介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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障害者自立支援法の評価(テレビから)

2007-12-07 17:31:56 | 社会福祉
【放映時間】
昨日夜
2000~2030
NHKの教育テレビで
障害者自立支援法のことをやっていました。

今週
この時間帯にシリーズでやっていたようです。
院生の皆さんは、この時間帯は受講中ですから
また学部学生の方も、この時間帯はあまり見ない様子ですから
その要点を報告します。

【評価する側から】
番組は
障害者の福祉に関する現場の報告と
専門家の対談から構成されていました。

評価する側からの発言は
例の京極高宣先生(「例の」といったのは、このブログで
今、先生の『社会保障と日本経済』を読んでいる最中なので・・)
です。
京極先生:
「歴史的なこと」と大きく評価しています。
・3つの障害(身体障害、知的障害、精神障害)を統合した
・予算枠を拡大した(5000億円)
・市町村が責任を持つことを明記した
一方、今後の課題として
・費用負担の軽減
・事業者側に経営の近代化を
・所得保障や就労保障の充実(「自立支援法」の枠外の政策)

【批判する側】
藤井克徳さんという方・・日本障害者協議会専務理事とありました。
(ご自身、視覚障害をおもちのようでした)

京極先生の言う「市町村の責任」と「3障害の統合」は、評価するとしたうえで
今度の法律は、障害者に新たな我慢と新たな不安を生むものだ
と批判しておられる。

【利用者の苦労している事例】
札幌市のかた ヘルパーの支援が足りない(夜間のケア)
市役所の回答は、制度全体の維持、国の財政支援の限界といったこと。

【事業所の苦労している事例】
福島県 ヘルパーがやめていく(収入の減少、労働の強化)過労死だってありうると。
「今の状態を乗り越えたい」という残されたヘルパーさん(宗像陽子さん)
の言葉を紹介していた。

【見直しの根拠】
利用する方の費用負担のことでは応急的な措置が取られた。
実際の負担はどうなのか?
事業主のほうの経営状況はどうなのか?
京極先生と藤井さんから紹介された事例は、内容に距離がある。
藤井さんは
利用者と事業者とがぶつかり合う構造に根本の問題があるという。

【残された課題】
藤井さんのほうは、利用者・事業者の負担軽減を緊急に、長期的にはこの法律の廃止を視野に入れているようでした。
他方、京極先生も、課題として
・取り残された発達障害をとりこむこと
・介護保険の適用
・所得保障と就労保障の改善(障害者をとりまく条件の改善)
をあげていた。


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