大家族・長期村の日々奮闘記

ぶなの森自然学校の,子ども長期自然体験村の日々のできごと報告です。

毎晩、たき火場 主催

2012-07-28 20:18:21 | 12 夏


 ここ3,4年の長期村はサマータイムを導入しています。昨年までは日本時間より1時間早めた自然学校時間を採用していました。起床7時は日本時間では5時という設定だったのですが、自然学校以外との時間時差で混乱することもしばしありました。
特に、列車や飛行機の送迎時間を慎重にしないと間違ってしまう・・・。

ので・・・、
今年は、時差を作らないで生活時間そのものを繰り上げることにしました。
6時起床、7時朝食。 8時から午前の活動開始。昼食11時、夕食が5時です。 就寝時間は9時です。

これはなかなか良いかもしれません。 特に夕食後の時間がゆったりとつくれます。

私は今日より、野外デスクと設け、時間がある時は外で事務仕事をすることにしました。そばにはテントも張りました。
夜となり、広くち七輪で小さな焚火をすると子ども達が集まって来て、なんだか団欒が始まりました。

ブログを書きこんでいると、コメントを書き込みたいという子どもが集まってきます。室内と違ってスペースが広いので、くつろぎ場所もたっぷりあり、新たな居場所となりそうです。

写真は集まり始めた様子・・・そのうちに椅子を持ってきて輪になって焚火を囲みました。 

家族ごっこ遊びへと展開してゆきました。

たかぎぃ

かわいい子には他人の飯を食わせよう!

2012-07-28 06:36:39 | 12 夏

 黒松内ぶなの森自然学校の代表をしております、高木晴光です。

 この度は、お子様の黒松内長期体験村へのご参加を頂き、誠にありがとうございます。
 子ども達の良き体験経験があるように、スタッフ一同、精神誠意を尽くして参る所存です。

 ちょっと、衝撃的な首題をつけてしまって恐縮なのですが、夏休み明けの小学生新聞にコラムを載せます。
そのコラムの題名です。

 長期村へお子様を送り込んで頂いた 親御さんに敬意を表し、ここに転載します。

****

 子どもに他人の飯を食わせよう!     NPO法人ねおす 理事長 高木晴光

 我家には小学5年生が二人下宿をしています。何百万人が住む大都会に生まれ育った彼女等は親元を離れ、北海道の南、人口3200人の中山間地、黒松内町で1年間、児童数12名の小規模小学校に通学をしています。50代後半の私達夫婦とは孫程の歳の隔たりがありますが、ジジババではなくて気持ちは「父ちゃん、母ちゃん」です。私達と出会うきっかけは実親が与えましたが、自分で決めてここへやってきました。

 田舎は人口は少ないが人や自然とのコミュニケーション密度は都会と比較にならない位に濃いです。我家は閉校になった小学校の校庭にある元教員住宅ですが、そこは「自然学校」という交流活動を行っています。20代からの職員と共に9名で大家族生活を営んでいます。楽しいこともたくさんありますが、食事や生活で叱られもします。寂しいことも悲しいこともあるでしょう。他人の家での共同生活ですから、実親に対してできるような感情に任せた我儘をいう訳には行きません。

 一歩外にでると、ビルは見当りませんが緑に囲まれ野鳥がさえずり続け、蛇やクモ、バッタが、川にはエビやカニさえいます。時には「熊出没注意」の町内放送に脅かされます。スーパーの棚に並んだ食品ではなく、誰がどこでどうやって育てた、獲ったがわかる野菜や魚が食卓に並びます。彼女等は都会にはない多様な人や自然の中で暮らしています。

 時代は今、大きく変化をしています。社会の仕組みがあらゆる場面できしみを立て崩壊しかかっています。
ところが多くの大人はこれまでと同じような社会が続くと妄想しています。

今10歳の子どもが私と同年代になるのは半世紀も先なのです。
それまでに日本の人口は何千万人も減し人類初と言える超高齢社会に突入します。
新しい社会の仕組みが必要なのです。

しかもその時代を生きるのは私達ではない、今目の前にいる子ども達なのです。

だからこそ、誰かに言われるのではない、自らが知らない人、知らなかった事に近づき、その環境の中で「うまくやっていく」生きる力を養うことが大切なのです。子どもは庇護するだけの存在ではありません。自らを生き延びさせるたくましい潜在的生命力があります。その能力によりリアルな直接体験を通し肌身で感じ、生きる具体的な術を獲得してゆきます。

 かわいい子には旅をさせろなのですが・・ただ、子どもはっ残念ながら自分で食料を確保できません。だからこそ、「他人の飯が食える環境」を大人はもっと提供すべきだと思います。