MARKETER’S BLOG【小太郎がゆく】

【小太郎がゆく】はマーケター小太郎がいろんなところで出会うさまざまなヒトやデキゴトについて等身大で描いていく日常見聞ログ

小太郎がゆく巻の七十七「水産加工品コンクール」

2009年02月24日 | エッセイ【小太郎がゆく】
ボクの友人が中央区勝どきでやっているマンション【チェレスティーノ】が間もなく完成する。

都営大江戸線勝どき駅から歩いて6分、1LDK(12坪)、全28戸の都心型コンパクトマンション。

すぐそばに新月島川が流れるリバーサイドで隠れ家的な存在で、好きな人にはたまらないロケーション。

先日、棟内モデルルームが出来上がったということで内覧させてもらった。

白を基調とした清楚な外観と、タイプごとにカラーコーディネートした内装に

充実の水まわりや安心の設備がそなわっている、まさに女性にはうってつけの住空間だ。

隣近所には格安のおいしい居酒屋や知る人ぞ知る著名寿司屋など下町風情も残っている。

すぐそこに銀座があるのにほっと癒される、そんな存在。

100年に一度の・・・なんて世知辛い世の中ですが、癒されたい方、ぜひ訪れてみてくださいな。


◇第5回【MCRマーケティング・バー】のご案内◇◇◇◇◇◇◇◇
□日時:3月11日(水)19時~
□会場:弊社にて(中央区八丁堀3-11-12FLOOR&WALLS7F)
□テーマ:CSアンケート比較~お客様の満足度を測るということ~
     ※事例を交えたお話が30~40分
□メインドリンク:岩手の地酒
※ありていに言えば岩手の地酒飲み比べです(お気楽にどうぞ)
□参加費:お一人様千円(お酒代と思ってください)
□定員:5名程度
□予約制:参加ご希望の方はこのメールに返信してお知らせ下さい。


◇【小太郎がゆく】NEW!オフ会のご案内◇◇◇◇◇◇◇◇
現在、企画中。次号でご案内します。乞うご期待!

◇知る人ぞ知る名店クイズ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
熊本の馬刺しを中心に九州の郷土料理が楽しめる、渋谷・富ヶ谷の居酒屋。
平日19時までに入店すると料金が2割引となるサービスも継続中!
味はおいしく、ふところにやさしいオススメのお店です!
(ヒント:落語「花見酒」の主人公は八五郎と○吉)
答えを知りたい方は→拙ブログ【小太郎がゆく】をどうぞ。
<前回の答え>:八丁堀【一(はじめ)】(とんかつももちろんおいしいです)


それでは、『小太郎がゆく』はじまり、はじまり。
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『小太郎がゆく』巻の七十七:「水産加工品コンクール」



