MARKETER’S BLOG【小太郎がゆく】

【小太郎がゆく】はマーケター小太郎がいろんなところで出会うさまざまなヒトやデキゴトについて等身大で描いていく日常見聞ログ

【小太郎がゆく】巻の三十六

2004年10月27日 | エッセイ【小太郎がゆく】
「小太郎がゆく巻の三十六」まえがき

「新潟方面のご旅行はおとりやめ下さい」
通勤電車にJR東日本の車内アナウンスが繰り返される。
命令口調になるほど、現地の被害は甚大で交通機能が麻痺している。

新潟中越地震。
調査が進むにつれ、その惨状、悲惨さが伝えられてくる。
復旧には長い時間が必要となりそうだ。

天災を防ぐことはできなくても、最小限にとどめたい。
今、遠くはなれてできること、自分にできること、探して。

◇ミニコラム「集合住宅そば物語」
岩手のそばどころ安代町からそばのタネをもらいうけようと
考えている。心配はこちらの気候にあるかどうか。

◇知る人ぞ知る名店クイズ
JR八丁堀出口付近のかなり有名な飲み屋。
ヒント:1階は立ち飲み、2階はイタリアン系。もともと酒屋。
    これはもうおわかりでしょう。
(前回の答え)大伝馬町【さかばやし】

それでは、【小太郎がゆく】はじまり、はじまり。
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【小太郎がゆく】巻の三十六

タイトル:「ラ行変革活用」

◆お寿司屋さんの活気◆◆◆◆

「っらっしゃいっ!」

築地、新富町界隈には場所柄お寿司屋さんが多い。
藍色ののれんをくぐると板前さんの威勢のいい声が店内に響く。

照明に映える白を基調とした内装とあいまって、
明るく、活気がみなぎる。

たとえば嫌なことがあった時でも、雨に降られた肌寒い週末でも、
お店に足を踏み入れた途端、元気がもらえる。そんな感じだ。

照明や内装も大事だが、威勢のいい「っらっしゃいっ!」がないと始まらない。
そう、これはもう元気のスイッチとも呼べる。

◆◆小田原のららちゃん◆◆◆

「夫は1時間半かけて大崎の会社まで通勤しているが、
休日は家族と一緒に釣りを楽しんだり、
ヨットに乗ったりと海辺での暮らしを満喫している」
             テレビ東京『日曜ビッグバラエティ』

憧れの別荘暮らし。
大好きな海辺で暮らすことが出来るのであれば、
通勤に多少時間はかかっても、なんのその。

小田原に住む三十代の夫妻に小学生の女の子の三人家族は
画面を通しても、その幸せそうな雰囲気が伝わってくる。

夫妻はもちろんのこと、特に女の子は明るく元気に海辺の生活を楽しんでいる。
その様子に合わせてお母さんが「娘の『らら』です」と紹介した。

この「らら」という音感がいかにもその子を象徴しているようで、とても印象に残った。

◆◆◆起業する先輩の悩み◆◆

「会社の名前、どうしようかなぁ…」

以前勤めていた会社の先輩が起業するという。
事業内容は明確、営業先や仕事もある程度見えている。
しかし、一番の悩みは会社名。

候補は?と聞くと
「いくつかはあるんだけど」とまだ有力候補はなさそうだ。
社名には「やまとことば」っぽくて「語呂や音感がいい」ようなものをイメージしているという。

その時、先輩から「音相」という考え方があることを教わった。
具体的には、言葉の持つ音や響きを解析して、
その言葉の特徴を表すという手法らしい。

NTTのOBで音相の創始者・木通隆行さんらが
主宰している音相システム研究所のホームページが詳しく面白い。

このサイトにある「Onsonic」という
言葉のイメージを数値化する「音相分析法」の体験版で、
試しに「トヨタ」を入れてみると、
庶民的、安らぎ、都会的、合理的といった特徴があると出る。
同時に、老若男女問わず、万人から受け入れられやすいという結果も。
世界の「トヨタ」のイメージをよくとらえている。


