介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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Pflegestutzpunkte (介護支援センター:ドイツ版)

2008-02-10 09:15:02 | 地球→ドイツブログ
【ドイツ健康省のホームページ】

http://www.bmg.bund.de/

をみていたら、
ウラ・シュミット健康大臣が1月31日、介護支援センターのモデル事業箇所である
インゲルハイムを訪問したという記事が掲載されていた。

*私のHPの「国際保健福祉学」のドイツの項にリンクしてあります。

【在宅介護支援センター】
日本では、
2006年度から、介護保険の地域の総括的な相談窓口としては
「地域包括支援センター」が発足している。

その前身というべき組織としては、
「在宅介護支援センター」というのがありました。

この在宅介護支援センターは、
ドイツのソーシャルステーション
Sozial Station (ゾツィアル・スタチオーン)
をモデルにしたといわれています。

【Pflegestutzpunkte】
pflege 介護(日本語よりは医学的色彩が濃いが)
stutz   守る
punkute  場所

仮に、
「介護支援センター」と訳するとして
これは、日本の「地域包括支援センター」に近いと思いました。

2008年1月18日から
連邦各地でモデル的に試行された。

インゲルハイムのある
ラインランド・プファールツ州では、135の相談箇所が置かれる。

【既往の組織の統合】
これまでの相談組織は新しい支援センターに統合される。

介護に関するすべての相談を最初に受け付ける場所
と説明されている。

ボランティア組織、セルフヘルプ組織もこの新しい組織に統合される。

これまで連邦各省共催で
「介護円卓会議」Runde Tische Pflege
が開催され、すべての問題をまとめて受ける組織が必要という結論となった。

【一つの屋根の下で】
この組織の特色は
unter einem Dach (一つの屋根の下で)
であって、疾病金庫、介護金庫、福祉事務所など既往の組織が
同じ場所におかれる。

1箇所当たり、45000ユーロ(700万円くらいか)の補助金が出る。

各組織の持ち出し分のルールなどが書かれてある。

【ドイツの今】
ドイツの社会保障・社会福祉の研究については、別途、松本勝明先生の介護保険の研究成果の紹介をしています。

このブログでは、
・今、ドイツで起きていること、
  それを、日本で専門的に研究している人・HP・ブログの紹介
・今、ドイツの町で話題になっていること・・さしあたりボンの街
など
案内役的な役割が果たせればと考えています。
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2 コメント

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介護支援センター (岩清水)
2008-02-10 19:29:02
大変興味深く読ませていただきました。
地域包括支援センターには、予防ケアマネ業務が主で、相談業務が従になっていますね。
この点が大いに違うのでしょう。
また、日本ではボランティアは社協が窓口になって
います。
窓口は一箇所にまとめた方が、高齢者のため
にはよいのは間違いないです。
「その件は社協に電話してください」という台詞が
なくなります。
もっとも、スタッフを増員してもらわなくては
「絵に描いた餅」ですね。
今でもそうですが。
ドイツも結構あわてている (bonn1979)
2008-02-11 14:28:40
ドイツでは1995年と
日本より早く介護保険がスタートした。

日本との違い
・保険者は民間組織(介護金庫)
・社会福祉士はいない
・細かなことは州政府が決める

まだモデル機関ということで
詳しくはわかりませんが
ドイツも(北欧型に比較して)
結構悲惨なようです。

ドイツを研究者している人は少ないので
余裕が出来たらドイツのことを
紹介していきたいです
(反面教師のところも多い)

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