LOVE - GOLDEN APPLE

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大統領の執事の涙

2014-10-13 23:21:57 | 映画


原題では「The Butler」だけなので、このタイトルだけでは何の事かさっぱりわかりませんが、日本語タイトルを考えた人はえらい!!。思わず興味をひかれてしまうタイトルになっています。



という事で、主人公を演じたフォレスト・ウィテカーさんが好きな俳優さんの一人、という事もあって、鑑賞しました。
ウィテカーさんって、今までいろんな役を演じてきたと思います。おどろおどろしい役柄もあり、印象の残る俳優さんですが、今回は以前とは全く別の役柄。でも味があって良かったです。

この映画は、執事という事だけではなく、近代アメリカ史そのもの、っていうかんじですね。戦後から最近までのアメリカの歴史がこの一つの映画に凝縮されてます。

アメリカの近代史にとって、黒人問題というのは避けては通れない問題ですが、そのアメリカの権力の中枢とも言えるホワイトハウスですら公然と黒人差別が行われていた、という事は、全く皮肉な事だと思います。

映画の最後にオバマ大統領が出てきたのには笑っちゃいましたが、そのオバマ大統領、今のところは芳しい評判ではありません。

ホワイトハウスですら行われていた黒人差別ですから、そうそう差別っていうのは人々の心の中からは抜けないのではと思うのです。
黒人だからこそ入ってはいけない領域なんかがあるのではないでしょうか。そういう微妙な問題もあって、あまり芳しい仕事ができていないのかもしれまん。

と、映画を見ながら、現在のアメリカ政治事情などを考えてしまいました。

それにしても、この映画、アカデミー賞の話題には全然上がってきませんでしたね。「それでも夜は明ける」も同じ黒人問題を取り扱っていますが、本年度アカデミー賞を受賞しています。

前者の方は、ブラッド・ピットなんかが絡んでいるからでしょうか?良い白人として登場していましたからね。それに反して、この映画はニクソンなんかひどく描かれているし(実際そうだったと思いますが。)、良い白人って出てこないような印象。そういうところもあって、全くノミネートすらなし、という結果になってしまったんでしょうか。
オプラ・ウインフリーなんか、助演女優賞候補でも良かったと思いますが。



差別を完全に無くすという事はとっても難しい事だと思います。

という事で、評価は

🍎🍎

にしました。



映画『大統領の執事の涙』予告編