◆コンクール審査員の役得◆◆◆◆

「今年度も審査員をお願いしますね」

昨年度に続き「岩手県水産加工品コンクール」の審査員の依頼があった。

県の水産資源の活性化を目的とした、今回で12回を数える大きなイベントだ。

青森から岩手、宮城にかけての太平洋側沿岸は「三陸海岸」と総称され、
その沖合いは日本でも有数の漁場となっている。

そして600kmを超える三陸海岸は陸奥・陸中・陸前に由来する名称で、
その大半を岩手県が有している。

そんな岩手県の豊富な海の幸からつくられる加工食品に、
今年も出会えるかと思うと何とも待ち遠しい役回りなのである。


◆◆つまみによし、パスタによし◆◆◆

「オリーブオイルだと白く濁っちゃって」

今年度は34社140品の中から一次、二次審査を経て、
農林水産大臣賞を頂点に、入賞九品が選ばれる。

朝10時、一次審査が始まり、8人の審査員が会場に散った。

審査も中盤に差し掛かった頃、ガラスの小瓶が置いてあるブースに着いた。

「かきのグレープシードオイル漬け」。

三陸産のカキをオイル漬けにしたシンプルさとにんにく、
赤唐辛子が利いた絶妙な味加減がボクの頬をゆるめる。

「原価はかかるけど、グレープシードオイルじゃないと白く濁っちゃってダメなんです」

見栄えよし、つまみによし、パスタによしの逸品は、県の水産加工に西欧の風を吹かせるか。


◆◆◆気仙地区の魅力が満載です◆◆

「八木澤商店さんの味噌と酔仙酒造さんの酒粕を使っています」

審査の後半に出会ったのは、
気仙地区の産物にこだわってつくり上げた「三陸気仙漬けセット」。

大船渡漁港に揚がった旬の魚をその日のうちに漬けてお届けするこだわりの贈答品だ。

因みに県沿岸南部の大船渡市、陸前高田市、住田町は総称して気仙地区と呼ばれている。

主役の魚の脇を固めるのは、
選び抜いた素材で味噌・醤油を醸し続ける八木澤商店と
原酒「雪っこ」で名を馳せる酔仙酒造の二社。

いずれも陸前高田市の企業で、その存在は全国区だ。

肝心のお味はというと・・・。

タラの味噌漬けを口にした瞬間、やわらかい身がホロホロとほどけて、
ほのかな甘みとタラのうまみが口いっぱいに広がった。

「これが気仙の味なんだよ」と誇らしげに語っているようで、
住田町の気仙杉の化粧箱に包まれたその品格はまさに気仙の魅力満載の贈答品にふさわしい。

地元で飲食店を営む店主の意欲作は初出展とは思えない出来映えだ。

こんな挑戦がいくつも重なって、県の水産振興は大きく前に進む。


◆◆◆◆加工することの意味と価値◆

「県南広域振興局の試算によると、もち米の価格を一とすると、
その加工品である『もち』は4倍、さらにもち料理に姿を変えると10倍以上にも膨れ上がり、
大きな経済効果をもたらす計算となる」         (岩手日報)

スーパーのカット野菜がただの野菜より割高で、サラダになるとその上を行く。

買物をしていれば肌で感じる当たり前の事実がある。

加工する手間賃、味付けの原価や技術料、保管や包装など、
素材そのものに乗せられる付加価値が認められれば、
加工された商品の価格は高く維持でき、与える経済効果も大きい。

付加価値を認められるとは端的に「おいしい」ということに尽きる。

そしてその「おいしさ」は素材にこだわり、安全という土台に支えられ、
オリジナリティや創意工夫を身にまとっているほど際立ってくる。

そしてあと一つ、忘れてならないのは「おいしさ」を追求し続けるということ。

お客様に認めてもらえるよう、改良に改良を重ねていくこと。

これが加工食品においても成功の秘訣に違いない。

当のコンクールで一席に入った「ほたて塩まんじゅう」や
二席の「海からぼたもち」は文句なくおいしいものだった。

そして、ボクの中でそのおいしさに迫ったのが
「かきのグレープシードオイル漬け」であり「三陸気仙漬けセット」なのである。

今後の継続的発展を期待する意味も込めて、読者にお届けする次第です。

次回『小太郎がゆく』、乞うご期待!

