財政健全化で経済再生や経済成長が出来るわけがない

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　自民党の財政健全化推進本部（本部長・額賀福志郎元財務相）が7日、初めての役員会を開いて議論をスタートさせた。コロナ禍のもとで破格の財政出動が続き、党内で積極財政派が勢いづくなか、財政規律の重要性を訴えた。

　同本部は11月に発足し、額賀氏や麻生太郎前財務相、旧大蔵省出身の宮沢洋一税調会長、財務副大臣・政務官も務めた森山裕・前国対委員長ら財務省色の濃いメンバーが名を連ねた。7日の会合には岸田文雄首相も出席した。

　首相は会合の冒頭、「財政健全化について考えていく姿勢は、責任政党である自民党にとっても大切な使命だ」とあいさつした。新たな借金に頼らずに政策経費をまかなえるようにする「基礎的財政収支（プライマリーバランス）の黒字化」を2025年度に達成する目標をめぐる議論が近く始まることに触れ、「本部でも議論をしっかり深めてほしい」と述べた。

　額賀氏は「財政再建の旗は下ろさず、経済再生、成長を成し遂げる基本的な考え方を発言してもらい誠に心強い」「党内世論を盛り上げたい」などと応じた。同本部で考えをまとめて首相に提言する意向という。

　同本部最高顧問に就いた麻生氏は、一方の積極財政派の「財政政策検討本部」の最高顧問に安倍晋三元首相が就いたことに言及。「こちらが安倍総理でこちらが麻生太郎。この二つを面白く掛け合わせてやろうというマスコミや党内のエサになるのは断固避けないといけない」などと語った。

　世界的にみて、「ＰＢの黒字化」なんて言っている国があるかどうかはわからないが、先進国と呼ばれる国の中で「ＰＢの黒字化」を唱えているのは日本だけである。

　だから、２５年以上もデフレで２５年以上も全く成長しない国が日本である。

　さらに言えば、２５年以上も成長しないのは政府の経済政策が間違っているからである。

　ざっとだが、１年間の税収が６０数兆円、国家予算が１００兆円を超えている。
　
　国債を発行せずに、収支を合わせるには二つの方法がある。

　一つは、税収６０数兆円に合わせる為に社会保障費等を削って、国家予算を６０数兆円まで下げる方法がある。

　もう一つは、国家予算１００数兆円に合わせる為に税収１００数兆円まで大増税をする方法がある。

　いずれにしても、「ＰＢの黒字化」は国民にとって苦痛でしかないばかりか、経済成長を阻害する要因になる。

　財政健全化は、家庭や会社では当たり前だけど国の公会計には当てはまらない。

　何故なら、自国通貨建て国債のデフォルトは考えられないからである。
　
　「財政政策検討本部」の本部長に、西田昌司議員が就任した事で自民党内に積極財政派が増える事に期待したい。