◆◆◆◆日本球界は「ラ」行で変革◆

「すでに加盟申請しているライブドアと、
二十四日に申請書を提出する楽天の二社のうち、
NPBがどちらの参入を認めるかが焦点となる」(朝日新聞)

近鉄とオリックスの合併に端を発したプロ野球再編問題。

ライブドアと楽天の新規参入申請で、縮小にはいったん歯止めがかかった。
少なくとも、どちらかが来期から新球団として球界参入する。
二者択一という形になっていることは残念だが、その結論が間もなく下される。

この両社はともにIT業界、三十代の若手経営者。
さらに加えて、社名が「ラ」で始まるという共通項もある。

両社名を先述の「Onsonic」にかけてみた。

その結果「ライブドア」は圧倒的に「庶民的適応性」というスコアが高く、
「楽天」は「進歩的躍動感」と「都会的・現代的」が高い。

さて、皆さんが抱く両社のイメージと比べてどうだろうか。

個人的には「ラ」という響きには、明るさや若さ、リズム感などを感じる。

お寿司屋さんの挨拶も例外ではない。
小田原のららちゃんも、その明るさは住環境だけでなく、
名前からの影響もあるだろう。

そういう「ラ」を冠に配した企業が、日本球界の変革に向けて登場してくるあたり、
どちらが参入するにしても大いに期待が持てそうだ。

今年も残すところ2ヶ月、明るく元気に「ラ行」で行こう!

次回『小太郎がゆく』、乞うご期待!

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№000 序 章「おにぎり的な私」
№001 巻の壱「うりばのちからを信じています」
№002 巻の弐「スローバックなスーパースターにまなぶ」
№003 巻の参「いちねんの計は?やっぱりうりばにあります」
№004 巻の四「数字が教えてくれるもの うりばが教えてくれるもの」
№005 巻の五「目は口ほどにものをいう 耳は目以上にものを見る」
№006 巻の六「お酒飲む人 花ならつぼみ 今日も咲け咲け 明日も酒」
№007 巻の七「調査とは旅すること 旅することとは見聞きすること」
№008 巻の八「お食事系外食チェーンに見る『伝えたいその想い』」
№009 巻の九「『ワールドカップ』四年に一度の祭典に学ぶ」
№010 巻の十「ショー・ザ・スピリット!ショー・ザ・ゲーム!」
№011 巻の十一「売場に並んでいるのは『信頼』という名の商品」
№012 巻の十二「敬老の日に思う『わかりやすさ』というサービス」
№013 巻の十三「ノーベル賞、損得『感情』のむずかしさ」
№014 巻の十四「コタロウ的『北風と太陽』」
№015 巻の十五「師走に見る『白いもの』雑考」
№016 巻の十六「顧客創造とは不断の手間と顧みる愛情」
№017 巻の十七「声に出して読みたい『お国言葉』」
№018 巻の十八「無記名・不特定というサービスにサヨナラ」
№019 巻の十九「そういう問題じゃない!」
№020 巻の二十「クレームの卵」
№021 巻の二十一「今どき流行のハコヂカラ」
№022 巻の二十二「花火の季節のブランド考」
№023 巻の二十三「ボーダーライン」
№024 巻の二十四「行列~待ちの効用~」
№025 巻の二十五「イライラフリー」
№026 巻の二十六「『が』商品『で』商品」
№027 巻の二十七「小レボで行こう!」
№028 巻の二十八「チャープとトリル」
№029 巻の二十九「スイッチ。その心理」
№030 巻の三十  「一(ピン)客万来」
№031 巻の三十一「ベジタブル ツチタベル」
№032 巻の三十二「『見世』るチカラ」
№033 巻の三十三「FCイズ ファンクリ!」
№034 巻の三十四「康生と亜衣」
№035 巻の三十五「立ち組み勝ち組?」
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