マーケッターの視点で描く『小太郎がゆく』に関するご意見・ご感想は
E-mail:koo@mcr-i.co.jpまでお気軽に
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<バックナンバー>
№000 序 章  「おにぎり的な私」
№001 巻の壱  「うりばのちからを信じています」
№002 巻の弐  「スローバックなスーパースターにまなぶ」
№003 巻の参  「いちねんの計は?やっぱりうりばにあります」
№004 巻の四  「数字が教えてくれるもの うりばが教えてくれるもの」
№005 巻の五  「目は口ほどにものをいう 耳は目以上にものを見る」
№006 巻の六  「お酒飲む人 花ならつぼみ 今日も咲け咲け 明日も酒」
№007 巻の七  「調査とは旅すること 旅することとは見聞きすること」
№008 巻の八  「お食事系外食チェーンに見る『伝えたいその想い』」
№009 巻の九  「『ワールドカップ』四年に一度の祭典に学ぶ」
№010 巻の十  「ショー・ザ・スピリット!ショー・ザ・ゲーム!」
№011 巻の十一 「売場に並んでいるのは『信頼』という名の商品」
№012 巻の十二 「敬老の日に思う『わかりやすさ』というサービス」
№013 巻の十三 「ノーベル賞、損得『感情』のむずかしさ」
№014 巻の十四 「コタロウ的『北風と太陽』」
№015 巻の十五 「師走に見る『白いもの』雑考」
№016 巻の十六 「顧客創造とは不断の手間と顧みる愛情」
№017 巻の十七 「声に出して読みたい『お国言葉』」
№018 巻の十八 「無記名・不特定というサービスにサヨナラ」
№019 巻の十九 「そういう問題じゃない!」
№020 巻の二十 「クレームの卵」
№021 巻の二十一「今どき流行のハコヂカラ」
№022 巻の二十二「花火の季節のブランド考」
№023 巻の二十三「ボーダーライン」
№024 巻の二十四「行列~待ちの効用~」
№025 巻の二十五「イライラフリー」
№026 巻の二十六「『が』商品『で』商品」
№027 巻の二十七「小レボで行こう!」
№028 巻の二十八「チャープとトリル」
№029 巻の二十九「スイッチ。その心理」
№030 巻の三十 「一(ピン)客万来」
№031 巻の三十一「ベジタブル ツチタベル」
№032 巻の三十二「『見世』るチカラ」
№033 巻の三十三「FCイズ ファンクリ!」
№034 巻の三十四「康生と亜衣」
№035 巻の三十五「立ち組み勝ち組?」
№036 巻の三十六「ラ行変革活用」
№037 巻の三十七「うらっぽさ」
№038 巻の三十八「エコゴコロ」
№039 巻の三十九「モチ・コンのススメ」
№040 巻の四十「ポータルポジション」
№041 巻の四十一「いわて銀河鉄道の夜」
№042 巻の四十二「小は大を凌ぐ」
№043 巻の四十三「スピンオフ!」
№044 巻の四十四「しむらぁ、うしろーっ!」
№045 巻の四十五「○○屋のカレー」
№046 巻の四十六「山は逃げない」
№047 巻の四十七「北の国から2005」
№048 巻の四十八「レッツ タンレン!」
№049 巻の四十九「ディープインパクト!」
№050 巻の五十 「スマイル!」
№051 巻の五十一「小太郎印の新名物」
№052 巻の五十二「中庭はあるか?」
№053 巻の五十三「サクラオトコ」
№054 巻の五十四「サーファーズトマト」
№055 巻の五十五「店笑う 客笑う」
№056 巻の五十六「カウンターのチカラ」
№057 巻の五十七「岩手山とアイラ島」
№058 巻の五十八「人も熱い湯も熱い~町興し考~」
№059 巻の五十九「太鼓と琴」
№060 巻の六十 「ルコラの波に乗る」
№061 巻の六十一「ハガキデタラバ」
№062 巻の六十二「プチ・イノ」
№063 巻の六十三「想いを売る」
№064 巻の六十四「玉屋的集客術」
№065 巻の六十五「磨いているか」
№066 巻の六十六「お駄賃」
№067 巻の六十七「蕎麦屋の貸し傘」
№068 巻の六十八「集客の値段」
№069 巻の六十九「雪国礼讃」
№070 巻の七十 「タクシー考」
№071 巻の七十一「シームレスな時代」
№072 巻の七十二「うてな」
№073 巻の七十三「レバレッジ」
№074 巻の七十四「地場レートを高めよう」
№075 巻の七十五「煙を食わす」
№076 巻の七十六「稲刈リズム」
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