパー歌舞伎の「三国志」を観て以来、好きな歌舞伎役者は? と聞かれて真っ先に浮かぶ人です。
動きがキレがあってステキだと思うの。
やっぱり好きなのねえと再確認しました。

リトルショップ・オブ・ホラーズ

2005年11月05日 | 観劇記
11月5日(土)13:00

最近、アートスフィアで観たバージョンはどちらも遊園地のアトラクション寄りで
なんか違うよな~~と思いつつ観たので、今回のバージョンにはかなり期待して観にいったのですが・・・。

なんかびみょー(笑)。
まだ開幕して間がないせいか、演出がしっくりきてないのかわかりませんが
なんだか上演時間が倍ぐらいに感じました。
オードリーIIが録音という制約もあるかもしれません。

山本耕史くんシーモアにはもう少し殻をやぶったところも見せてほしかったし、
上原多香子ちゃんのオードリーは、現代っ子らしくソフトな印象でかわいらしかったけど、もう少しコテコテでもよいかも。
越中睦さんのオリンは大熱演なのですが、やはり何か物足りない・・・って思ってしまうのが申し訳ない。
あと、B級でチープなのがこの作品のキモだとは思うけど、B級的なアプローチでもシーモアがオードリーをすごく好きだというのが、理屈じゃなく伝わってきてほしいかも。

とはいうものの耳福としか言いようがないスキッドロウ・ガールズ(浦島りんこさん、Tinaさん、尾藤桃子さん)の歌でかなり満足度はありました。
結樺健さんもチョモさんも出ていて、山本くんを含めてJapan RENTキャストが4人も出ているこの公演はRENTヘッズとしては、ハズせない公演だったわけですが、
やっぱり後半に見ればよかったかも・・・というのは否めません。

次は博品館かPARCO劇場あたりでやってくれないかなあ。

MASAさんにはなれません・・・

2005年11月05日 | 食べもの
リトルショップ・オブ・ホラーズを観るために青山劇場に行くついでに
知ってる人に教えてもらった表参道にあるクレープのおいしいお店に
行きました。

教えてくれた方のオススメは砂糖とバターのクレープだったのですが
メニューを見たらソバ粉のガレットが食べたくなり、
マロンメープルのガレット、ホイップクリーム添えを注文。
パリっとしていて香ばしい生地もなかなかでしたが、ホイップクリームが
激ウマ! でした。

お店を出てから、あ、ガレットの写真を撮影すればよかったのだと
気がつきました。
食べ物ブログと間違えられるMASAさんの「つれづれ日記」のように
食べたものを載せるのにアコガレていたのに・・・(苦笑)
次こそは!

チケット袋

2005年11月03日 | 工作もの
週半ばのお休みということで、なんとなくゆっくり気分で
すごしています。

本日のメインのお仕事は日N2のお花いれに参加してくれた人に渡すチケット袋の追加分の作成です。

今回のチケット袋は紙がパールっぽい光沢のあるもの(シェルリン?)なので
インクジェットプリンタではインクが流れてしまいます。
レーザープリンタは何ヶ月か前にトナーがなくなって放ってあるし、
トナーを買ってきても、印刷する際に全体的に黒く汚れそう・・・と
いうことで文字部分はキンコースでコピーすることにしました。

キンコースの人に持ち込みの紙を見せると、
白黒コピー機ではトナーがのりにくい紙なので、
カラーコピー機の白黒モードでしてください、とのこと。
料金は白黒コピーと同じでかまわないそう。
勉強になるなあ(<何の?(笑))
キンコースでやると紙の余分なところも大きいペーパーカッターで
切り落とせるところも楽でした。

追加分は無事できあがりました。