【社会に発言できないのは?】
日本の社会福祉が社会的な力をもてないでいるのはなぜか?
京極先生のこの本には、(社会福祉の専門職の力量の向上に力をそそいでこられただけに)そのような思いがあるようです。
○ 日本の学問が観念的でありエリート的で社会福祉学を学問として扱わなかった。→この問題は機会を改めます。
○ 社会に発言するまとまった力がない
わかりやすくいうと、医療政策における日本医師会、法律問題における日本弁護士連合会のような社会的な発言力がない
【日本ソーシャルワーカー協会があるが・・】
日本ソーシャルワーカー協会。
この組織は、社会福祉の専門職組織としては最も古いです。
1959年に創設、すぐに休眠期に入り、1983年に再建された。
社会福祉士の創設(1987年)の際には、日本ソーシャルワーカー協会も発言はしているが・・
最大の悲劇は、この新しい資格法では、経過措置を設けなかった。
このために、一番、社会福祉の現場(医療機関を含む)にこれまで働いてきた人たちには事実上門戸は開かれなかった。
*後に(1997年)精神保健福祉士の法制化の際には、この問題は緩和されている。
ですから、法制化された資格を一番古くからある日本ソーシャルワーカー協会は取り込むことは(いわば構造的に)できなかった。
【では、日本社会福祉士会は・・】
とすれば、日本社会福祉士会は、国家資格を持っている人の集合体ですから、社会福祉政策について、もっと発言してしかるべきでは?
その問題点:
① 自発的なエネルギーよりは、指導官庁の思惑が先行した。
② 世の中で問題となって課題(例えば、医療、学校、司法、産業など)については(指導官庁の、そしてはこの資格の)縦割りのテリトリーが邪魔している。
③ 高齢者の介護問題は、世間にアッピールできる課題だが、「介護支援専門員」(ケアマネジャー)の試験に挑戦し、合格したひとは社会福祉士には少ない。
*当初は、看護職が、最近では介護福祉士が多い。(ケアマネジャーは他職種に開かれている)
④ 組織率が低い。
【日本ソーシャルワーカー協会の弱さと組織間の長期展望】
○ 日本ソーシャルワーカー協会には、上記の構造的な課題(社会福祉士が少ない)を克服する見込みは残念ながら少ないです。
○ その上に、会員数が少ない、メンバーの高齢化、国際組織への過度の関心など、日本の現実の政策への発言は弱いです。
*最近は、かなり意欲的に発言はしている。同会のHP参照。
→アメリカのNASWのようなどのように大同団結してこそ社会的な発言力が出る。
ここに国家資格問題を考えるポイントがあります。
*写真は、今日8月18日の桜島。
鹿児島散歩
からお借りしました。
日本の社会福祉が社会的な力をもてないでいるのはなぜか?
京極先生のこの本には、(社会福祉の専門職の力量の向上に力をそそいでこられただけに)そのような思いがあるようです。
○ 日本の学問が観念的でありエリート的で社会福祉学を学問として扱わなかった。→この問題は機会を改めます。
○ 社会に発言するまとまった力がない
わかりやすくいうと、医療政策における日本医師会、法律問題における日本弁護士連合会のような社会的な発言力がない
【日本ソーシャルワーカー協会があるが・・】
日本ソーシャルワーカー協会。
この組織は、社会福祉の専門職組織としては最も古いです。
1959年に創設、すぐに休眠期に入り、1983年に再建された。
社会福祉士の創設(1987年)の際には、日本ソーシャルワーカー協会も発言はしているが・・
最大の悲劇は、この新しい資格法では、経過措置を設けなかった。
このために、一番、社会福祉の現場(医療機関を含む)にこれまで働いてきた人たちには事実上門戸は開かれなかった。
*後に(1997年)精神保健福祉士の法制化の際には、この問題は緩和されている。
ですから、法制化された資格を一番古くからある日本ソーシャルワーカー協会は取り込むことは(いわば構造的に)できなかった。
【では、日本社会福祉士会は・・】
とすれば、日本社会福祉士会は、国家資格を持っている人の集合体ですから、社会福祉政策について、もっと発言してしかるべきでは?
その問題点:
① 自発的なエネルギーよりは、指導官庁の思惑が先行した。
② 世の中で問題となって課題(例えば、医療、学校、司法、産業など)については(指導官庁の、そしてはこの資格の)縦割りのテリトリーが邪魔している。
③ 高齢者の介護問題は、世間にアッピールできる課題だが、「介護支援専門員」(ケアマネジャー)の試験に挑戦し、合格したひとは社会福祉士には少ない。
*当初は、看護職が、最近では介護福祉士が多い。(ケアマネジャーは他職種に開かれている)
④ 組織率が低い。
【日本ソーシャルワーカー協会の弱さと組織間の長期展望】
○ 日本ソーシャルワーカー協会には、上記の構造的な課題(社会福祉士が少ない)を克服する見込みは残念ながら少ないです。
○ その上に、会員数が少ない、メンバーの高齢化、国際組織への過度の関心など、日本の現実の政策への発言は弱いです。
*最近は、かなり意欲的に発言はしている。同会のHP参照。
→アメリカのNASWのようなどのように大同団結してこそ社会的な発言力が出る。
ここに国家資格問題を考えるポイントがあります。
*写真は、今日8月18日の桜島。
鹿児島散歩
からお借りしました。