介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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社会保障の理論化を徹底すると「市民社会政策」に発展する

2008-02-27 06:56:39 | 社会福祉
【新しい枠組みへ】
『新しい社会保障の理論を求めて』(社会保険研究所、2008)
では、
巻末に鼎談を組んでいます。p122-p171

いきなりは難しいかもしれませんが、
『社会保障と日本経済』(慶應義塾大学出版会、2007)を補う内容になっています。

出席は、京極先生の他、栃本一三郎(上智大学)と金子能宏(社会保障・人口問題研究所部長。経済学)の両氏です。

【体系的な理論はまだない】
座談会に先立つ箇所で、国際的な展望から言っても「社会保障にはまだ理論的な体系がない」とされます。(p80)

【受験勉強のような社会保障の研究】
縦割りで、細かな研究が続いた。p140

【理論が無く「与えられた」社会保障】
・戦後発展した社会保障には「与えられた」という意味合いが強く残る。p137
・社会保障の思想の根底にある社会連帯という骨柱が日本では発展しなかった。p148
・社会保障の理論の上に「社会政策」がある。
・ヨーロッパでは、市場原理と同時に対抗軸としての社会政策がしっかりと拮抗している。p170
(アメリカにはその伝統は無い。ブログ編集者注)

【社会政策の本質は介入】
・規制緩和が叫ばれたが、必要な規制は残さなくてはならない。p158
・官僚的関与の排除と社会的規制の必要性とを混同した。p146
*細川瑞子の『成年後見の原理』の分析と重なる。(ブログ編集者注)

【市民社会政策】
「市民社会政策」という用語自体は、座談会に先立つ論考に出てきます。p31

*この本の目次
Ⅰ 河合栄次郎
Ⅱ 社会保障と福祉国家
Ⅲ 社会保障の学際性と中立性
Ⅳ 社会市場の理論

(順次、テーマごとにとりあげます。)
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