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【学会論文紹介】ホームレスの多様性と複線的アプローチ

2008-03-17 10:46:06 | 社会福祉
【日本社会福祉学会】
学会誌、『社会福祉学』第48巻第4号のことを書きました。

今日は、
その号から「論文:ホームレスの多様性と複線的アプローチ」
を紹介します。p17-p29

著者は、山田壮志郎氏(岐阜経済大学経済学部)
サブタイトルに
ー自立支援センターの支援記録にみるホームレス対策の課題ー
となっています。

著者の挙げるキーワードは、
ホームレス、自立支援、支援記録、複線的アプローチ
です。

【このブログでも】
・昨年修士課程を卒業したK さん(現在は、専門学校の教員)のテーマがホームレスでした。鹿児島において、医療機関にいてホームレスの問題に遭遇したという研究動機を聞いたことがあります。

・ドイツのボンでのホームレス支援音楽会の記事を書いたことがあります。(2008.02.04)
・岩清水さん(京都)から、大阪で入手した支援雑誌「ビッグイシュー」のことを知りました。(「岩清水日記」2008.03.04、第90号)
・熊本のオードリさん(2/04)やおにぎりさん(2/25)からコメントもいただきました。

そういうわけで、散発的な関心と知識はあったのですが・・

【この論文の要点】
・ホームレス特別措置法(略称)2002年以降の施策の進展
これから、2007年から2009年にかけて、政策の見直しが予期される。

・この論文は、事例分析(中部地域の8例。2005年11月退所者)によって、一口にホームレスの就労支援といっても、多様な型があることを明らかにしている。

・センターの利用期限の設定自体が利用者への焦りを生む。
・集団生活を前提にした施策には弊害が考えられる。
・個室化を含めた居住環境の見直しが必要。

・2005年の生活保護における「ワークフェア」的政策は、社会福祉の文脈における就労支援のあり方から再検討を要するのでは。

【文献】
末尾に掲げられた文献21点は、ホームレスに関する重要な先行研究を挙げている。

新宿ホームレス支援機構

の『季刊 Shelter-less 』バックナンバーのことは知らなかったが重要な文献です。


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