介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第2211号 「知らない人がかえっていろいろ喋くるんだ。」〈老子56章。加島訳)

2009-02-05 11:53:32 | 映画・読書
勤務する大学の図書館で『タオ-老子』を借りました。
「老子」のことを国際的にはTao というそうです。
筑摩書房から2000年3月に発行されていて、図書館で借りたのは、2000年6月で第6刷となっています。
*ちくま文庫として、2006年10月発行されています、税込み672円。

著者は、加島祥造(かじま しょうぞう。1923-)。英文学者にて詩人。
「老子」を訳しているのですが、英語訳を参照して書かれていて、むしろ「創作」ともいえます。

2月1日BS放送で加島先生が話し、緒形拳が朗読する番組の再放送を聞き、すぐにブログのタイトルを代えました。
それで、探していた本を今朝見つけたのです。
*「老子」の新訳が、岩波文庫からでています。第1刷は、2008.12.16付けです。
訳注は、蜂屋邦夫。

その第56章。
オリジナルは、知者不言、言者不知。〈知る者は言わず、言うものは知らず)
*蜂屋訳p256。「本当の知者はもの言わず、もの言う人は本当の知者ではない。)

これを、加島訳pp.154-156では、
前後に補いの言葉があります。
「だから
 自分のなかの精気〈エナジー)を、
いかに保つか。これは、
身体(からだ)全体で感じるべきものでね、
それを知る人はあれこれ言わない。
知らない人がかえって、
いろいろ喋くる(しゃべくる)んだ。
知る人は
口でも耳でも眼でも、あんまり
無駄使いをしない。むしろ、
目や耳や口が鋭く働くのを
制限する。」
*この前後の話を聞くとさらによく理解できます。

同じような表現は、「老子」全編に繰り返し述べられています。
加島訳から。

【64章】
万物の自然の在り方を知り、
その成長と動きを助けること、
そして知識や欲望からの行為を
できるだけ控えることだ。

【65章】 
物や名誉を争うために
知識をいくら詰め込んだって
世界の平安も人びとの幸福も
やってはこないよ。

【81章・・最後の章】
真に賢い人とは
知識を漁って広く知る者じゃない。
広い知識を自慢する者は、
真に賢い人ではない。


*写真は、奄美大島龍郷に咲くゴモジュ〈スイカズラ科)。

ツアーガイド アマミアン の2月5日付の記事からお借りしました。
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