介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第1742号  le Philosophe musician (音楽哲学者)J.J.Rousseau

2008-10-21 21:28:09 | 音楽ケア→別ブログ
【九州公私立大学音楽学会】
先週末10月18日及び19日、宮崎県内において
第40回九州公私立大学音楽学会(平成20年度宮崎大会)が開催された。
(写真は、そのプログラム表紙)
*第39回大会のサイトはあるが、第40回大会のサイトはないようです。

九州で音楽を学ぶ人にとっては重要な学会のようです。
今回も、例えば、特別講演として、バイオリンの天満敦子さんの「音楽がもたらしてくれた様々な出逢い」があり、東京でもなかなか聞けない話ですね。
発表の多くは、音楽の演奏・独唱ですが、研究発表が2件あり、そのうちの1つが、タイトルに挙げたジャン・ジャック・ルソーに関する研究です。

【音楽家としてのルソー】
ルソーといえば、フランス革命の理論的な基礎を提供した社会思想家ですが、
この日の発表は、
「J.J.ルソーの自然主義から音楽療法へのアプローチ」と題したもので、勤務する大学院の(国際文化研究科博士課程2年の)中間眞司さんの発表ということで、今日大学で彼から経過を聞く機会がありました。
*このブログの読者は、私の学部での講義「社会福祉概論Ⅱ」(第2講、10月9日)で行われた中間さんの発表を思い出されるでしょう。

これは、中間さんの博士論文の骨子となる部分を発表したものです。
もちろん、私は「音楽療法」はおろか「音楽」そのものにも縁の薄いものですが、「門前の小僧」のたとえのとおり、彼の雑談を何度も聞いたりしているので、今回の「音楽学会」のレジュメを拝見して、おおよその趣旨を理解しました。

【発表の構成】
学会の「研究発表」レジュメpp.1-3にある小見出しを挙げて、要点の紹介に代えます。
1 ルソーの自然観
2 ルソーの音楽遍歴
3 ルソーの自然主義音楽を受け継いだモーツァルト
4 遊戯歌《結んでひらいて》を生んだルソー作曲オペラ《村の占い師》
5 ルソーの回想行為と音楽療法
6 ルソーの同毒療法と音楽療法の同質の原理
7 ルソーの自然主義音楽から音楽療法への提案
8 まとめ 海老沢敏は、ルソーを「音楽者」と、ジュネーブのルソー生家博物館の資料には「音楽哲学者」le Philosophe musician と紹介されている。

【ライフワーク】
このブログでは、私自身の研究や主張が少なく、「社会福祉・社会保障」資料集のようなこのブログではどこに私の個性があるのだろうか?と読者の皆さんは思っておられることでしょう。

中間さんの話を聞くと、ルソーへの傾倒、音楽のある人生からこそ生まれたアイデアですね。「人生で自分のテーマを見つけることができた人」「そのテーマを追っているときは時を忘れるほど楽しいこと」そして、「そのテーマが他の人がまだ気が付いていないことだった」とすれば、それは素晴らしい人生だといえますね。

彼の話を聞いて、彼我の違いをいつも感じます。
それは、いまさら嘆いても始まらないことで、私は、これからも「よき収集者・編集者」をめざす余生だと思うのです。
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2 コメント

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Unknown (ビールはベルギー産にかぎるNです。)
2008-10-23 22:34:19
ご助言を、いつもありがとうございます。自分の話を聞いてくれる人がいることは、うれしいものです。中間/拝
音楽も (いつまでもbonn1979とは)
2008-10-24 14:30:09
「ビールはベルギー産に限るN」さん
コメントありがとうございます。

さっき
4Fの食堂へ行きましたら
ひとしきり昨日の
生演奏の話がでましたよ。

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