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医療崩壊と公的病院の医師不足【南日本新聞・論点:福永英敏】

2008-03-17 08:48:07 | 医療
【南九州病院長】
国立病院機構南九州病院長(昔でいう国立病院。鹿児島県加治木町にある)
の福永英敏氏は、
今朝の南日本新聞p2の「論点」で表題の論説を発表しています。(約2000字)

8時現在では、

南日本新聞のホームページ

にはアップされていませんが、3/16の社説はアップされている。

【要点】
1 国際比較では、日本は医師は少なく、受診者は多い。(医師は忙しい)
  一人当たり医療費も多くはない。

2 鹿児島県の医師数は、 
  3967人(2004年末)で、人口割では2.1人でほぼ全国平均(2.0人)なみ。

  大病院の数が少なく、診療所や中小の病院が多い。
  勤務医の不足、公的病院の医師不足。

3 その原因
 ・医師数の削減政策
 ・研修制度を改め、大都市に研修医が集中

4 医療現場では、
 ・公私の給与格差→医師の新規開業が多い
 ・さまざまなクレームや訴訟の頻発

5 対応
 ・公的病院の重要性(緊急医療、難病患者など)
 ・有効な処方箋は限られている
 ・放置したままでは、自動的に修復するもの(市場原理)ではない
 ・関係者が協力して「鹿児島方式」を早急に。
  (行政、大学、医師会、病院など)

【一読しての感想】
・医師数の政策は、医療の専門職組織のスタンスも反映されていたのでは?
 (既得権保護)

・「国立病院機構」は、元の国立病院であり、医療からの公共性の撤退は、国の方針の大転換に根本原因があるのでは?

・公的医療はもともと不採算であり、投資経費の公的な投入などの政策も必要。

・鹿児島県の医師数は、地方都市としては過剰気味では?
診療科別、市町村別の分析が必要。

・医療政策を、医療関係者だけで協議していては、前進しないのでは?

【意見を発信する医師】
南九州病院のホームページ
では、
*「国立病院機構」がでるので、病院名をクリックしてください。

福永院長のエッセイが掲載されている。
医療はもちろん、広く社会への発言が掲載されています。

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1 コメント

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「論点」は掲載されていません (bonn1979)
2008-03-19 09:59:10
今日調べたところでは
「社説」はアップされていますが
「論点」はされていないようです。
不思議な感じもしますが
念のためご連絡しておく次第です。

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