介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

第3778号 一つの町

2010-07-03 16:48:47 | 政治社会
写真は、安曇野カンポンLIFE の2010.07.02付け記事からお借りしました。

昨日、7月2日付のあるブログのコメントで、
「アメリカには高齢者だけの町がある」といった趣旨のことが書かれてありました。

そこは、アリゾナで55歳以上の人しか入れない町です。ずいぶん前ですが私は訪問していますので、他の「町」とあわせて紹介します。


サン・シティ 20年ほど前に日本経済新聞社のツアーで見学しました。同行した日本の不動産業者の皆さんは、「日本では無理だ」と口々にいっていました。それは、1戸ごとの家の広さが日本人からすればとても広かったからです。
人口3万人をこえる高齢者の町はアメリカでは成功していて、姉妹都市も作られています。
55歳以上の町は、55歳未満の人が町へ入ることを厳しく制限していました。甥や姪なら年間5人までとかいった風に。ちなみに、住民のほとんどは白人系です。
住民は55歳以上に高齢者のみですが、例えば、消防団は、消防の経験者のみで、警備も警察の経験者から自警団をつくるという具合で徹底して若者を排除しています。
近くに広いゴルフ場があって、よく利用するといっていました。「ゴルフをするためにここにきたんだ」といっていた人もいましたね。

ベーテル は、ドイツにあるてんかんの方を専門とする町です。日本でもとても有名で、私は、30年前に、日本大使館勤務の頃、業務として、当時参議院議員のHさん夫妻(後に総理となられた)の随行で訪問しました。日本からの来客が多く、業務に支障をきたしているとのことで、私は、大使館からの文書による予約をとり、お客さんは国会議員だと言い張ったのですが、すぐには園内には入れてもらえませんでした。入り口の小さな映写室で16ミリかなにかで概況の説明を受けてから、初めて広大な園内を見学しました。たしかに、郵便局や教会、お店と、一つの町でした。赴任早々で、私のドイツ語が通じず(政治家の通訳は大使館員の任務です)、たまりかねてH婦人が流暢なドイツ語で質問されたのでした。
*今回検索サイトを探しましたが、旅行記の類が多数あります。日本語の詳しい本もあるようですが、ネットとなるとやはりドイツ語でアクセスする必要がありそうです。

多磨全生園 国立療養所で、ハンセン病後遺症の方の施設ですね。広大な敷地です。私は、この療養所の近くにキャンパスを移転した大学に13年勤めた関係で、花見とかで訪問しました。「岩清水日記」で長島愛生園などの例が紹介されていましたが、全国にありますね。鹿児島は、奄美と鹿屋にあります。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第3777号 社会福祉概論 第1... | トップ | 第3779号 「どうしてここま... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
鳥肌もんです。 (げんき)
2010-07-03 19:11:06
先生、このネタを取り上げていただけて嬉しかったのと、
そして先生がやはり何年も前に関わっていらしたことに感動しました。

多磨全生園との出会いは、そこに在日コリアンのお年寄りが
住んでいて、韓国の伝統芸能で慰問をしたのがきっかけです。

親しくなったおばあさんは、愛にみちていて、まるで神様のようでした。
日本人なのに韓国を理解し、また伝統芸能までしてくれて
ありがとうと、指が2本しかない手で私の頭をなでてくれました。

もともとはハンセン病の患者さんを隔離するための土地が、
今は愛に満ち溢れた「聖域」に感じられるのです。
返信する
実際にある「聖域」 (bonn1979)
2010-07-05 00:00:02
げんきさん

コメントありがとうございます。

小説や映画の上で
知る世界ですが

実際にこの世にあるから
描くことができるのですね。

私は
乏しい経験ですが
日本では、介護の世界に
このような「聖域」があると信じたいです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

政治社会」カテゴリの最新記事